主無き者、サルカン/Sarkhan the Masterless
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伝説のプレインズウォーカー — サルカン(Sarkhan)
クリーチャーが1体、あなたかあなたがコントロールしているプレインズウォーカーを攻撃するたび、あなたがコントロールしている各ドラゴン(Dragon)はそのクリーチャーに1点のダメージを与える。
[+1]:ターン終了時まで、あなたがコントロールしている各プレインズウォーカーは赤の4/4のドラゴン・クリーチャーになり飛行を得る。
[-3]:飛行を持つ赤の4/4のドラゴン・クリーチャー・トークンを1体生成する。
ニコル・ボーラス/Nicol Bolasへの隷属から自らを解放したサルカン。誘発型能力は攻撃してきたクリーチャーへのドラゴンによるダメージ、忠誠度能力は自分を含むプレインズウォーカーのクリーチャー化、ドラゴン・クリーチャー・トークンの生成。
- 誘発型能力
- あなたやプレインズウォーカーを攻撃したクリーチャーに、各ドラゴンが1点ダメージを与える。
- ドラゴンを複数体コントロールしていれば攻撃を完封することも可能だが、ドラゴンはほとんどが重量級であるため、基本的に小型クリーチャーに対する牽制として見るべきだろう。-3能力から起動すればタフネス1の攻撃を封じることができ、タフネス5までなら相打ち圏内となるため、対戦相手の攻撃計算を少なからず狂わすことができ侮れない。
- この手の能力のお約束として、接死持ちドラゴンを1体でも用意できれば攻撃を完封できる。
- +1能力
- サルカンを含む、あなたがコントロールする各プレインズウォーカーをドラゴンへ変化させる。
- 端的に言えばプレインズウォーカーの脅威度を大幅に増強させる能力といえる。単体でも無視できないクロックとなり、-3能力と合わせれば8/8相当、他のプレインズウォーカーを展開できていればさらに致命的なダメージをお見舞いできる。ドラゴン化しても能力は失わないため、暴君潰し、サムト/Samut, Tyrant Smasherやボーラスの壊乱者、ドムリ/Domri, Anarch of Bolasを事前に展開しておけば一気にライフを削り切ることが可能。
- ただし変化は強制のため、場合によっては対戦相手に除去の選択肢を与えてしまう点にだけは注意。
- -3能力
- ドラゴン・クリーチャー・トークンの生成。
- ボード・アドバンテージに直結する重要な能力。4/4飛行と優秀な性能であるため、アタッカーとしても、プレインズウォーカーを守るブロッカーとしても重宝する。誘発型能力との組み合わせによってクリーチャーの攻撃を牽制する役割もこなしてくれるほか、最悪サルカンが倒されてしまっても、5マナ4/4飛行のクリーチャー・カードを出したと考えても悪くない性能。他のプレインズウォーカーが不在ならこの能力から入り、盤面を形成していきたい。
単体でも能力は完結しているが、他のドラゴンやプレインズウォーカーと併用することで真価を発揮する。それらを組み込んだデッキであれば、ビートダウンデッキでは当然のこと、コントロールデッキであっても+1能力を活かした奇襲性の高いフィニッシャーとして運用できる。スタンダードにおける既存の赤のフィニッシャーとしては再燃するフェニックス/Rekindling Phoenixなどと競合するものの、トークン生成の忠誠度能力があるためヴラスカの侮辱/Vraska's Contemptなどカード1枚で完全には対処されため、差別化は十分に可能。基本セット2019にドラゴンをサポートするカードが複数収録されている点も追い風。
登場時のスタンダードではグルール・ミッドレンジやジェスカイ・フレンズなどで使われている。時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerとの相性が良く、こちらのターンでの呪文を封じることで+1能力使用時の除去のリスクを最小限に抑えることができる。逆に対戦相手が時を解す者、テフェリーの+1能力を使用している時に不用意に自身の+1能力を起動すると、本来はプレインズウォーカーに効かないはずの浄化の輝き/Cleansing Nova等で一掃されることもあるので要注意。
ルール
- 誘発型能力
- あなたがドラゴンをコントロールしているかに関わらず攻撃してきたクリーチャー1体ごとに誘発する。解決時にドラゴンがいなかったなら何も起こらない。
- ダメージの発生源は各ドラゴンなので、各ドラゴンの持つ接死や絆魂は個別に機能する。
- +1能力
- クリーチャー化したプレインズウォーカーは、あなたがそれをあなたのターンの開始時から続けてコントロールしていないかぎり、それでは攻撃できない(召喚酔い)。
- この能力は、他のカード・タイプやサブタイプを上書きする。
- プレインズウォーカーのカード・タイプを失うので、ダメージが与えられても忠誠カウンターを取り除くことはない。
- プレインズウォーカー・タイプも失われる(CR:205.3d)。プレインズウォーカー・タイプを参照するカードとの相互作用に注意。
- 誓いを立てた者、ギデオン/Gideon, the Oathswornのような、「該当プレインズウォーカー・タイプを持つクリーチャー」を参照するカードから参照されなくなる。
- チャンドラの勝利/Chandra's Triumphのような、「該当プレインズウォーカー・タイプを持つプレインズウォーカー」を参照するカードに関しては、通常はあまり気にする必要はない。プレインズウォーカーでなければそもそも参照されることはないためである。
- 能力を失うことはないため、忠誠度能力を起動することもできる。ただしメイン・フェイズの間で1ターンに1回という制約は変わることはない(CR:606.3)。
- クリーチャー化している最中に裏切りの対価/Price of Betrayalなどですべての忠誠カウンターを失ってもプレインズウォーカーではないため状況起因処理で墓地に置かれることはないが、クリンナップ・ステップでクリーチャー化の継続的効果が切れた直後に墓地に置かれる。
関連カード
- サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol
- 狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad
- 龍語りのサルカン/Sarkhan, the Dragonspeaker
- 揺るぎないサルカン/Sarkhan Unbroken
- 火の血脈、サルカン/Sarkhan, Fireblood
- 龍魂、サルカン/Sarkhan, Dragonsoul
- 主無き者、サルカン/Sarkhan the Masterless
- 燃える魂、サルカン/Sarkhan, Soul Aflame
ストーリー
ドラゴンを敬愛し崇拝したあまり、サルカンはかつてニコル・ボーラス/Nicol Bolasに仕えていた。彼が受けたものは堪えがたい苦痛のみであった。
ボーラスの支配から逃亡し、故郷・愛する人・ドラゴン族すべての運命を変えた彼は自らがドラゴンとして主を持つ必要はなかった。奇しくもラヴニカ/Ravnicaにてかつて仕えたボーラスと対峙する。そこにはボーラスに恨みを持つものが大勢集結していた。
詳細はサルカン・ヴォル/Sarkhan Vol (ストーリー)を参照。