187クリーチャー

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'''187クリーチャー'''とは、[[戦場に出る|戦場に出た]]ときの[[誘発型能力]]([[CIP]][[能力]])を持つ[[クリーチャー]]の俗称。アメリカなどでは'''187'''と呼ばれる。また、CIP能力を'''187能力'''と呼ぶこともある。
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'''187クリーチャー'''とは、[[戦場に出る|戦場に出た]]ときの[[誘発型能力]]([[ETB]][[能力]])を持つ[[クリーチャー]]の古い[[開発部]]用語、および俗称。アメリカなどでは'''187'''と呼ばれる。また、かつてETB能力を'''187能力'''と呼ぶこともあった。
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*日本人が読めば「嫌なクリーチャー」と読むところだが、語源がアメリカなので「ワン・エイティ・セブン」と読む。
  
 
==概要==
 
==概要==
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カリフォルニア警察の殺人事件コードが'''187'''であることに由来する。当初、誘発型能力を持つクリーチャーの有名どころだった[[ネクラタル/Nekrataal]]が、やたらクリーチャーを惨殺していたことから、殺人事件コードがつけられた。また、アメリカでは同じ由来で「殺人」のスラングとして使われる。
 
カリフォルニア警察の殺人事件コードが'''187'''であることに由来する。当初、誘発型能力を持つクリーチャーの有名どころだった[[ネクラタル/Nekrataal]]が、やたらクリーチャーを惨殺していたことから、殺人事件コードがつけられた。また、アメリカでは同じ由来で「殺人」のスラングとして使われる。
  
当初は、前述のネクラタルや[[ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan]]などといった「『クリーチャーまたはその他パーマネントを[[除去]]する』CIP能力を持つクリーチャー」を指していたが、のちに定義が拡大していき、現在では「CIP能力を持つクリーチャー」の俗称として使われている。
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当初は、前述のネクラタルや[[ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan]]などといった「『クリーチャーまたはその他パーマネントを[[除去]]する』ETB能力を持つクリーチャー」を指していたが、のちに除去以外にも定義が拡大していった。187能力をETBと呼ぶようになった現在でも、当時の名残りとして「ETB能力を持つクリーチャー」のことを187クリーチャーと呼ぶ[[プレイヤー]]もいる。
  
*広義にはCIP能力さえ持てば何でも187クリーチャーと呼べるが、一般にはメリットとなる能力を持つもののみを指す。例えば、[[蛇人間の戦士/Serpent Warrior]]は戦場に出たときに3点の[[ライフロス]]となるが、これを187クリーチャーとは普通呼ばない。
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[[開発部]]では'''実質バニラ'''/''Virtual Vanilla''とも呼ばれる。実質的に登場したのは[[ビジョンズ]]から<ref>[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0018045/ 素晴らしいバニラの材料]([[Latest Developments]] [[2016年]]11月11日 [[Sam Stoddard]]著)</ref><ref>[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0018714/ 『アモンケット』語り その2]([[Making Magic]] [[2017年]]5月1日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。それ以前にもETB能力を持つクリーチャーは存在したが、大半がデメリットであり、その他もせいぜいサイズを決定したり[[キャントリップ#スロー・トリップ|スロー・トリップ]]をつけたりなどの作用にすぎなかった。
*日本人が読めば「嫌なクリーチャー」と読むところだが、語源がアメリカなので「ワン・エイティ・セブン」と読む。
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==特徴==
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*広義にはETB能力さえ持てば何でも187クリーチャーと呼べるが、一般にはメリットとなる能力を持つもののみを指す。例えば、[[蛇人間の戦士/Serpent Warrior]]は戦場に出たときに3点の[[ライフロス]]となるが、これを187クリーチャーとは普通呼ばない。
[[カード]]としてみると、戦場に出た際に仕事の半分以上を済ませてしまう関係でクリーチャーの弱点であった[[除去]]での損失に耐性を得ている点が大きく、CIP能力による効果と戦場に出た後の戦力とで単純にカード2枚分の働きをする点が画期的。[[カード・アドバンテージ]]の概念を一般化した立役者の1つであることに間違いは無い。
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カード2枚分の働きができるゆえに[[コスト]]が重めの物が大半だが、CIP能力とクリーチャー単体を分解してみると、抱き合わせゆえの設定かそれぞれに掛かるコストはかなり割安のケースが多い。例えば、先述のネクラタル([[ダブルシンボル]]の4マナ)は[[恐怖/Terror]]([[シングルシンボル]]の2マナ)と[[黒]]い[[エルフの射手/Elvish Archers]]([[シングルシンボル]]の2マナ)が組み合わされたものであるが、それぞれに掛かるコストは元と変わらないため1枚で2枚分の効果をもつ点が得と言えるのである。中には[[火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu]]や[[永遠の証人/Eternal Witness]]のように、抱き合わせである点を踏まえてなお異様な[[コスト・パフォーマンス]]で[[トーナメント]]を賑わす強力種も多く存在する。また、[[インスタント]]や[[ソーサリー]]に比べ、クリーチャーは再利用やコストの踏み倒しが容易であるため、様々な[[コンボ]]も開発され、さらに特定のデッキにしか効果が無いような能力であっても最悪クリーチャーとして使えるチャンスがあるため、割高とはいえ[[腐る|腐り]]にくいというのも地味なメリットである。
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===開発部における廃語===
  
