ネクロポーテンス/Necropotence
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アイスエイジ初出、第5版に再録された最強のドローエンジンの1つ。
ドロースキップとライフの高速損失、ディスカードフェイズ(現在はターン終了ステップ)にならないと手札に入らないといったマイナス要素から、出た当時は皆からカスレア扱いされていた。
しかしのちに、高速のドローから展開されるクリーチャー群、ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskによる場のリセット、そしてこのカードによるドローサポートによる場の再築、といった動きをするネクロディスクが開発された。それが1996年における大会において凄まじい使用者と戦績を収めて以来、トップレアの1つとなった。その年の夏が、後に「黒い夏(ブラックサマー)」と呼ばれる様になる(しかし優勝したのは白ウィニーだった)。
その後も環境を問わず様々な大会で優勝したデッキに入っていたことが、このカードがいかに強力だったかを証明している。また上記の大会によって、ライフ→ドローのリソース変換の強さが次第に世に広まることになり、ネクロ・ドネイトなどのコンボデッキを生み出す一因となった。デメリットを含め、手札を消費するほとんどのカードをフルに活用できるスグレモノである。
- 当時はボガーダンの金床/Anvil of Bogardanが天敵であったが、第6版におけるルールとボガーダンの金床のテキスト変更により、現在では天敵ではなくなってしまった。
- アイスエイジ版(英語版)しか存在しなかった頃には初心者泣かせのカードだった。 現在は比較的シンプルな記述になっているが、とにかく物凄い長さのテキストで、しかも文字数を詰め込むためにフォントも小さくなっているため、虫眼鏡でしか読めない様な大きさの英文とにらめっこするという苦行を強いられた。(画像)
- 多くのプレイヤーが「アンタップ、アップキープ、ドロー」という一連の流れが身に染み付いてしまっているため、ネクロを張っていながらドロー・ステップのタイミングで思わず1枚のカードを引いてしまうことも少なからずあった。もちろんペナルティの対象となる。 それを防ぐ為に、このカードを場に出した後、ライブラリーの上に直接置いてしまい、「手くせ」で勝手に引くことを防止しているプレイヤーもいた。
- Necropotenceとは「死の力」という意味。
- ネクロポーテンスには全身像があり、外見は骸骨の騎士で手にエネルギー球とエネルギーの剣を持っている→デュエリスト・ジャパン vol.6(P90)
- 藤田剛史がGP京都をネクロ・ドネイトで優勝したとき、インタビューに「ネクロは実力を度外視したゲームを作り出す。禁止にするべき。」と答えている。→参考
- 第6版に収録されずスタンダードから落ちた後も、ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainやファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaといった類似カードが開発された。それらと見比べると、同じドローエンジンでありながらその役割は三種三様。この手の開発されたカードはどれも絶妙な持ち味を発揮している。
- アンヒンジドのNecro-Impotenceはこれのパロディ。
2000年10月1日より、ヴィンテージで制限カード、Type1.5で禁止カード。2001年4月1日より、エクステンデッドでも禁止カード。2004年9月20日より、Type1.5から移行したレガシーでも続けて禁止カードに指定される。