ドビン・バーン/Dovin Baan (ストーリー)
提供:MTG Wiki
ドビン・バーン/Dovin Baanはカラデシュ・ブロックのキャラクター。カードとしてはカラデシュのドビン・バーン/Dovin Baanが初出。
目次 |
解説
カラデシュ/Kaladesh出身のヴィダルケン/Vedalkenのプレインズウォーカー/Planeswalker。男性。青い肌に赤紫色の眼を持ち、痩身で背は高く、真鍮の線条細工に覆われたカラデシュ流の衣服に身を包む。
魔法で強化された先天的才能により、ドビンはあらゆる機構や機械の構造的欠陥をはっきりと目で見ることができる。彼はごく短時間の精査だけで完璧な分析を提供する――例えばある機械の弱点を指摘し、短所を浮き彫りにし、それがいつ、どのように故障するかを驚くべき精度で予測する。
ドビンはその能力から領事府/The Consulateの目に留まり、瞬く間に主席検査官/Senior Inspectorという高い地位にまで昇り詰めた。今や、領事府の新発明品の大部分がドビンの篩にかけられたものである。どのような製品案も、彼の査定に合格しなければ大量生産の許可を与えられない。彼は安全性と品質の基準を定め、その注意深い監視によって消費者の負傷事故を減らし、不良品の回収件数を減らし、領事府の製品に対する人々の総合的満足度を高めている。
完全なものなどなく、完全になれるものも存在しない――それがドビンの哲学である。彼は身の回りの不完全さを実際に目にしながら生きてきたのだ。そして生物の肉体と精神もまた、彼にとっては「機構」である。彼は、生ある者の本質はそう簡単に変えられるものではなく、人はたとえ記憶をすべて失ったとしても同じ過ちを繰り返すだろうという、ともすれば決定論的とさえ言える人間観を抱いている。
経歴
発明博覧会の準備
その輝かしい実績から、ドビンはギラプール/Ghirapurで開催される発明博覧会/The Inventors' Fairの検査官に選ばれた。彼は来場者の安全のために提出作品を点検し、グレムリン侵入の危険性を大幅に引き下げる計画を策定し、さらには新たに設けられた建築物の構造から、競技コースのカーブ、果ては装飾用リボンの縁の鋭利さに至るまで、あらゆる場所から何百もの危険を取り除いた。
だが開会の数週間前から、改革派/Renegadesと呼ばれる者たちが激しい妨害活動を始めた。ドビンの講じた安全措置によって死傷者こそ出なかったものの、攻撃の源を見つけ出し、排除することはできなかった。カラデシュの領事府だけでは安全を担保できないと判断したドビンは、プレインズウォーカーたちの間で噂される組織、ゲートウォッチ/The Gatewatchに助力を求めることにした――多元宇宙/Multiverseを安全に保つと誓った彼らなら、自分の方針に共鳴してくれると信じて。
郷愁/Homesick
博覧会の開会前日、ドビンはカラデシュ領事府の公使として、ラヴニカ/Ravnicaにあるジェイス/Jaceの聖域を訪ねた。彼はゲートウォッチの5人にカラデシュの政治体制と発明博覧会について説明し――途中、なぜかチャンドラ/Chandraという名の紅蓮術師/Pyromancerが酷く気分を害し、部屋を飛び出していってしまったが――協力を要請した。だがリリアナ/Lilianaは言った、ゲートウォッチは次元/Planeの外から来た存在がその次元の者たちに干渉するのを防ぐために結成された組織であり、次元内での争いに力を貸すことはできないと。ドビンは誤解を詫び、そのままカラデシュに帰ろうとしたが、ギデオン/Gideonはせめて食事だけでも御馳走させてほしいと彼を引き止めた。
ドビンは彼らと食事を共にしながら、目についた聖域の「欠陥」――梁のひびから、正しい位置に戻されていない図書室の本に至るまで――や、ニッサ/Nissaが力線と呼ぶマナの流れと、カラデシュの霊気/Aetherの相違点について語らった。だがラヴィニア/Laviniaがどこかへ行ってしまったチャンドラのことを「ナラー/Nalaar」と姓で呼んだとき、ドビンは思わず身を乗り出した。彼は皆に説明した。自分の推測が正しければ、チャンドラ・ナラーはカラデシュの犯罪者ピア・ナラー/Pia Nalaarとキラン・ナラー/Kiran Nalaarの実の娘――12年前、危険な紅蓮術の能力を発現して領事府に追われる身となった、名称不明の少女であろうと。
登場
登場カード
フレイバー・テキストに登場
登場作品・登場記事
- Dovin Baan/ドビン・バーン(公式サイト)
- Homesick/郷愁(Magic Story 2016年8月29日 Chris L'Etoile著)
- Renegade Prime/改革派の長(Magic Story 2016年9月14日 Mel Li著)