[[カードパワー]]とゲームバランスの面から優れている完成度の高いシステムであり、ビジョンズ以降は大量の亜種が出現。[[基本セット]]での収録カードも多く、今後も新たなバリエーションが現れつづけることは間違いないだろう。
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[[Mark Rosewater]][[2014年]]の時点で「このスラングは一部の人々を動揺させる」<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/89458238353/to-further-clarify-the-term-187-started-being To further clarify, the term "187" started being...]([[Blogatog]] [[2014年]]6月21日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>、[[2015年]]には「昔のプレイヤーのスラングで、ちょっと無神経なニックネームなのでほとんどの人が使わなくなった」<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/115882518243/do-you-know-why-creatures-with-etb-effects-are Do you know why creatures with ETB effects are...]([[Blogatog]] [[2015年]]4月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>と述べている。
  
==CIP能力を持つクリーチャーの歴史==
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==特徴==
<!---網羅はしない--->
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[[カード]]としてみると、戦場に出た際に仕事の半分以上を済ませてしまう関係でクリーチャーの弱点であった[[除去]]での損失に耐性を得ている点が大きく、ETB能力による効果と戦場に出た後の戦力とで単純にカード2枚分の働きをする点が画期的。[[カード・アドバンテージ]]の概念を一般化した立役者の1つであることに間違いは無い。
主に有名になったのは、ネクラタルなど多くの187クリーチャーが登場した[[ビジョンズ]]から。それ以前にもCIP能力を持つクリーチャーは存在したが、大半がデメリットであり、その他もせいぜいサイズを決定したり[[キャントリップ#スロー・トリップ|スロー・トリップ]]をつけたりなどの作用にすぎなかった。
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'''[[ミラージュ・ブロック]]'''
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カード2枚分の働きができるゆえに[[コスト]]が重めの物が大半だが、ETB能力とクリーチャー単体を分解してみると、抱き合わせゆえの設定かそれぞれに掛かるコストはかなり割安のケースが多い。例えば、先述のネクラタル([[ダブルシンボル]]の4マナ)は[[恐怖/Terror]]([[シングルシンボル]]の2マナ)と[[黒]]い[[エルフの射手/Elvish Archers]]([[シングルシンボル]]の2マナ)が組み合わされたものであるが、それぞれに掛かるコストは元と変わらないため1枚で2枚分の効果をもつ点が得と言えるのである。中には[[火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu]]や[[永遠の証人/Eternal Witness]]のように、抱き合わせである点を踏まえてなお異様な[[コスト・パフォーマンス]]で[[トーナメント]]を賑わす強力種も多く存在する。また、[[インスタント]]や[[ソーサリー]]に比べ、クリーチャーは再利用やコストの踏み倒しが容易であるため、様々な[[コンボ]]も開発され、さらに特定のデッキにしか効果が無いような能力であっても最悪クリーチャーとして使えるチャンスがあるため、割高とはいえ[[腐る|腐り]]にくいというのも地味なメリットである。
  
ヴィジョンズ:前述の除去能力を持つネクラタル、ウークタビー・オランウータンが登場。その他では[[大クラゲ/Man-o'-War]]、[[ゴブリン徴募兵/Goblin Recruiter]]も登場し、CIP能力の可能性が切り開かれた。
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[[カードパワー]]とゲームバランスの面から優れている完成度の高いシステムであり、ビジョンズ以降は大量の亜種が出現。[[基本セット]]での収録カードも多く、今後も新たなバリエーションが現れつづけることは間違いないだろう。
 
