ブラストダーム/Blastoderm
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クリーチャー — ビースト(Beast)
被覆(このクリーチャーは呪文や能力の対象にならない。)
消散3(このクリーチャーは、その上に消散(fade)カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、それから消散カウンターを1個取り除く。できない場合、それを生け贄に捧げる。)
ファイアーズをはじめとする、当時のスタンダードにおける緑系デッキの主力クリーチャーの1つ。
4マナ5/5の被覆持ちであり、さらにそれでいてコモン。デメリットとしてついている消散も、後述の鶴田慶之氏の指摘の通り、5/5のファッティが3回も殴れば元々十分であるため、デメリットとしては微々たるものである。
単体でも非常に高い性能を誇るが、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaによる速攻付加や、シヴのワーム/Shivan Wurmなどの開門のおかげで、デメリットを軽減し更なる加速をする。
このクリーチャーといえばファイアーズというイメージがあるが、エクステンデッドなどで、ビートダウンやジャンクなどのコントロールでも活躍していた。
- 当時の青使いには「ダームは1匹は通せ」という格言があった。消散のおかげで15ダメージで済んだためだが、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaを一緒に入れるファイアーズでは、1匹も通せないことの方が多い。
- 登場した初期のほんの一時期、「3回しか殴れない」という悪印象を持たれていたことがある。しかし公式ハンドブックにて鶴田慶之氏が「では、全盛期のアーナム・ジン/Erhnam Djinnは何回攻撃したというのか?」とこのゲームの本質ともいえる部分を喝破している。実際、ブラストダームが3回も殴って寿命を迎える頃にはゲームが終わっている。
- 2005年4月のフライデー・ナイト・マジックで、プロモーション・カードになった。
- 次元の混乱にて、白のカルシダーム/Calcidermとしてタイムシフト。
ストーリー
ブラストダーム/Blastodermはラース/Rathに生息する体長10メートルを超える大型の獣(イラスト)。黄褐色の胴と尾を有し、群青色の四肢に、物を掴める指がそれぞれ3本、頭部・顔面は白く、突き出た下あごに発達した牙2本、後頭部は板状に張り出している。
背部一面や足の一部はパララクス/Parallaxの影響によりまるで泡立っているかのような状態(→パララクス/Parallax#パララクスと消散参照)。ただし、はじける子嚢/Saproling Burstのイラスト右下を考慮すると、背中の“泡立ち”は苗木の詰まった“嚢”との解釈も成り立つ。
一方、別の次元/Plane、Onakke(オナケ)を舞台とした設定のデュエルデッキでも登場している。外見はラースのものより丸みを帯び、体色は緑がほぼ全体を占めている(イラスト)。
- 「Blastoderm」は「blast-(胚・卵子・芽、発芽する・芽生える)」と「-derm(皮膚)」による合成語。「(パララクス効果で泡立ち)胚のように分裂を繰り返しているような皮膚を持つ者」あるいは「苗木が芽生える皮膚を持つ者」くらいの意か。一方、「Blastoderm」は発生学では「胚盤葉」のことを指す。