七人の小人/Seven Dwarves

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集まれば集まるほど能率が上がる勤勉な[[ドワーフ]]。[[赤]]のカードとして[[4枚制限ルール]]を無視できる初めてのカードである。そして完全に無制限になるわけではなく、上限を4枚から7枚に拡大するという性質も過去に例がない。
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集まれば集まるほど能率が上がる勤勉な[[ドワーフ]]。[[赤]][[4枚制限ルール]]を無視できる初めての[[カード]]である。そして完全に無制限になるわけではなく、上限を4枚から7枚に拡大するという性質も過去に例がない。
  
7枚までとはいえ枚数制限があるためか、同等のサイズと能力を持つ[[執拗なネズミ/Relentless Rats]]と比べると1マナ軽く、単体でも[[熊 (俗称)|熊]]相当である。[[リミテッド]]で複数枚ピックできれば活躍が見込めるだろう。
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7枚までとはいえ枚数制限があるためか、同等の[[サイズ]]と[[能力]]を持つ[[執拗なネズミ/Relentless Rats]]と比べると1[[マナ]][[軽い|軽く]]、単体でも[[熊 (俗称)|熊]]相当と[[マナレシオ]]に優れている。
  
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主に[[リミテッド]]で活躍する。2マナ域の赤の[[コモン]]の[[アタッカー]]としては[[リムロックの騎士/Rimrock Knight]]や[[血霞のクズリ/Bloodhaze Wolverine]]と競合するが、こちらは特別な[[シナジー]]を用意しなくてもそこそこの[[コスト・パフォーマンス]]を発揮し、守りに回っても優秀であることが強み。複数枚集められれば十分な活躍が見込めるだろう。「1ターン2枚[[ドロー]]」系のデッキとも[[ライブラリー]]を掘り進む関係上2枚目、3枚目が見つけやすくなるので相性が良い。
  
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*同様の能力を持つカードとして[[森林群れの狼/Timberpack Wolf]]がある。通常の[[構築]]では7枚入れられる小人のほうが使いやすいが、[[リミテッド]]で大量にかき集めることに成功したなどの「8枚以上入れてもよい」状況を想定すると、評価が逆転する。とはいえ8人で[[ブースター・ドラフト]]を行っても特定のコモンが出る枚数の期待値は約2.4枚であり、7枚制限が効力を発揮することは稀。
 
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*[[リミテッド]]で七人の小人を8枚以上集められたとしても、[[メインデッキ]]に入れられるのは7枚までである。
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*モチーフは、[[Wikipedia:ja:グリム童話|グリム童話]][[Wikipedia:ja:白雪姫|白雪姫]]』に登場する「七人の小人」だろう。日本では主に「小人」と呼ばれる彼らは、原文では「[[ドワーフ]]」である。
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*[[アーティスト]]の[[Jason Rainville]]が[[絵|イラスト]]を描いている最中、ドワーフたちの名前が頭の中に存在していたことを明かしている。(左手前から)ロープを持つCORDY、長柄の道具を持つSPADEY、ゴンドラに乗るJEWELY(JULIE)、中央のPICKY、ハンドルを回すCRANKY、ハンマーを持つSMASHY、ロウソクを灯すBRIGHT。ただし公式の名前ではないと注釈されている<ref>[https://twitter.com/rhineville/status/1171814294872367104 Jason RainvilleのTwitter](紹介ツイート 高解像度の画像)</ref>。
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*{{Gatherer|id=473103}}には7人のドワーフのほか、多数の「7つのもの」が描かれている。かつての[[十三恐怖症/Triskaidekaphobia]]と同様の仕掛けである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/worldbuilding-eldraine-2019-09-11 Worldbuilding Eldraine]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0033063/ エルドレインの世界構築](Card Preview [[2019年]]9月11日 [[Cynthia Sheppard]]著)</ref>。
 
