大いなるガルガドン/Greater Gargadon
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クリーチャー — ビースト(Beast)
待機10 ― (赤)
アーティファクト1つか、クリーチャー1体か、土地1つを生け贄に捧げる:大いなるガルガドンから時間(time)カウンターを1個取り除く。大いなるガルガドンが待機状態であるときにのみ起動できる。
待機中にパーマネントを生け贄に捧げることで、自身の時間カウンターを取り除く能力を持つファッティ。
待機するためのコストが軽く、戦闘や除去により戦場を離れることが確定したクリーチャーなどを生け贄に捧げればカード・アドバンテージを失うことなく時間カウンターを減らせるので、「待機10」の割には早いターンで戦場に出すことが可能である。モグの戦争司令官/Mogg War Marshalのような単体で複数のパーマネントを生み出すカードと組み合わせれば更に加速できる。
待機コストの軽さからウィニーやスライなどの速いデッキに幅広く採用された(→グレーター・ゴイフ)。戦闘ダメージの処理や除去に対応してクリーチャーを生け贄に捧げつつターンを消化していけば、ちょうど息切れしてきた頃に戦場に出るのである。更に、前述のように対戦相手の全体除去に対する耐性も期待できる。
待機によって得られる速攻も巨体にマッチして強力で、一気に10枚のパーマネントを生け贄に捧げ、1マナから捨て身の奇襲を行うことも不可能ではない。
能動的に自分のパーマネントを生け贄に捧げられるという点もポイントであり、多くのカードとシナジーを形成する。この手のカードとしてはコストが安く、生け贄に捧げられる範囲が広い上、起動にマナも使用しない点、対戦相手に妨害されにくい点から戦場のカードを墓地に送るエンジンとして非常に優秀(→黒赤トークン)。また、目覚ましヒバリ/Reveillark及び影武者/Body Doubleとのコンボで無限ループを発生させることもできる。待機コストが軽く除去されないこともあって、ヒバリブリンクのコンボ要員としては鏡の精体/Mirror Entityよりこちらが優先されることが次第に多くなった。→ジョイタイム
また、戦場に出るタイミングをある程度コントロールできるため、全体除去との相性がよい。「リセットに巻き込まれる自分のパーマネントをあらかたこれの生け贄に捧げる→無人の荒野にこれが1体」という強力なコンボを狙うこともできる。→ガルガドン・バランス
モダンではブリッジ・ヴァインで採用されることがある。終末/Terminusや流刑への道/Path to Exileから自身のクリーチャーを墓地へ逃がすことができるため。待機自体はスタックを使わない上に追放領域で起動するためほぼ妨害されないのも利点。また謎めいた命令/Cryptic Commandのタップモードで攻撃を凌がれそうになった時に、謎めいた命令の解決後にパーマネントを生け贄にすればパワー9で急襲することもできる。
稀にオース対策として使われる場合も。これを待機させておけば、禁忌の果樹園/Forbidden Orchardから押し付けられたトークンを処理でき、待機が切れてもこのP/Tならば相手方の巨大クリーチャーとも渡り合える。カウンターなどで妨害できないのもポイント。
クリーチャーのぶつかり合いが中心であるリミテッドにおいても、デッキの動きを阻害せず利用できる優秀なフィニッシャーである。
- 赤という色の特性からか、エンチャントを生け贄に捧げられない点には注意が必要である。
- 練達の育種師、エンドレク・サール/Endrek Sahr, Master Breederが出ている状態で1体目を唱えるとトークンがちょうど10体出るので、2体目の待機を一瞬で終わらせることができる。
- 名前からわかるようにレッサー・ガルガドン/Lesser Gargadonの兄弟分である。パーマネントを生け贄に捧げる能力と、タフネスがパワーより2小さい点が共通している(→参考:Card of the Day (3/29))。ただし「Lesser」と「Greater」がそれぞれ「レッサー」と「大いなる」と訳されているため、英語版にあったカード名上の統一感は日本語版では失われてしまっている。