イクセル/Ixhel

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イクセル/Ixhelファイレクシア:完全なる統一初出のキャラクター。カードとしてはファイレクシア:完全なる統一統率者デッキアトラクサの後継、イクセル/Ixhel, Scion of Atraxaが初出。

目次

解説

新ファイレクシア/New Phyrexia天使/Angel。男性(イラスト)。

イクセルはアトラクサ/Atraxaにより創られた存在である。アトラクサは、創造主エリシュ・ノーン/Elesh Nornがその征服の目を多元宇宙/Multiverseに向けている間に他の球層を自らのものへと引き込むという使命を与えられている。そのために部下が必要であると考えたアトラクサは、ノーンから着想を得て思い描くまま彼を創り出した。そして、他の法務官/Praetorを征服するため出発するよう命じた。領土を陥落させるたび、イクセルはますます知恵をつけている。

  • イラストからは分かりづらいが、ストーリーの描写を見る限り目は存在しているようである。一方、心臓は存在しない。

ストーリー

空ろな身体/A Hollow Body

その日、アトラクサから与えられた命令はゲス/Gethの抹殺であった。任務を受けたイクセルは、アトラクサに頬を撫でられると内なる何かが一瞬燃え上がるのを感じた。それは忠誠心を超えるものであり、機械正典/Machine Orthodoxyの教えを多元宇宙に広めるという願いを超えた何かであった。彼はすぐさまそれを無視し、その何かが消え去るように願った。

辿り着いたドロス窟/The Dross Pitsでは、ゲスの要塞に続く門にて奇妙な男に遭遇する。それは数層上の狩猟迷宮/The Hunter Mazeからやってきたと思しき有貌体/Aspirantで、名をベラクシス/Belaxisと言った。イクセルはベラクシスを殺そうとするも、そのやりとりで発せられた「なぜ死にたくないのか」という問いに心を乱されかける。ベラクシスがゲスとの取引でこの球層に移動したと聞くと、イクセルは渋々彼の協力を受け入れ門の仕掛けを解く。

ゲスの領地内もまた、新ファイレクシア全土から来た数多くの有貌体が存在していた。完成化に失敗した生物や途中段階にある生物も大勢おり、イクセルにとっては生きるに値しないものばかりがそこにいた。要塞にてイクセルはゲスと対峙するも、貧弱な有貌体との戦いに慣れ過ぎていた彼にとってゲスは強敵であった。戦いの中でゲスは、イクセルが生き残るための闘争というものを理解していないことを指摘する。加えて、イクセルが戦いへの意義を欠いていることも。自分は何故存在している?その疑問が心の中で反響し、目の前の愚者への憎悪と満ち満ちたイクセルは、ただ怒りのままゲスの首を切り落とした。

美麗聖堂/The Fair Basilicaに帰還したイクセルは、自らの創造物を引き連れていた。その名はヴィシュグラズ/Vishgraz。ゲスや帰路で殺したベラクシス、そして自身からもぎとった翼などを組み合わせて生まれた怪物だ。軽蔑的な眼差しを向けるアトラクサに対し、イクセルは貴女のように何かを創り出したかったと釈明する。だが、己の兵器が自ら考える力を持ったことにアトラクサは敵意ある笑い声を上げ、ヴィシュグラズを処分するよう命じた。

アトラクサが去った後、ヴィシュグラズから皮肉めいた笑いが聞こえた。その怪物に対し、虚飾で着飾った創造理由を述べようとして――核心に気づいたイクセルは口を噤み、ただ「救いたかった」とだけ述べた。イクセルはゲスやベラクシスを失わせたくない、連れ帰りたいという思いに囚われていたのだ。ヴィシュグラズからの返答は嘲笑と、自らの身体の中の各部位が引き裂かれるような痛みをあげているという訴えだった。

イクセルはドロス窟にヴィシュグラズを捨てることに決めた。その怪物は最後に、イクセルやファイレクシア人、そしてその行動はひとりの暴君の気まぐれから存在しているのだと話した。イクセルは沈黙し、ただ自らに芽生えた初めての「反抗心」を見送るだけであった。

今はまだ。

登場

登場記事・登場作品

ファイレクシア:完全なる統一

参考

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