ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will

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Yawgmoth's Will / ヨーグモスの意志 (2)(黒)
ソーサリー

ターン終了時まで、あなたは、あなたの墓地から、土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。
このターン、あなたの墓地にいずれの領域からでもカードが置かれるなら、代わりにそれを追放する。


ヴィンテージ最凶の呪文の1つであり、かつマジック最悪のカードの1つ。本来簡単に手を出せない墓地のカードをここまで自在に操れる呪文は、マジック史上類を見ない。

たった3マナで、そのゲームで使用した呪文が(マナの続く限り)再利用可能というゲームの壊し方が凄まじすぎる。その時に使用した呪文はゲームから取り除かれ使用できなくなってしまうが、得られるアドバンテージが大き過ぎてあまり気にならない。また使用するデッキタイプによってはこのカードのプレイによって一気にゲームセットまで持ち込めるため、デメリットと呼ぶほどのものではない。

また取り除かれる効果はターン終了時までなので、パーマネントを場に戻し、次のターンで効果を使って墓地に送り、またこの呪文で掘り起こす等といった荒い使い方も可能なのである。しかも同じエキスパンションに暗黒の儀式/Dark Ritualが存在していたため、いつでもプレイできるという強みもあった。ごく一般的な黒ウィニーに投入し、墓地の暗黒の儀式から再度マナ加速をし、除去されたり戦闘で死んだ軽量クリーチャーを掻き集めるシンプルな使い方さえ破壊力は極上。このような利点のおかげで、当時の使いはきっと笑いが止まらなかったに違いない。当時のスタンダード環境はラースサイクルおよびアーティファクトサイクル、またはアーティファクトサイクルおよびマスカレードサイクルであり、特に前者はシャドーをはじめとする優秀な軽量クリーチャーに恵まれていたが、何しろMoMaやらピットサイクルやらが吹き荒れた時代では少々分が悪かったようだ。

墓地に置かれたカードがゲームから取り除かれるのが誘発型能力であった時期があった。それに加え第6版より導入されたスタックにより、暗黒の儀式/Dark Ritualをプレイ→取り除かれる能力が誘発したらそれに対応してまた(墓地から)プレイ→以下繰り返しという、たった手札3枚(フィニッシャーのX火力を含めると4枚)で1ターンキルが成立してしまうデッキが出現した為に、元のテキストに修正し直される事となった。

軽くて強力な呪文が多ければ多いほどこのカード自体も強力に変貌を遂げる。現在ではヴィンテージにおいて、Black Lotus生け贄に捧げてプレイ→Black Lotusはすぐに墓地からプレイして場に戻して元通り、というフリースペルまがいのなんだかずるい事も出来る。そしてさらに危険な呪文だらけの環境において、更なる軽さをもってその凶悪さを際立たせているのである。

1999/10/01、ヴィンテージでは制限カードエクステンデッドType1.5禁止カード。2004/09/20よりType1.5から移行したレガシーでも続けて禁止となっている。スタンダードにおいては禁止されなかった。

参考

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