*{{Gatherer|id=473103}}には7人のドワーフのほか、多数の「7つのもの」が描かれている。かつての[[十三恐怖症/Triskaidekaphobia]]と同様の仕掛けである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/worldbuilding-eldraine-2019-09-11 Worldbuilding Eldraine]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0033063/ エルドレインの世界構築](Card Preview [[2019年]]9月11日 [[Cynthia Sheppard]]著)</ref>。
**箱の中の宝石、布袋、道具、右に積まれた木箱、レールの枕木、火のついた壁掛けトーチ、ゴンドラを吊り下げているロープ、背景に吊り下げられた鉱石、背景の壁面に開けられた穴、背景の坂道の支柱とトーチ、中央のドワーフ(PICKY)の前掛けの鋲・ベルトで留められた板金・ベルトの穴、左のドワーフ(CORDY)の胸当てに使われている革、右のドワーフ(BRIGHT)の持っているロウソク、ハンドルの取っ手(直接描かれていないが角度を測ると 360°/7 ≒ 51.4°で計7本ある)。またゴンドラの手すりの形状にⅦという字が隠されている。ついでに[[カード名]]にも7が含まれている。
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**箱の中の宝石、布袋、道具、右に積まれた木箱、レールの枕木、火のついた壁掛けトーチ、ゴンドラを吊り下げているロープ、背景に吊り下げられた鉱石、背景の壁面に開けられた穴、背景の坂道の支柱とトーチ、中央のドワーフ(PICKY)の前掛けの鋲・ベルトで留められた板金・ベルトの穴、左のドワーフ(CORDY)の胸当てに使われている革、右のドワーフ(BRIGHT)の持っているロウソク、ハンドルの取っ手(直接描かれていないが角度を測ると 360°÷7 ≒ 51.4°で計7本ある)。またゴンドラの手すりの形状にⅦという字が隠されている。ついでに[[カード名]]にも7が含まれている。
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*[[アーティスト]]の[[Jason Rainville]]が[[絵|イラスト]]を描いている最中、ドワーフたちの名前が頭の中に存在していたことを明かしている。(左手前から)ロープを持つCORDY、長柄の道具を持つSPADEY、ゴンドラに乗るJEWELY(JULIE)、中央のPICKY、ハンドルを回すCRANKY、ハンマーを持つSMASHY、ロウソクを灯すBRIGHT。ただし公式の名前ではないと注釈されている<ref>[https://twitter.com/rhineville/status/1171814294872367104 Jason RainvilleのTwitter](紹介ツイート 高解像度の画像)</ref>。
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==ルール==
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*2つ目の[[能力]]は[[4枚制限ルール]]を始めとした[[フォーマット]]の[[構築]][[ルール]]よりも優先される。[[統率者戦]]においても七人の小人はデッキに最大7枚入れてもよい。
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*一方、入れるカードに制限が無いフォーマットにおいても、七人の小人は最大7枚までしか入れられない。[[リミテッド]]([[シールド]]や[[ブースター・ドラフト]])であなたの[[カードプール]]に8枚以上の七人の小人があっても、デッキに投入できるのは7枚までで残りは[[サイドボード]]となる。
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==開発秘話==
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モチーフは、[[Wikipedia:ja:グリム童話|グリム童話]]『[[Wikipedia:ja:白雪姫|白雪姫]]』に登場する「七人の小人」。日本では主に「小人」と呼ばれる彼らは、原文では「ドワーフ」である。
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[[Mark Rosewater]]は[[カード・セット|セット]]に7枚のドワーフを入れることを計画していたが、単純に枠を取るだけでなく、開発中にファイルを出入りし続けるカードの枚数を厳密に管理することは困難なため、断念せざるを得なかった。代わりに1枚のカードで「七人の小人」を表現する方法として、Markは4枚制限ルールを無視するというアイデアを思いついた。また、最初のデザインでは[[戦隊の鷹/Squadron Hawk]]のような、同名カードを[[サーチ]]する[[ETB]]能力を持っていたが、[[手札の上限]]が7枚である以上一度にすべてのカードがサーチされることは少なく、[[ライブラリー]]を[[切り直す]]回数が増えてしまうため、最終的に執拗なネズミと同様の能力に変更された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/eldraine-check-part-3-2019-10-07 Eldraine Check, Part 3]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033149/ エルドレイン・チェック その3]([[Making Magic]] 2019年10月7日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
  
 
==脚注==
 
==脚注==
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==参考==
 
==参考==
 
*[[カード個別評価:エルドレインの王権]] - [[コモン]]
 
*[[カード個別評価:エルドレインの王権]] - [[コモン]]
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2021年1月8日 (金) 00:46時点における最新版


Seven Dwarves / 七人の小人 (1)(赤)
クリーチャー — ドワーフ(Dwarf)

