Terese Nielsen
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Terese Nielsen(テレーズ・ニールセン)は、マジックのカードのイラストレーター。女性。1966年、ネブラスカ(Nebraska)州のオーロラ(Aurora)に生まれる。
田舎でまわりに家がないところで育った双子の兄Ron Spencerと彼女は、有り余る時間のほとんどを絵を描いて過ごしていた。無尽蔵のアイディアを持つ兄の影響もあっただろうが、惜しみない兄の助力と自身の意思により、彼女は最終的にアーティストへの道を歩むこととなった。
1996年にウィザーズ社の仕事を始め、当時製作されていたアライアンスでデビュー。ミラージュ以降も数多くのカードを描いている。90年代から現在まで一貫してマジックに関わり続けている数少ない「古参の」イラストレーターでもある。
アクリルガッシュだろうか、非常に「キラキラした」画風が多く見られ、風景から生物、抽象画と様々なイラストを描いており、画風の多彩さは群を抜いている。
彼女の傑作は本当に枚挙に暇がない。カードパワーから見ればあの最強ピッチスペル意志の力/Force of Will(イラスト)や各所で新たな芽吹き/Regrowthする永遠の証人/Eternal Witness(イラスト)、ご注文はドッチ!?の嘘か真か/Fact or Fiction(イラスト)と、トーナメントでは非常によく見られる顔ぶれが揃っている。また、コレクター垂涎の作品も数多く、グルランドはその頂点にも立ちうる。
イラスト単体で見ればムーン・スプライト/Moon Sprite(イラスト)は本人も認めるお気に入りの一つで、上下に長いその意匠と絵柄は、特に一度現物を見ていただきたい美しさである。また、Foresight(イラスト1/2)は親友をモデルに描かれているが、第5版/第6版の命の川/Stream of Life(イラスト)もまた同じ人物で描かれている。しかもモデルの強い要望で「山猫と一緒に描いてくれなきゃイヤ」ということで山猫が追加されたのだという。
- ビハインド・ザ・カンバスではサマイトの古老/Samite Elder(イラスト)で祖母および子供達をモデルにしたことも明かされており、マジックのイラストを本当に楽しんでいる様子が伺える。
- 抑制/Suppress(イラスト)ではThomas M. Baxaとマジックでは珍しい合作を残している。
- シャドウムーアの反射サイクルではRon Spencerとの兄妹合作を果たしている。
- 彼女は女性のパートナーがいることを公開しており、その事によって敬虔なモルモン教徒である家系との間に生まれた断絶に苦しんでいた。末裔の道/Descendants' Path(イラスト)の制作は彼女の心の中での自らの家系との繋がりを再構築する為の癒しの過程であったと公式サイトで明かしている。(参照)
2020年6月19日、ウィザーズ社は「ゼンディカーの夜明けにTerese Nielsenがイラストを手掛けたカードが数点再録されることを最後にTerese Nielsenとの関係を終了する」ことを表明した[1]。NielsenがTwitterにて差別主義的なアカウントをフォローしている点、人種差別主義者とされるYoutuberに作品を寄贈したこと等が問題とされたとみられる。
手がけた有名なカード
- 自然の秩序/Natural Order(イラスト)
- 熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adept(イラスト)
- 金属ガエル/Frogmite(イラスト)
- 壌土からの生命/Life from the Loam(イラスト)
- 四肢切断/Dismember(イラスト)