闇の取り引き/Dark Bargain
提供:MTG Wiki
Dark Bargain / 闇の取り引き (3)(黒)
インスタント
インスタント
あなたのライブラリーの一番上からカードを3枚見る。そのうち2枚をあなたの手札に加え、他をあなたの墓地に置く。闇の取り引きはあなたに2点のダメージを与える。
黒によくあるライフを犠牲に手札を増やす呪文。過去のカードでは苦々しい天啓/Bitter Revelationに近い。
ライブラリーを3枚掘り進めながら質の高い手札を得られるインスタントであり、登場時点のスタンダードで使われている天才の片鱗/Glimmer of Geniusと比較しても遜色のない性能。墓地を肥やせる点も様々なカードとシナジーを形成でき、青を使わないコントロールを組むなら一考に値する良コモン。
リミテッドでは、4マナとやや重めながらもカード・アドバンテージを得られる呪文であり有用。特に除去やフィニッシャーが少ないデッキでは、それらを探し当てる助けになる。菌類の勢力範囲/Fungal Plotsやウルザの秘本/Urza's Tomeなど、墓地に落としたカードを利用できる構成にできればなお良い。
- 夜の囁き/Night's Whisperなどといった過去の類似カードと異なり、ドローの代償が「ライフを失う(ライフロス)」ではなく「ダメージ」になっているのが特徴。これはルールを単純にする試みの一環である[1]。
- 当然だが、ダメージ軽減効果を利用することでライフの喪失を防ぐことが可能。リミテッドでは、これに対応して治癒の恩寵/Healing Graceを唱えるプレイングを覚えておくと役に立つかも。また、魂火の大導師/Soulfire Grand Masterをコントロールしていればこれ自体が絆魂を持つためダメージが帳消しになる。
ストーリー
ドミナリア版のイラストとフレイバー・テキストには、アーボーグ/Urborgの沼の精霊が、怪しげな品物を陰謀団/The Cabalの騎士に売り付ける場面が描かれている。マジックの黒における「取り引き/Bargain」というと邪悪な存在との契約・取引を想像するが、この場合は本当に「バーゲンセール」のような意味のようだ。
- ドミナリアのリードアートディレクターのMark Wintersは、危険で不気味なものはチャーミングでもあるというアイディアを、マイク・ミニョーラや宮崎駿の要素を混ぜて黒のフレーバーに与えたかったと語っている[2]。
- この精霊は団結のドミナリアで登場した窃取/Pilferのイラストにも描かれている。また、骨を積む者、リーザグ/Reezug, the Bonecobblerのイラストも酷似しているが、同一人物か否かは明らかにされていない。
- フレイバー・テキストに書かれた名前はどちらもアーボーグの高名なリッチ/Lichである。時のらせん時代のキャラクターのラタドラビック/Ratadrabikはともかく、ネビニラル/Nevinyrralに至っては氷河期以前のキャラクターであり、その遺物が残っているとは考えにくい。本物か疑わしい商品を熱心なセールストークで売りつけようとする姿は商魂逞しく、買い物をしている黒騎士の姿もなんだかシュールである。
- 後にラタドラビックは4560AR時点で存命(?)であることが明らかになったが、ネビニラルに関しては上記の通りなので胡散臭さは拭えない。
- 闇取引/Dark Dealという非常に似た名前のカードが存在する。そちらはちゃんと(?)悪魔との取引が描かれている。(イラスト)
「大ラタドラビックの膿疱がある。安くしとくよ。だめかい?じゃあ、ネビニラルの屍骸粉液ならいいだろう。本物だよ!」
脚注
- ↑ Odds & Ends: Dominaria, Part 2/こぼれ話:『ドミナリア』 その2(Making Magic 2018年5月28日 Mark Rosewater著)
- ↑ [PV]Access Magic :『ドミナリア』第1話(動画 Youtubeマジック:ザ・ギャザリング公式チャンネル)