クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks
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アーティファクトを生け贄に捧げることで無色マナを生み出すアーティファクト。アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altarのバリエーションと言える。
アシュノッドの供犠台よりもマナ・コストが1マナ増えている点は、クリーチャーよりはアーティファクトの方が大量に並べやすいためだろう。デッキ内の土地の大半をアーティファクト・土地にしておけば、生け贄候補がいくらでも用意できる。自分自身を(◇)(◇)に変換できるのも強み。
いくつかのコンボデッキのキーカードであり、特にアイアンワークスはこれが名前の由来にもなっている。このカードで大量のマナを生み出し、ミラディン・ブロック期のスタンダードやミラディン・ブロック構築ではマイアの保育器/Myr Incubatorでの大量トークン、モダンでは引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornや、アーティファクト回収ループに組み込んだ黄鉄の呪文爆弾/Pyrite Spellbombでフィニッシュするのが定番。モダンの末期は腐りにくい黄鉄の呪文爆弾が主流だった。
- 1マナ以下のアーティファクトや2マナ以下のマナ・アーティファクトは瞬間的なマナ加速に使えるようになる。また、2マナ以下のETBまたはPIG能力を持つアーティファクトは、実質0マナでその誘発型能力を使うことが可能となる。例えば、テラリオン/Terrarionを唱え、直後にこれで生け贄に捧げれば、1マナと1ドローを獲得できる。
[編集] 禁止指定
2019年1月25日(Magic Onlineでは1月21日)より、モダンで禁止カードに指定される[1]。アイアンワークスをプレイするのは高い習熟とルールへの理解が必要であり、Magic Online上でも操作が難しく、非トーナメント環境ではそれほど数を増やしてはいなかった。しかしながら、メタゲーム上では数多くのグランプリトップ8へ進出していることを主な理由として、1ゲーム目での勝率が極端に高いこと、時々1ターンにかかる時間が長いこと、複雑なルールの相互作用を扱うことがモダン参入への障壁になることを副次的な理由として挙げ、環境から取り除かれた。
- 長大なループコンボを繰り返し行うために「1ターンにかかる時間が長い」ことは大会運営を妨げる問題となる。過去の例ではサニー・サイド・アップにおける第二の日の出/Second Sunriseも同じ理由で禁止カードとなっている。また後述の複雑なルールの相互作用のために、対戦を行うたびにルールの説明を行う手間があり、時にはジャッジを呼び出す必要が生じることも間接的に1ターンあたりの時間を長引かせていた。
- 「複雑なルールの相互作用」とは、マナの支払いとPIG能力がスタックに乗るタイミングに関するルールを利用したギミックでループコンボが構成されていることである。通常、「アーティファクト1つを生贄に捧げる:」というコストの起動型能力で複数のアーティファクトを同時に生け贄に捧げることはできないが、クラーク族の鉄工所はマナ能力なので、呪文や起動型能力のコストを支払うタイミングであれば、生け贄にしたアーティファクトのPIG能力がスタックに乗るのを待たずに連続で起動することが可能である。アイアンワークスではこれを利用し、複数のPIG能力を同時にスタックに積むことで回収ループを成立させていた[2]。
- 告知記事の中で触れられているグランプリオークランド19は、優勝こそしていないもののアイアンワークスの参加・2日目進出が特に多かった大会である(トップ8に4人)。さらに決勝戦1ゲーム目終了後、飛行機の時間を理由にアイアンワークス使用者がマッチを投了してしまっている。
[編集] 脚注
- ↑ January 21, 2019 Banned and Restricted Announcement/2019年1月21日 禁止制限告知
- ↑ Krark-Clan Ironworks 誘発型能力がスタックに積まれるタイミング(MTG 質問箱)