結核/Phthisis
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ソーサリー
クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは、そのパワーにそのタフネスを加えた点数に等しい点数のライフを失う。
待機5 ― (1)(黒)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(1)(黒)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが5個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。)
待機持ち除去呪文。オマケとして除去したクリーチャーのパワー+タフネスぶんコントローラーのライフも失わせる。
単体除去にしてはあまりにひどいマナ・コストである。かといって待機を選べばコストは格安なものの、5ターンは遅すぎる。その間危険なクリーチャーを野放しにしておくわけにもいくまい。都合よくファッティを除去できればいいが、どうにも欲をかきすぎている感がある。
除去としてならクリーチャーを足止めする手段を持ったコントロールデッキで用いる手段が考えられる。対戦相手が中~大型を使うデッキならもっと簡単で、普通の除去としてではなく、待機しつつ展開を牽制する目的で使うのが有効だろう。強力なライフロスを空振りさせないためにも、できれば相手のギックスのかぎ爪/Claws of Gixのようなカードは事前に処理しておくのが理想。
- 過去のカードでは苦悶の死/Agonizing Demiseが挙動的に近いか。
- パワーやタフネス、およびその和が負になることもあり得る。その場合でも、負の値を用いたまま計算を行う。ただし、負の値のライフを失うことはできない。FAQの時点とはルールが変わっているので注意。
- 例えば、-4/2クリーチャーの場合はそのまま足して-2になるが、失うライフは0点である。
- 場合によっては、自分が持っている単体強化呪文を対戦相手のクリーチャーに撃って、この呪文でのライフロスを引き上げることも考えられる。例えば樫の力/Might of Oaksならライフロスを14点も加算できる。
- 破壊不能を持つクリーチャーを対象とした場合、破壊はできないもののライフ損失は問題なく起こる。例えば、相手のダークスティールの巨像/Darksteel Colossusに撃てば22点ものライフロスに。通常なら即死だろう。
- リミテッドで相手が大型クリーチャーを待機させてきた際にこれを返しで待機すれば相手は嫌な顔をするだろう。
- 時のらせん当時のルールでは、「待機明け」で唱えることは強制であったため自爆のリスクがあった。
- カルロフ邸殺人事件以降は任意となったため、わずかながら強化された。
- 比較的貴重な、アンコモンのクァドラプルシンボルカード。昔のアンコモン1という変則的な稀少度を除いては、前例は大喰らいの巨人/Craw Giantと炎の波/Flame Waveの2枚だけであった。
ストーリー
マジック:ザ・ギャザリングのストーリーにおける結核/Phthisisは現実世界の結核とは異なる病気である。小説The Thranによると、古代のスラン帝国で流行した悪疫でありパワーストーン/Powerstoneの放射に長期間晒されることで発症する。
このカードのイラストでは時の裂け目/Riftから衰弱した獣が出現している。裂け目を通り抜け過去が現在に現れるという時のらせんの設定を考慮するに、スラン時代の“結核”にかかった古代の獣と考えられる。
- 「Phthisis」とは、「肺結核(tuberculosis。consumptionとも)」を意味する医学用語で、タイシスやティシスぐらいに発音される(頭のphの音が省略されない場合ファイシスくらい)。元は「腐敗」「死」を意味する古代ギリシア語。