ミラディンの十字軍/Mirran Crusader
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ファイレクシア/Phyrexia派閥の濃い黒・緑に対するプロテクションと二段攻撃を併せ持つクリーチャー。ファイレクシアの十字軍/Phyrexian Crusaderと対を成す。
プロテクションの色や、感染と先制攻撃の組み合わせにより防御的な面が強いファイレクシアの十字軍に対して、こちらは二段攻撃によって実質4/2である点、そしてクリーチャーの強い緑に対しても積極的に攻めていくことが出来る点から、より前のめりなクリーチャーと言える。
二段攻撃の性質上、パワーを強化する手段と併用すればよりアグレッシブな活躍をしてくれる。白の得意とする清浄の名誉/Honor of the Pureなどの全体強化、ミラディン包囲戦の新能力喊声、装備品などが候補。色が限定されるとはいえ、除去耐性、回避能力を持つ二段攻撃持ちでここまで軽いクリーチャーは珍しく、色が噛み合う相手に対する爆発力はバカにならない。ただしプロテクションの関係上、白緑ビートダウンに採用した場合、怨恨/Rancorや巨大化/Giant Growthなどの緑の単体強化の恩恵を受けられないのはややマイナス。
基本的に装備品全般と相性がよいが、中でも戦争と平和の剣/Sword of War and Peaceとの組み合わせは強烈。4色に対するプロテクションにより対処が極めて困難となるうえ、プレイヤーに攻撃が通れば剣の能力が2度誘発するので、相手の手札が1枚でも(十字軍本人の戦闘ダメージを含めて)10点、6枚なら20点でそのまま人が死ぬ。大型の青やアーティファクト・クリーチャーで止める、剣を破壊するなど、限られた方法でしか止められないフィニッシャーとなる。
まず活躍を見せたのはエクステンデッドで、白を含むビートダウンおよびクロック・パーミッションで広く使われている。青黒フェアリーの苦花/Bitterblossomを突破できることは大きなメリット。ジャンドにも極めて強く、饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famineと共に同デッキを環境から駆逐した。スタンダードでも同じく優秀なカードであり、特にイニストラード参入後は人間デッキのメインアタッカーとして活躍している。
- 英語のカード名は「Mirran Crusader」である。日本語版の印象で「Mirrodin Crusader」と書くと間違いなので注意。
- 誤植や誤訳ではない。「Japanese」で「日本人」「日本語」「日本の」を意味するように、「Mirran」で「ミラディン/Mirrodin人」や「ミラディンの」を意味しているのである。
- 過去のヴェクの聖騎士/Paladin en-Vecと比べると、プロテクションの数が同じだが先制攻撃が二段攻撃に強化されている。ただし除去耐性として考えると、プロテクション(赤)で火力を防げるヴェクの聖騎士が上。
- 炉火のホブゴブリン/Hearthfire Hobgoblinより色拘束はきついか比較しにくいがプロテクションの有無による差は歴然としている。
- また空狩人の散兵/Skyhunter Skirmisherと比べるとP/Tが2倍と大きな差がついている。飛行とプロテクションの差・レアリティの差もあるだろうが、やはり時代の差が一番大きいか。
- 通称「ミラクル」。ただし同じスタンダード環境に奇跡(Miracle)という能力が登場したので、若干紛らわしい。
参考
- カード個別評価:ミラディン包囲戦 / ミラディン陣営 - レア