究極の価格/Ultimate Price
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対象が限られているぶん活躍できるかは環境次第だが、クリーチャー主体のデッキであれば単色クリーチャーを一切採用しないことはそうそうないため、完全に腐ることは少なく、むしろ対処できる範囲は比較的広いほうである。複数の除去を併用する候補のひとつとしては悪くない性能と言える。
実際、収録されているラヴニカへの回帰ブロック・タルキール覇王譚ブロックがそれぞれ多色カードが豊富な環境であるにも関わらず、有力除去として常に活躍している。その両者とも単色優勢なテーロス・ブロックとスタンダードで共存しているというのも一因か。それらの環境では、このカードの存在によって、多色クリーチャーであることが除去耐性の一種と扱われる。多色クリーチャーだけを採用することでこのカードを腐らせるテクニックが使われることも。
登場時のスタンダードではジャンドミッドレンジやエスパーコントロールの単体除去候補の1枚となっていた。テーロス・ブロックの参入後は単色デッキの増加が追い風となり、黒単信心などで引き続き使われている。タルキール覇王譚ブロックにおいては、ラヴニカへの回帰ブロック時代よりも強力な除去が若干減少したということもあり、引き続き使われている。
- 無色のクリーチャーは単色ではないため、対象に取れない。特にタルキール覇王譚ブロックにおいては裏向きクリーチャーを破壊できない点に注意が必要。
- 喉首狙い/Go for the Throatと比較すると、あちらは多色クリーチャーや無色のエルドラージを、こちらは有色かつ単色のアーティファクト・クリーチャーを破壊できる。環境にもよるが、多くの場合こちらの方が劣ってしまうだろう。
- 2015年10月のフライデー・ナイト・マジックで新規イラスト、新規フレイバー・テキスト版のプロモーション・カードが配布された(参考/翻訳)。
訳語
「pay the ultimate price」で「支払える最後の代価を支払う」、すなわち「命を落とす」ことを意味する。この場合のpriceは「代価・代償」の意味であり、日本語版のカード名の「価格」という訳は適切とは言えない。
初出のラヴニカへの回帰版ではフレイバー・テキストの発言者が金銭を重視するオルゾフ組/The Orzhov Syndicateのメンバーであるため、それを汲んであえて「価格」と訳した可能性はある。しかしタルキール龍紀伝版では単純に命を奪う呪文として表現されているため、イラストや効果にそぐわないカード名となってしまっている。
なお、カード名の「Price」は、先例では「代価」と訳されている(発展の代価/Price of Progress、栄光の代価/Price of Glory)。またフライデー・ナイト・マジックのプロモーション・カード版はフレイバー・テキストにもpriceとあるが、こちらは「代価」と訳されている(参考/翻訳)。
「俺達への支払いを怠ったらどうなるか、こいつを戒めとしようじゃないか。」― オルゾフの暗殺者、「欺し屋」(出典:ラヴニカへの回帰)
「奴にはおのれの代価を支払ってもらった。次はお前が払うのだ。私の代価を。」(出典:FNMプロモカード)