幽霊火/Ghostfire
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未来予知で登場した無色の火力呪文。マナ・コスト欄に赤マナのマナ・シンボルがあるので通常なら赤の呪文であるが、カードはルールに勝つマジックでは、カードに「無色である」と記述されたこの呪文は無色である。カード枠も赤くない。アーティファクトのカード枠とも違う色合いである。
マジック黎明期よりプロテクションや防御円対策に躍起になっていた赤にとっては、待望の1枚である。とはいえ普通に使う分には3マナ3点は構築では少々力不足。防御円相手にはこれだけダメージが通っても他のカードのダメージが通らなければそれほど意味が無いというのも痛いところである。無論リミテッドでは除去として重宝する。比較的変則的な除去が多い未来予知の中では素直な性能であり、使いやすい。
- 無色関係のカードは年経たカヴー/Ancient Kavu等、赤のお家芸である。
- Ghostly Flameとは、カード名や効果について類似点が多い。
- 後述のストーリーの通り、このカードはウギン/Ugin、つまりゼンディカー・ブロックやタルキール覇王譚ブロックと関わりが深い。そのブロックの[[]]で無色呪文が登場していることも意図的なものだろう。
- ただし、幽霊火自身はエルドラージ覚醒では収録されなかった。Doug Beyerによれば、エルドラージ覚醒に幽霊火が収録されなかったのは「エルドラージ覚醒のコンセプトに合わない」ため。エルドラージ覚醒のアーティファクトではない無色呪文は全てエルドラージ/Eldrazi側のカードで、その全てがエルドラージのクリーチャー・タイプを持っているが、それに対して幽霊火はそのエルドラージと対峙した側であるウギン/Uginの呪文である。つまり、「幽霊火はエルドラージ呪文ではないから収録されなかった」というのが公式見解である。(公式サイトコラム)
- タルキール覇王譚ではこのカードの名前を冠した幽霊火の刃/Ghostfire Bladeが登場したほか、運命再編でウギンが精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragonとしてカード化された際は忠誠度能力の一つとしてこのカードの効果を内蔵している。
- 戦乱のゼンディカーでは幽霊火の特性定義能力を元にキーワード能力の欠色が作られたが、幽霊火自体は再録されていない。これは、エルドラージ覚醒のときと同様に、戦乱のゼンディカーにおいて無色はエルドラージ側のカードであるため。代わりに、虚空の接触/Touch of the Voidが収録されている。(参考/翻訳)
ルール
- 「幽霊火は無色である」は特性定義能力であるため、どの領域にあってもこのカードは無色である。
- 迫害/Persecuteで赤を指定しても、このカードは捨てられない。
- 全ての太陽の夜明け/All Suns' Dawnで墓地から回収することはできない。
- 衝合/Confluxでライブラリーからサーチすることはできない。
- 特性定義能力により無色と定義されているが、マナ・コストに赤を含むため固有色は赤である。
ストーリー
幽霊火/Ghostfireには、精霊ドラゴン、ウギン/Ugin, the Spirit Dragonを信仰する修道士が透明な炎で犠牲者を焼き殺す姿が描かれている(イラスト)。フレイバー・テキストとLexicon of the Futureによると、この修道士は第3の眼を授かり、ウギンの不可視の炎の息を見る能力と使用する能力を与えられる。フレイバー・テキストでは、この第3の眼を指してウギンの目/Eye of Uginと呼んでいるものと思われるが、ゼンディカー・ブロックのストーリーではウギンの目は地名として登場している。
- 未来予知のタイムシフトはマジックそのものの未来を表すという性格がある。このカードはメカニズムの新しさもさることながら、プレインズウォーカー・コミックに始まりゼンディカー・ブロックやタルキール覇王譚ブロックのストーリーへと繋がる伏線が込められている。上記のウギンとの関連性に加え、カードのイラストの修道士の刺青や周囲の紙に書かれた文字が、コミックの壁画やウギンの巻き物の紋様に良く似ている点も挙げられる。
- 未来予知当時の翻訳で、「ウギン」および「ウギンの目」は「ウージン」および「ウージンの眼」となっていた(→ウギン/Ugin#訳語参照)。
- ウギンの故郷、タルキール/Tarkirではジェスカイ道/The Jeskai Wayの魔術の秘奥として伝わっている。彼らもまた「龍眼/Eye of the Dragon」をシンボルとしている。
参考
- カード個別評価:未来予知 / タイムシフト - コモン