置換効果
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置換効果/Replacement Effectとは、あるイベントを他のイベントに置き換える効果を指すルール用語。
「Aする代わりにBする」という書式が通常用いられる。この場合、置換されたAのイベントは起こったことにならない。
エンチャント
(1):このターン、次にあなたがカードを引く代わりに、プレイヤーはそれぞれ自分がコントロールするパーマネントを1つ、オーナーの手札に戻す。
- 「場に出るに際し〜する」「〜は〜した状態で場に出る」「軽減」「〜を飛ばす」はいずれも置換効果である。「再生」も破壊に対する置換効果である。
- 「破壊されない」「打ち消されない」は置換効果ではない。ただ単純に、前者は「破壊する効果と破壊に関するルール(状況起因効果)」、後者は「打ち消す効果やルール」を無視するに過ぎない。
あるイベントに対して適用可能な複数の置換効果があるならば、その影響を受けるプレイヤーが、好きな順番で置換効果を適用することができる。ただし、自己置換効果があるならば、それを最初に適用しなければならない。 このような状況である置換効果を適用した結果、別の置換効果が適用できるようになったり、できなくなったりすることもありえる。
これにより、イベントの発生源が変わることはない。置き換えられたイベントを実行するのは、あくまで元のイベントを実行しようとしていたものである。 例えば、対戦相手の海の中心、御心/Mikokoro, Center of the Seaによるあなたのドローを崇拝の言葉/Words of Worshipでライフゲインに置換しても、あなたにライフを与えるのは崇拝の言葉ではなく御心である。よって、このとき血糊の雨/Rain of Goreが適用されることもない。
「あなたはXしてよい。そうした場合、Yする」という種類の能力の場合、Xを別のイベントに置換したとしても、(置換したイベントを行なったならば)Yのイベントは発生する。
- 例:知恵の蛇/Ophidianでカードを1枚引くことを選んだとき、それを発掘で置き換えたとしても、知恵の蛇は戦闘ダメージを与えない。
場に出ることに対する置換効果を含む能力を持つパーマネントが場に出る場合、それがそのパーマネント自身に影響を及ぼすのは、その置換効果が自身にのみ影響する場合に限る。 いずれにせよそのパーマネントと同時に場に出る他のパーマネントに対して影響を及ぼすことは無い。
- 例:夢の宝珠/Orb of Dreamsの能力は、場に出ようとする全てのパーマネントに影響し、自身のみに限定されていない。そのため自身が場に出ることを置換せず、単体ではアンタップ状態で場に出る。また、夢の宝珠と同時に場に出るパーマネントもアンタップ状態である。
場に出ることに対する置換効果がどのように適用されるかは、そのパーマネントが場に出る時点で取るであろう特性を見る。このとき考慮するのは
- 場に出ることに影響を及ぼす置換効果のうちですでに適用したもの
- 呪文や能力の解決によって生成された継続的効果のうちでスタック上にある時点でそのパーマネントの特性を変更したもの
- そのパーマネントの常在型能力からの継続的効果
のみである。それ以外の、他の発生源からの常在型能力は考慮しない。
- 例:血染めの月/Blood Moonが場にあるとき、タップインデュアルランドは場に出たあと能力を失うが、それを考慮せずタップ状態で場に出る。同様に、謙虚/Humilityが場にあるときでも、接合や移植持ちのクリーチャーは+1/+1カウンターが乗った状態で場に出る。
- 例:イクスリッドの看守/Yixlid Jailerが場にあるとき、墓地にある円盤の大魔術師/Magus of the Diskは能力を失っているが、それを考慮せず円盤の大魔術師が墓地から場に出るときもタップ状態で場に出る。
- 例:あなたが寓話の賢人/Sage of Fablesをコントロールしている場合。
- あなたの多相を持つクリーチャーはカウンターが乗った状態で場に出る(上記3.)。
- あなたのエルフの戦士/Elvish Warriorがスタック上で人工進化/Artificial Evolutionによりウィザードに変更されていた場合、カウンターが乗った状態で場に出る(上記2.)。
- あなたのクローン/Cloneがルーメングリッドの管理人/Lumengrid Wardenのコピーとして場に出るとき、クローンによる置換のあとに寓話の賢人による置換を行なうので、カウンターが乗った状態で場に出る(上記1.)。
- 同時にあなたがウィザードを指定した奸謀/Conspiracyをコントロールしていても、あなたの灰色熊/Grizzly Bearsはカウンターが乗らずに場に出る。