七人の小人は、あなたがコントロールしていて《七人の小人/Seven Dwarves》という名前である他のクリーチャー1体につき+1/+1の修整を受ける。
デッキに《七人の小人/Seven Dwarves》という名前のカードを最大7枚入れてもよい。

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集まれば集まるほど能率が上がる勤勉なドワーフ4枚制限ルールを無視できる初めてのカードである。そして完全に無制限になるわけではなく、上限を4枚から7枚に拡大するという性質も過去に例がない。

7枚までとはいえ枚数制限があるためか、同等のサイズ能力を持つ執拗なネズミ/Relentless Ratsと比べると1マナ軽く、単体でも相当とマナレシオに優れている。

主にリミテッドで活躍する。2マナ域の赤のコモンアタッカーとしてはリムロックの騎士/Rimrock Knight血霞のクズリ/Bloodhaze Wolverineと競合するが、こちらは特別なシナジーを用意しなくてもそこそこのコスト・パフォーマンスを発揮し、守りに回っても優秀であることが強み。複数枚集められれば十分な活躍が見込めるだろう。「1ターン2枚ドロー」系のデッキともライブラリーを掘り進む関係上2枚目、3枚目が見つけやすくなるので相性が良い。

  • 同様の能力を持つカードとして森林群れの狼/Timberpack Wolfがある。通常の構築では7枚入れられる小人のほうが使いやすいが、リミテッドで大量にかき集めることに成功したなどの「8枚以上入れてもよい」状況を想定すると、評価が逆転する。とはいえ8人でブースター・ドラフトを行っても特定のコモンが出る枚数の期待値は約2.4枚であり、7枚制限が効力を発揮することは稀。
  • イラストには7人のドワーフのほか、多数の「7つのもの」が描かれている。かつての十三恐怖症/Triskaidekaphobiaと同様の仕掛けである[1]
    • 箱の中の宝石、布袋、道具、右に積まれた木箱、レールの枕木、火のついた壁掛けトーチ、ゴンドラを吊り下げているロープ、背景に吊り下げられた鉱石、背景の壁面に開けられた穴、背景の坂道の支柱とトーチ、中央のドワーフ(PICKY)の前掛けの鋲・ベルトで留められた板金・ベルトの穴、左のドワーフ(CORDY)の胸当てに使われている革、右のドワーフ(BRIGHT)の持っているロウソク、ハンドルの取っ手(直接描かれていないが角度を測ると 360°÷7 ≒ 51.4°で計7本ある)。またゴンドラの手すりの形状にⅦという字が隠されている。ついでにカード名にも7が含まれている。
  • アーティストJason Rainvilleイラストを描いている最中、ドワーフたちの名前が頭の中に存在していたことを明かしている。(左手前から)ロープを持つCORDY、長柄の道具を持つSPADEY、ゴンドラに乗るJEWELY(JULIE)、中央のPICKY、ハンドルを回すCRANKY、ハンマーを持つSMASHY、ロウソクを灯すBRIGHT。ただし公式の名前ではないと注釈されている[2]

[編集] ルール

[編集] 開発秘話

モチーフは、グリム童話白雪姫』に登場する「七人の小人」。日本では主に「小人」と呼ばれる彼らは、原文では「ドワーフ」である。

Mark Rosewaterセットに7枚のドワーフを入れることを計画していたが、単純に枠を取るだけでなく、開発中にファイルを出入りし続けるカードの枚数を厳密に管理することは困難なため、断念せざるを得なかった。代わりに1枚のカードで「七人の小人」を表現する方法として、Markは4枚制限ルールを無視するというアイデアを思いついた。また、最初のデザインでは戦隊の鷹/Squadron Hawkのような、同名カードをサーチするETB能力を持っていたが、手札の上限が7枚である以上一度にすべてのカードがサーチされることは少なく、ライブラリー切り直す回数が増えてしまうため、最終的に執拗なネズミと同様の能力に変更された[3]

[編集] 脚注

  1. Worldbuilding Eldraine/エルドレインの世界構築(Card Preview 2019年9月11日 Cynthia Sheppard著)
  2. Jason RainvilleのTwitter(紹介ツイート 高解像度の画像)
  3. Eldraine Check, Part 3/エルドレイン・チェック その3Making Magic 2019年10月7日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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