ドラゴンの暴君/Dragon Tyrant
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クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行、トランプル、二段攻撃
あなたのアップキープの開始時に、あなたが(赤)(赤)(赤)(赤)を支払わないかぎり、ドラゴンの暴君を生け贄に捧げる。
(赤):ドラゴンの暴君は、ターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
10マナものマナ・コストに加え、大地の怒り/Force of Nature並のアップキープ・コストを要する、極めて重く、相応に強大なドラゴン。ドラゴンにおなじみの飛行と炎のブレス能力だけでなく、トランプル、さらには二段攻撃まで持っている。
素出しできる状態ならば10マナあるということなので、維持に4マナを支払ったとしても、まだ6マナ余っている。それをすべてパンプアップに用いることができれば、パワーは12にも達する。多少のブロッカーなどは意にも介さず、一撃で対戦相手を葬り去ることができるだろう。
とはいえ10マナ用意してまともに使用するのはさすがに困難なので、コストを踏み倒して戦場に出すと同時に速攻を与え、奇襲的に殴るのがベターだろう。スタンダードでは憤怒/Angerやドラゴンの息/Dragon Breathと相性がよく、リアニメイトで使われることがあった。カードプールを広げれば騙し討ち/Sneak Attackや裂け目の突破/Through the Breachもいい相方である。呪文で戦場に出す場合、呪文のコストによってはパンプアップ用のマナが用意しづらくなってしまうが、パンプアップ抜きでもパワー6の二段攻撃なら十分に決定打になりえる。
ただし必要なマナをすべて赤マナで用意しないといけない点が大きなネック。マナ・サポートとして緑やマナ・アーティファクトと組み合わせたくとも、それらでは用意できるマナに緑マナや無色マナが混じるのであまり相性がよくない。直後のミラディン・ブロックで赤のマナ加速が登場したのは追い風だが、それでもやはり安定感に欠ける。
理論上の性能こそ高いが、それをまともに発揮できる状況はごくごく限られており、非常に扱いづらい。ロマンを追い求めるカジュアルプレイヤー向けの1枚。
- 登場した時代が違えば、猛火の群れ/Blazing Shoalの餌になるという(本人としては不本意であろう形で)活躍ができたであろう。実際にモダンでは猛火の群れのピッチコストとして使われ、感染デッキをメタの中心に押し上げた。しかし程なくして猛火の群れが禁止になってしまったためこのカードも姿を消すことになった。
- スカージにも「重いカードがあるほど強い」系の呪文はいくつかあるが、10マナはいくらなんでも重すぎるし、それと組み合わせるためにデザインされた、もっと扱いやすいカードもあったので、コンボされることはほとんどなかった。