モダン
提供:MTG Wiki
モダン/Modernは、公式フォーマットの1つ。
目次 |
解説
新枠になって以降に発売された基本セット(第8版以降)とエキスパンション(ミラディン以降)を使用するフォーマット。ローテーションは存在しない。
大雑把に言えば2003年7月以降に発売されたほとんどのカードを使用可能な構築フォーマットである。
カードプールとしては(旧環境の)エクステンデッドとレガシーの中間と言ったところで、その穴を埋める存在であると言えるだろう。ローテーションがない点はエターナルと同様だが、分類上はモダンはエターナルには含まれない。
環境の特色
- 使えるカードプールの広さからスタンダードと比べ強力なデッキが多く、また強烈な対策カードも多い。
- フェッチランドとショックランドの存在によりデッキを多色化することが容易である。マナベースの安定性という面ではエターナル環境のレガシーと同等と言える。
- 血染めの月/Blood Moon等の対策カードや、ライフを攻めるバーンデッキの存在により戒められるため多色化は良し悪しである。
- 禁止カードによるバランス調整が他環境と比べ多い。環境を一つのアーキタイプが支配しかけるとキーとなるカードが禁止されるという流れが頻発し、現在の禁止カード一覧が出来上がっている。(禁止カードの方針については後述)
- このおかげで、カードプールはレガシーほど広くないにも拘らず、レガシー以上に多種多様なデッキが第一線で活躍している。そのためメタゲームが非常に読みづらく、安定して勝利を重ねるのが難しいと同時に、醍醐味でもある。
制定の経緯
2011年5月にまずはMagic OnlineにおいてMagic Online Community Cup用の非公式フォーマットとして制定された(参考)。その後、同年8月に非オンラインの紙のマジックでも改めて制定され、同時にプロツアーフィラデルフィア11においてもこのフォーマットが採用されることに決まった(参考/翻訳、参考/翻訳)。また、同年8月24日よりMagic Onlineにおいても公式フォーマットとなった。
禁止カードの方針
制定時より禁止カードは指定されていたが、公式フォーマットとなるにあたってさらに数枚のカードが追加された。
その際の禁止となる基準として、「3ターン目確定で勝負を決めるようなコンボ(ちなみにレガシーでは2ターン目)」「過去のエクステンデッド環境を支配したデッキや簡単にモダン化できるようなレガシー・デッキ」という方針が設けられている。ただし、この基準にあてはまらないものであっても影響が大きすぎるものは禁止に指定される場合もある。
その後、プロツアーフィラデルフィア11の結果を踏まえ、「環境で最も優勢なデッキが確実に第3ターン以内に勝つことをなくす」という基準に修正されるとともに、「環境の多様性を保つ」ことも目標とされた。
対策が困難な高速即死コンボデッキが軒並み潰されていることや、強力すぎるコンボではないが時間を使いすぎ健全な大会運営に支障が出るという理由で第二の日の出/Second Sunriseが禁止指定された事等から「健全さ」が何より重視される。
禁止カードは環境を考慮して指定解除されることもあり、野生のナカティル/Wild Nacatl等が禁止後再び使用可能となっている。 (→Explanation of September 2011 B&R Changes(邦訳:2011年9月制限禁止カード変更点について)参照)。
使用可能カードセット
2018年2月19日現在、原則として以下のカードが使用可能である。
使用可能カード・セットについてはマジック・イベント規定に記されているため、そちらを参照。
再録・特殊セットの扱い
使用できるカードの基準はあくまで「新枠以降の基本セット・エキスパンションに含まれているカード」である。「新枠で印刷されているカード」「新枠のセットに収録されたカード」ではない。
- 例えば稲妻/Lightning Boltは、新枠以降の基本セットである基本セット2010で再録されているため、基本セット2010以降のセットで印刷されているものはもちろん、旧枠(アンリミテッド・エディション~第4版)で印刷されているものも使用できる。
- 一方、ジェイスvsチャンドラ(デュエルデッキ)収録の火炎破/Fireblastやコールドスナップのテーマデッキに収録されているアイスエイジ・アライアンスのカードなど、新枠で印刷されているがモダンで使用可能なセットには含まれないカードは、使用不可能である。
- Masterpiece Seriesなど、使用可能なセットのブースターパックに収録された、オンスロート・ブロック以前のセットにのみ含まれている再録カードは使用できない。
- 特殊セット(統率者シリーズなど)にのみ収録されている新録カードは使用できない。
- 漁る軟泥/Scavenging Oozeや女王スズメバチ/Hornet Queenのように、特殊セットが初出だが後に基本セットやエキスパンションで再録されたことにより使用可能となったカードも存在する。
- 長々と書いたが、結局のところ使用可能セットはマジック・イベント規定に記されているため、疑問があればそちらを参照のこと。
禁止カード
- 古えの居住地/Ancient Den
- 出産の殻/Birthing Pod
- 猛火の群れ/Blazing Shoal
- 金属モックス/Chrome Mox
- 雲上の座/Cloudpost
- 暗黒の深部/Dark Depths
- 死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
- 時を越えた探索/Dig Through Time
- 戦慄の復活/Dread Return
- ウギンの目/Eye of Ugin
- ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe
- 垣間見る自然/Glimpse of Nature
- ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll
- 大焼炉/Great Furnace
- 緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith
- 超起源/Hypergenesis
- クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks(2019年1月25日より)
- 精神的つまづき/Mental Misstep
- 思案/Ponder
- 定業/Preordain
- 罰する火/Punishing Fire
- 炎の儀式/Rite of Flame
- 教議会の座席/Seat of the Synod
- 第二の日の出/Second Sunrise
- 煮えたぎる歌/Seething Song
- 師範の占い独楽/Sensei's Divining Top
- 頭蓋骨絞め/Skullclamp
- 欠片の双子/Splinter Twin
- 石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic
- 花盛りの夏/Summer Bloom
- 宝船の巡航/Treasure Cruise
- 伝承の樹/Tree of Tales
- 梅澤の十手/Umezawa's Jitte
- 囁きの大霊堂/Vault of Whispers
アーティファクト・土地はすべて禁止されているような印象を受けるが、ダークスティールの城塞/Darksteel Citadelは禁止されていない。
主なデッキ・その他
- モダンの変遷を参照