イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad

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闇の隆盛で再登場したソリン白黒多色になった。

忠誠度能力トークン生成、全体強化コントロールの奪取。ソリン・マルコフ/Sorin Markovのものとは全く異なる組み合わせになっている。

[編集] 解説

+1能力
絆魂持ちの1/1の吸血鬼・トークンを生み出す。ソリン自体が多色であり唱えにくくはあるが、同じ+1コストながらトークンの性能は遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errantよりも上。
除去に強いクロックライフ回復してくれるブロッカーを兼ねる、攻防に活躍する能力である。特に自身の2番目の能力を含む全体強化手段との相性がよい。
-2能力
紋章を用いたパワーの全体強化。黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmaneの-1能力と比べると、効果自体は控えめながら影響を取り除くことがほぼ不可能で、後続にも修整が入るのが強み。
ビートダウン向きの能力だが、自身の1番目の能力と噛み合っており、ノンクリーチャーデッキでも機能する。
-6能力
最高3体までのクリーチャープレインズウォーカーの組み合わせを一度破壊し、こちらのコントロール下で戦場戻す。一般的なコントロール奪取と異なり、トークンや破壊不能を持つクリーチャー、再生したクリーチャーは奪うことができず、墓地を経由するので+1/+1カウンター変身忠誠カウンターはリセットされる。
対戦相手が攻めている場面では、1番目の能力で凌いでこの能力に繋げられれば逆転も可能。一方相手が展開していない場面では牽制として機能し、1体のフィニッシャーによってダメージレースがひっくり返る事態を防いでくれる。

ビートダウンの中では特にトークンを用いる中速デッキ向けだが、4マナとすぎないのでウィニーデッキでも十分使用に耐える。コントロールデッキでも最初はプラス能力で守りを固め、優位を確保したら2つのマイナス能力によって勝ち手段になることができる。対抗2色ゆえの使いづらさはあるものの、総じて優秀なプレインズウォーカーである。

しかしこれだけ強力ではあるものの、3マナ近辺にすらフィニッシャー格のクリーチャーが溢れるスタンダード環境では相対的に挙動が遅いカードになってしまっており、展開が間に合わないことが多かった。色と性質は白黒トークンデッキに完全に噛み合っているものの、イニストラード・ブロックには他にも優秀なトークン関連のカードが多く、これはあまり採用されずに退場してしまった。また、イニストラード・ブロック構築ではライバルとなるそれらの強力カードが禁止カードに指定されたが、それによって白黒デッキ自体が衰退してしまった。強力だが環境に噛み合わない不遇のカードと言える。

[編集] ルール

-2能力
  • 紋章は累積する。プレイヤーがこの能力による紋章を複数持つ場合、クリーチャーはその数だけ修整を受ける。
-6能力
  • 再生などで戦場を離れなかったカード虚空の力線/Leyline of the Voidなどで墓地に置かれることを置換されたカードは、コントロールが移動することはない。
  • 死亡誘発能力は、この能力の一連の処理がすべて解決され、プレイヤーが優先権を得たときにスタックに置かれる。不死狡知/Guileのものなど、自身を墓地から移動させる能力も誘発するが、すでに墓地を離れているため、解決時には何も起きない。
  • 「一度戦場を離れたトークンは戦場や他の領域に移動することはできない」というルールにより、トークンは破壊されるが戦場に戻ることはない。これは状況起因処理による消滅とは異なる(能力の解決中に状況起因処理がチェックされることはない)。
  • 「他のクリーチャー」とは書かれていないので、何らかの方法でクリーチャー化すればソリン自身を対象にすることができる。この場合、破壊されたソリンは能力のコントローラーの下で戦場に戻る。
    • 忠誠度が7以上ある場合、クリーチャー化している自身を対象にし再び戦場に出ることで、忠誠カウンターと忠誠度能力の回数制限をリセットすることができる(忠誠度6の場合、能力ではなく状況起因処理により墓地へ落ちるため不可能)。

[編集] その他

[編集] 関連カード

[編集] ストーリー

自身の創造したアヴァシン/Avacynの失踪を受け、長く離れていた故郷・イニストラード/Innistradに帰還したソリン・マルコフ/Sorin Markov

詳細はソリン・マルコフ/Sorin Markov (ストーリー)を参照。

  • 「イニストラードの君主」という肩書きは、この次元/Planeの吸血鬼の始祖の実孫という出自、そしてアヴァシン創造という次元に及ぼした影響の大きさを反映したものである。
  • 白黒というはソリンの二面的な立場と感情を表現したもの。彼は依然として吸血鬼という人間にとっての怪物であり、目的のためならばどのような犠牲も厭わないが、イニストラードにおける彼は吸血鬼の同胞に対して複雑な思いを抱き、次元全体を守るため、一族を裏切って人間の味方についている。

[編集] 参考

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