吸血鬼
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吸血鬼/Vampireは、クリーチャー・タイプの1つで、人や動物の血液を吸い不死を保つ怪物。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
飛行(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
このターン、センギアの吸血鬼によってダメージを与えられたクリーチャーが死亡するたび、センギアの吸血鬼の上に+1/+1カウンターを1個置く。
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
各終了ステップの開始時に、このターンにクロヴの吸血鬼がダメージを与えたクリーチャーが死亡した場合、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。あなたがクロヴの吸血鬼のコントロールを失ったとき、それを生け贄に捧げる。
3/3クリーチャー — 吸血鬼(Vampire)
あなたのライブラリーの一番上のカードを公開した状態でプレイする。
あなたのライブラリーの一番上のカードが黒であるかぎり、吸血鬼の夜侯とあなたがコントロールする他の吸血鬼(Vampire)クリーチャーは+2/+1の修整を受けるとともに飛行を持つ。
初出はリミテッド・エディションのセンギアの吸血鬼/Sengir Vampire。基本セット2010登場以前は、古典的なイメージを踏襲した上品で貴族的な雰囲気を持つ、中型から大型の飛行クリーチャーがほとんどであった。しかし黒の代表的な大型クリーチャーにはデーモンも存在することや、上記のようなイメージと能力の兼ね合いの難しさから、その数は極めて少なかった(参考)。
基本セット2010において黒の代表的な種族として取り上げられ、それ以降人々の中に紛れ込む現代的なイメージの小型クリーチャーが数多く登場するようになった。その後の基本セットやエキスパンションでも定期的に登場しており、現在では黒の特徴的クリーチャーの一つとして数えられている。特に、イニストラード・ブロック、イニストラードを覆う影ブロック、統率者2017、イクサラン・ブロックではテーマ部族の一つとしてフィーチャーされた。
カードデザイン
主に黒だが、多色を含めれば全色に存在する。イニストラード・ブロックでは赤単色の、イクサラン・ブロックでは白単色の吸血鬼が初めて登場した。
能力
その能力の多くが吸血鬼のイメージに即して設定されている。要である吸血行為は
- 吸血能力(センギアの吸血鬼、Baron Sengir)
- 生け贄やディスカードで強化(呪われたクロウヴァクス/Crovax the Cursed、血の幼子/Blood Bairn)
- 絆魂(夜の子/Child of Night、吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk)
- ドレイン(マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch、血の芸術家/Blood Artist)
- スリス能力(流城の貴族/Stromkirk Noble、死滅都市の執政/Necropolis Regent)
などで表現される。また「血に対する飢え」の表現としてゼンディカー・ブロックではいずれかの対戦相手のライフが10点以下の場合に強くなる流血メカニズム(参考)、基本セット2012では狂喜が採用されている。血の代わりに相手の記憶や知識を吸い取る吸血鬼もいる(秘密の王、ザデック/Szadek, Lord of Secrets、精神を飲む者、ミルコ・ヴォスク/Mirko Vosk, Mind Drinkerなど)。
その他、吸血鬼のイメージに合った能力として以下のようなものがある。
- 血を吸った相手を配下にする(クロヴの吸血鬼/Krovikan Vampire、オリヴィア・ヴォルダーレン/Olivia Voldaren)
- コウモリに変化する(センギアの吸血魔/Sengir Nosferatu、忍び寄る吸血鬼/Stalking Vampire)
- より低位のアンデッドを使役する(ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet、死体の運び屋/Driver of the Dead)
- 不死身、そしてそれを表現する再生、破壊不能、自己リアニメイト。(Baron Sengir、アダントの先兵/Adanto Vanguard、恐血鬼/Bloodghast)
飛行もかつては必須の能力だったが、今は飛行を持つ吸血鬼は全体の半数を割っている。
部族カード
ロード的存在には吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus、蟲惑的な吸血鬼/Captivating Vampire、ヴァーズゴスの血王/Bloodlord of Vaasgoth、血統の守り手/Bloodline Keeper、流城の隊長/Stromkirk Captain、エドガー・マルコフ/Edgar Markov、聖域探究者/Sanctum Seeker、軍団の副官/Legion Lieutenantなどがある。
最古の部族カードは吸血鬼を再生するBaron Sengir。ゼンディカー・ブロックには血の貢ぎ物/Blood Tributeや食餌の衝動/Urge to Feedなど吸血鬼がいると効果が強力になる呪文がある。イニストラード・ブロックおよびイニストラードを覆う影ブロックには部族強化カードと共に木の杭/Wooden Stakeなどアンチカードもある。統率者2017、イクサラン、基本セット2020でも新たに部族カードが登場した。
その他
吸血鬼・トークンを生成するカードはゲトの血の長、カリタス/Kalitas, Bloodchief of Ghetやイニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistradなど、複数存在する。(→トークン一覧)
伝説の吸血鬼は統率者2019現在、31体存在する(「伝説の(Legendary)・吸血鬼(Vampire)」でWHISPER検索)。
- 吸血鬼に変化させたり変化するカードは前述の他にメフィドロスの吸血鬼/Mephidross Vampire、戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War、新たな血族/New Blood、復讐に燃えた血王、ソリン/Sorin, Vengeful Bloodlordがある。また、金切り声のコウモリ/Screeching Batやマルコフに選ばれし者/Chosen of Markovなど、両面カードによって「吸血鬼への変身」を表現したカードもある。
- 吸血鬼化するのは人間に限らない。ドワーフ、猟犬、ドラゴン、猫族の戦士、シェイド、スケルトンなども吸血鬼になりうる。
- 「吸血行為を行う」という点は絶対条件ではない。例えばカラデシュ/Kaladeshの霊基体のうち吸命能力を持つ者にも吸血鬼のクリーチャー・タイプが与えられている。
- とはいえ、それに該当する不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisanはストーリー中でゼンディカー/Zendikarの吸血鬼(血液中のエネルギーを糧とする種族)との類似性が指摘されており、設定上でもある程度の理由付けはされている。
ストーリー
背景世界における種族としての吸血鬼に関しては吸血鬼/Vampireを参照。
- 背景ストーリー上吸血鬼であるプレインズウォーカー/Planeswalkerに、ソリン・マルコフ/Sorin Markovがいる。
参考
- "Sengir, Start to Finish"(Latest Developments 2006年2月17日 Aaron Forsythe著)
- サブタイプ「吸血鬼(Vampire)」で検索
- 「吸血鬼(Vampire)」でテキスト検索
- クリーチャー・タイプ解説