タッサの神託者/Thassa's Oracle

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[[統率者戦]]においても有用な勝利手段であり、[[青黒]]を含む[[統率者戦#デッキパワーレベル|高レベル]]デッキではまず[[Demonic Consultation]]とセットで採用されていると言ってよい。
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*研究室の偏執狂などと同様、[[ライブラリーアウト]]狙いのデッキに対しては[[友情コンボ]]になる。フォーマットや[[メタゲーム]]によっては[[ウィッシュボード]]戦略も一考できる。
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==ルール==
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*「最大1枚」とあるので、[[見る|見た]][[カード]]すべてを[[ライブラリーの一番下]]に置くことも適正である。
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*[[X]]の値は、[[誘発型能力]]の[[解決]]時に決定される。
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*タッサの神託者が[[戦場を離れる]]などで、誘発型能力の解決時に[[あなた]]の[[青]]への[[信心]]が0であった場合、[[ライブラリー]]のカードを見ることも移動することもできない。
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*誘発型能力の解決時にあなたの青への信心が0で、ライブラリーにカードがなかった場合、あなたは[[ゲーム]]に[[勝利]]する。
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==禁止指定==
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[[2021年]]5月20日より、[[ヒストリック]]で[[禁止カード]]に指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/may-19-2021-banned-and-restricted-announcement May 19, 2021 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035056/ 2021年5月19日 禁止制限リスト更新](News [[2021年]]5月19日 [[Jay Parker]]著)</ref>。[[汚れた契約/Tainted Pact]]との2枚[[コンボ]]である[[オラクルパクト]]が猛威を振るったことに加え、今後[[カードプール]]が広がるにつれて更なる問題を起こすことが予想されるため。
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==開発秘話==
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当初のデザインでは[[ライブラリー操作]]を行うだけだったが、[[レア]]らしさのないつまらないカードだったため、[[勝利条件]]に関する一文が追加された。しかしあまりに[[ルール文章]]が長くなったため、特殊勝利を削除するかどうか[[開発部]]内でも意見が分かれた。ライブラリー操作[[効果]]の変更や[[注釈文]]の削除も検討されたが、最終的に全文を残すだけの価値があると判断された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/word-heist-theros-beyond-death-caper-2020-01-07 Word Heist: A Theros Beyond Death Caper]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0033616/ 単語強盗『テーロス還魂記』の章](Card Preview [[2020年]]1月7日 [[Mark Gottlieb]]著)</ref>。
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==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
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*[[勝利条件#勝利条件カード一覧|勝利条件カード]]
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*[[タッサ/Thassa]]([[背景世界/ストーリー用語]])
 
*[[カード個別評価:テーロス還魂記]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:テーロス還魂記]] - [[レア]]
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*[[Secret Lair Drop Series/2023年#Cool Ocean Breeze|Secret Lair Drop Series: Showcase: Cool Ocean Breeze]]
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__NOTOC__

2023年10月16日 (月) 05:45時点における最新版


Thassa's Oracle / タッサの神託者 (青)(青)
クリーチャー — マーフォーク(Merfolk) ウィザード(Wizard)

タッサの神託者が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xは、あなたの青への信心に等しい。そのうち最大1枚をあなたのライブラリーの一番上に置き、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。Xの値があなたのライブラリーにあるカードの枚数以上であるなら、あなたはこのゲームに勝利する。(あなたの青への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の総数である。)

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ライブラリーを全て見通せれば勝利をもたらすマーフォークウィザード

ライブラリー操作付きの小型ブロッカーであり、単体の性能はおおよそ前兆語り/Omenspeaker相当。しかし信心次第ではより深くライブラリーを探ることができ、場合によっては特殊勝利を狙える点が大きな特徴。のお家芸のライブラリー破壊も駆使すれば真っ当に条件を満たすことも不可能ではなく、同系統の能力を持つ研究室の偏執狂/Laboratory Maniacなどと異なりライブラリーを削り切る必要もない。勝利条件がクリーチャーETB能力であるという点も、妨害のされにくさに一役買っている。序盤の潤滑剤、信心稼ぎ、フィニッシュ手段を兼ね揃えた、多芸なカードである。

とは言え、全体の骨格が青単色デッキ向けに突出しており、勝利条件も他のサポート手段がほぼ必須であるため、専用デッキを組まない限りは中途半端な性能。特にスタンダードリミテッドでは勝利条件の達成が難しく、「色拘束がきついだけの前兆語り」になりかねない。ボーラスの占い師/Augur of Bolas海の神のお告げ/Omen of the Seaといった対抗馬も充実しているため、いかに勝利条件を視野に入れられるかが肝となる。

やはり真価を発揮するのは十分なカードプールを持ちコンボ的勝ち筋を狙いやすくなる構築フォーマットにおいてであろう。地ならし屋/Leveler真実を覆すもの/Inverter of Truthなど相性の良いカードが採用でき、研究室の偏執狂/Laboratory Maniac神秘を操る者、ジェイス/Jace, Wielder of Mysteriesとなど「自身のライブラリーを削ることが勝利に近づく」というカードの水増しにもなれる。様々なフォーマットでこのカードをメインの勝ち手段としたコンボデッキが登場しており、詳細はタッサの神託者コンボを参照。

統率者戦においても有用な勝利手段であり、青黒を含む高レベルデッキではまずDemonic Consultationとセットで採用されていると言ってよい。

[編集] ルール

[編集] 禁止指定

2021年5月20日より、ヒストリック禁止カードに指定される[1]汚れた契約/Tainted Pactとの2枚コンボであるオラクルパクトが猛威を振るったことに加え、今後カードプールが広がるにつれて更なる問題を起こすことが予想されるため。

[編集] 開発秘話

当初のデザインではライブラリー操作を行うだけだったが、レアらしさのないつまらないカードだったため、勝利条件に関する一文が追加された。しかしあまりにルール文章が長くなったため、特殊勝利を削除するかどうか開発部内でも意見が分かれた。ライブラリー操作効果の変更や注釈文の削除も検討されたが、最終的に全文を残すだけの価値があると判断された[2]

[編集] 脚注

  1. May 19, 2021 Banned and Restricted Announcement/2021年5月19日 禁止制限リスト更新(News 2021年5月19日 Jay Parker著)
  2. Word Heist: A Theros Beyond Death Caper/単語強盗『テーロス還魂記』の章(Card Preview 2020年1月7日 Mark Gottlieb著)

[編集] 参考

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