遅延誘発型能力

提供:MTG Wiki

移動: 案内, 検索

遅延誘発型能力/Delayed Triggered Abilityは、誘発型能力の一種。何らかの呪文能力により作成され、誘発条件を満たすと誘発する。


Thicket Basilisk / 茂みのバジリスク (3)(緑)(緑)
クリーチャー — バジリスク(Basilisk)

茂みのバジリスクが壁(Wall)でないクリーチャーをブロックするか、壁でないクリーチャーによってブロックされた状態になるたび、戦闘終了時にそのクリーチャーを破壊する。

2/4

[編集] 解説

呪文や能力の効果は基本的に解決中に発生するが、中にはその解決中に何かをするのではなく、「〜とき/When」「〜たび/Whenever」「〜時/At」という誘発型能力と同じ書式で、後で何かを行うよう指示しているものがある。こういった効果を遅延誘発型能力という。遅延誘発型能力は誘発型能力の一種であり、通常の誘発型能力と同じように、指示されている誘発条件を満たしたときに誘発してスタックに置かれる。


Blessed Wine / 聖別された葡萄酒 (1)(白)
インスタント

あなたは1点のライフを得る。
次のターンのアップキープの開始時に、カードを1枚引く。


聖別された葡萄酒/Blessed Wineが解決されると、1点のライフを得て、「次のターンアップキープの開始時に、カードを1枚引く。」という遅延誘発型能力が作られる。この遅延誘発型能力は次のターンのアップキープになると誘発し、スタックに乗る。その後は通常通り処理される。

  • 作成されただけでまだ誘発していない遅延誘発型能力はオブジェクトではなく、どこの領域にも存在していない。それが実際に誘発してスタックに乗るまでは、打ち消したりすることはできない。
  • スタックに乗ったら通常の誘発型能力と同じようにもみ消し/Stifleなどで打ち消すことができる。
  • 一度作られた遅延誘発型能力は、それを作ったオブジェクトとは別個のものとして存在する。それを作ったオブジェクトが領域を移動していなくなっていたり、それを作った能力を失っていたりしても基本的に遅延誘発型能力に影響はなく、誘発条件を満たしたときに誘発する。
    • 遅延誘発型能力の発生源は、それを作ったオブジェクトである。#ルールを参照。
  • 代表的なものとしては、「次のアップキープの開始時にカードを1枚引く」(スロー・トリップ)、「次の終了ステップの開始時にに生け贄に捧げる/追放する」(騙し討ち/Sneak Attackなど)がある。
  • 遅延誘発型能力を作る効果を含むキーワード能力として歴伝反復疾駆無尽奇襲がある。

[編集] ルール

遅延誘発型能力は、呪文や他の能力解決、または置換効果の適用、またはプレイヤーに何らかの処理を認める常在型能力によって作られる。

遅延誘発型能力が実際に作成される前にそれの誘発イベントが起きたとしても、それが誘発することはない。その結果、誘発イベントが起きることが不可能になることもありうる。

遅延誘発型能力は、期限が明記されていない限り、次に誘発イベントが起こったときに1度だけ誘発する。誘発イベントが複数同時に起こった場合、どのイベントによって誘発するかを遅延誘発型能力のコントローラーが選ぶ。期限が明記されている場合は、誘発イベントが起こるたびに誘発する。

特定のオブジェクトに影響する遅延誘発型能力は、そのオブジェクトの特性が変化しても影響を及ぼすことができるが、そのオブジェクトがその領域を離れた場合(指定された時点までに戻ってきたとしても)、影響を及ぼさない。

呪文によって作成された遅延誘発型能力の発生源はその呪文であり、コントローラーはその呪文の(解決時の)コントローラーである。

他の能力によって作成された遅延誘発型能力の発生源はその能力の発生源と同じであり、コントローラーはその能力の(解決時の)コントローラーである。

常在型能力の置換効果によって作成された遅延誘発型能力の発生源はその常在型能力を持つオブジェクトであり、コントローラーはその置換効果を適用した時点でのそのオブジェクトのコントローラーである。

プレイヤーに何らかの処理を認め、そのプレイヤーがそうしたなら遅延誘発型能力を作成する常在型能力によって作成された遅延誘発型能力の発生源は、その常在型能力を持つオブジェクトであり、コントローラーはその処理が行われた時点でのそのオブジェクトのコントローラーである。

オブジェクトの誘発型能力を参照する効果は、そのオブジェクトが持つ誘発型能力だけを参照し、そのオブジェクトが作る遅延誘発型能力は参照しない(CR:603.2e)。

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0


MOBILE