窮地の主/Master of Predicaments
提供:MTG Wiki
クリーチャー — スフィンクス(Sphinx)
飛行
窮地の主がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたの手札にあるカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、選んだカードのマナ総量が4よりも大きいかどうかを宣言する。それが間違っていたなら、あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
プレイヤーに戦闘ダメージを与えると、そのプレイヤーに謎かけをするスフィンクス・クリーチャー。相手が間違えれば、タダでカードを1枚唱えられる。大気の精霊/Air Elementalの上位互換。
5マナ4/4飛行と悪くないスペックに、うまくすればアドバンテージになりうる能力がついておりコスト・パフォーマンスは良好。4/4飛行が戦闘ダメージを通せている時点で戦場はそれなりに有利なはずだが、その有利を固定する方向などに持っていければなお良い。
ルール
- 手札にあるカードを1枚選ぶ際、それは公開せずに手札から明確に分けておく。
- 手札から土地・カードを選ぶことも可能だが、相手プレイヤーが間違った宣言をしたとしてもそれをプレイすることはできない。許可されるのは唱えることのみである。
- 相手プレイヤーが正しく宣言したか、あなたがそれを唱えないことを選んだことによりそのカードを唱えなかった場合でも、そのカードは公開しなくてもよい。相手プレイヤーは、そのカードを唱えなかった理由を知る由はない。
- そのカードのマナ・コストにXが含まれていた場合、Xは0として扱う。
- 手札にあるカードを唱えるのは、この誘発型能力の解決の一部である。クリーチャーやソーサリーといった、カード・タイプに基づくタイミングの制限は適用されない。「~は戦闘中にのみ唱えられる」などの他の制限は適用される。
- 「マナ・コストを支払うことなく」カードを唱える場合、超過や授与等の代替コストを支払うこともできない。ただしキッカー・コストのような追加コストを支払うことはできる。その呪文に強制の追加コストがある場合、それを払わなければならない。
- そのカードが分割カードである場合、その各半分につきそれぞれ点数で見たマナ・コストがある。両半分の点数で見たマナ・コストが4より大きい、もしくは両方が4より大きくない場合、対戦相手が正解するにはそれを正しく宣言する必要がある。捕獲+放流/Catch+Releaseのような、いずれかの半分の点数で見たマナ・コストが4より大きく、もう半分がそうでない場合、宣言するプレイヤーは「4より大きい」と宣言するのが正解であり、「4より大きくない」と宣言した場合間違いとなる(CR:708.6a)。プレイヤーが間違って宣言し、これにより分割カードを唱える場合、好きな方のいずれかの半分(そのカードが融合を持っている場合は両半分)を唱えることができる。たとえば先述の捕獲+放流の場合、プレイヤーが「4より大きくない」と宣言しそれが間違いだということで唱える際に、4より大きくない点数で見たマナ・コストを持つ捕獲側を唱えるのも4より大きい放流側を唱えるのも、あるいはそれらを融合で唱えるのも自由である。
開発秘話
外部のゲーム・デザイナーを招いて作成された、「外部デザイナー・カード」の1枚。担当したのは、Super Street Figher II Turbo HD RemixのデザイナーであるDavid Sirlin(参考/翻訳)。また 彼はYomi というオリジナルのカードゲームも制作している。Yomiとは日本語の「読み」から来ており、このカードと同じく読み合いによる心理戦をコンセプトにしたゲームである。
当初のデザイン案は以下のようなものだった。
非公式/非実在カード
Yominous Merchant / 読みの商人 (1)(白)(青)クリーチャー ― 人間・ならず者
(T),数を選ぶ:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは「上」「下」「同じ」のどれかを選ぶ。点数で見たマナ・コストがその選択に該当するなら、このターン、あなたはあなたの手札から土地でないカードを1枚、マナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
1/2能力がタップ能力であり、コントローラーが数字を任意に選べるようになっている。また唱えるカードをあらかじめ1枚に絞る必要がない代わりに、選択肢は三択となっている。能力のデザインそのものは高く評価されたが、ゲームを停滞させる傾向があったため、サボタージュ能力持ちの大型フライヤーにすることでそれを解消した。また読み合いの主眼は「重い呪文があるか否か」に集約されることから、数字を固定したほうがよりシンプルにできるとして最終的に上記のものへと修正された。