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[[ウェザーライト]]:[[隠された恐怖/Hidden Horror]]や[[サンダーメア/Thundermare]]など。[[シマクマ/Striped Bears]]を見る限り[[キャントリップ]]に関しては慎重に作られていたと見られる。
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'''[[テンペスト・ブロック]]'''
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[[テンペスト]]:[[雲を追う鷲/Cloudchaser Eagle]]([[エンチャント]]破壊)、[[グレイブディガー/Gravedigger]]([[死者再生/Raise Dead]])、[[堅牢な防衛隊/Staunch Defenders]]([[ライフ]][[ゲイン]])と、もともとある[[呪文]]を内蔵したものが出始める。
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[[ストロングホールド]]:[[花の壁/Wall of Blossoms]]が代表的。また、[[基本セット]]に長らく入った[[ありがたい老修道士/Venerable Monk]]もここが初出。
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[[エクソダス]]:[[無政府主義者/Anarchist]]のような墓地から呪文を[[回収]]するクリーチャーが登場。また、[[ポータル]]初出の[[ウッド・エルフ/Wood Elves]]も収録された。
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'''[[ウルザ・ブロック]]'''
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[[ウルザズ・サーガ]]:[[巨大鯨/Great Whale]]のような[[フリースペル]]が代表格だが、強すぎて[[エラッタ]]が出てしまった(今は元通り)。その他[[金粉のドレイク/Gilded Drake]]、[[ゴブリンの女看守/Goblin Matron]]など多数。
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[[ウルザズ・レガシー]]:[[エコー]]との組み合わせによる[[なだれ乗り/Avalanche Riders]]、[[錯乱した隠遁者/Deranged Hermit]]など多数。
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[[ウルザズ・デスティニー]]:[[狩りをする恐鳥/Hunting Moa]]、[[玉虫色のドレイク/Iridescent Drake]]、ポータル初出の[[貪欲なるネズミ/Ravenous Rats]]その他。
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'''[[マスクス・ブロック]]'''
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[[メルカディアン・マスクス]]:リシャーダの[[海賊]][[サイクル]]、[[狩り立てられたウンパス/Hunted Wumpus]]や[[年季奉公のジン/Indentured Djinn]]などの対戦相手を利するものなど。
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[[ネメシス]]:ぱっとしたものはない。[[ファイレクシアの督戦官/Phyrexian Driver]]など。
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[[プロフェシー]]:[[入り海のイカ/Gulf Squid]]、[[ケルドの火弾兵/Keldon Firebombers]]、[[沈泥を這うもの/Silt Crawler]]の3枚。プロフェシーのクオリティである。
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'''[[インベイジョン・ブロック]]'''
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[[インベイジョン]]:[[キッカー]]との組み合わせが多い。その他[[墓所の天使/Crypt Angel]]、ポータル初出の[[慈悲の天使/Angel of Mercy]]など。
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[[プレーンシフト]]:[[火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu]]が代表的。その他[[開門]]クリーチャーや戦闘魔道士サイクルなど。
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[[アポカリプス]]:[[神秘の蛇/Mystic Snake]]が代表的。その他[[募兵官/Enlistment Officer|使い]]、[[渦巻き乗り/Whirlpool Rider|渦巻き]]のサイクルなど。
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'''[[オデッセイ・ブロック]]'''
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[[オデッセイ]]:[[再録]]や[[同型再版]]が多い。新規は[[オーラ術師/Auramancer]]、[[ドワーフ徴募兵/Dwarven Recruiter]]程度。
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[[トーメント]]:[[スレッショルド]]との組み合わせが多い。[[顔なしの解体者/Faceless Butcher]]などの[[ナイトメア]]も多数。
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[[ジャッジメント]]:[[世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon]]など[[ナイトメア]]多数。
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'''[[オンスロート・ブロック]]'''
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[[オンスロート]]:[[ゴブリンの紅蓮術士/Goblin Pyromancer]]、[[誘うワーム/Tempting Wurm]]など。また、同名カードを[[ライブラリー]]から[[探す]]ものも。
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[[レギオン]]:[[変異誘発型能力]]版が多く作られ、CIP能力を持つものは[[鉤爪の統率者/Caller of the Claw]]など少数。
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[[スカージ]]:[[帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen]]、[[激情の共感者/Fierce Empath]]、[[包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander]]の3枚。
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'''[[ミラディン・ブロック]]'''
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[[ミラディン]]:[[地ならし屋/Leveler]]や[[強奪する悪魔/Reiver Demon]]などスケールの大きいものが目立つ。他に[[真面目な身代わり/Solemn Simulacrum]]など。
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[[ダークスティール]]:引き続き[[日々を食うもの/Eater of Days]]、[[炉のドラゴン/Furnace Dragon]]、[[隔離するタイタン/Sundering Titan]]とスケールの大きいものが多い。小粒では[[騒がしいネズミ/Chittering Rats]]。
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[[フィフス・ドーン]]:[[永遠の証人/Eternal Witness]]が代表的。その他[[ほぞ]]のからむ[[レオニンの従者/Leonin Squire]]や[[粗石の魔道士/Trinket Mage]]など。
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'''[[神河ブロック]]'''
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[[神河物語]]:[[山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord]]など。
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[[神河謀叛]]:[[素拳の岩守/Iwamori of the Open Fist]]1体のみ。
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[[神河救済]]:[[一なる否命/Iname as One]]、女[[スピリット]]のサイクルなど。
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'''[[ラヴニカ・ブロック]]'''
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[[ラヴニカ:ギルドの都]]:[[木彫りの女人像/Carven Caryatid]]、[[護民官の道探し/Civic Wayfinder]]、[[ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch]]、「狩り立てられた」クリーチャーのサイクルなど。
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[[ギルドパクト]]:シンプルに[[パーマネント]]を破壊する[[絶望の天使/Angel of Despair]]を筆頭に、[[骸骨の吸血鬼/Skeletal Vampire]]、[[空を飲み込むもの/Sky Swallower]]など。[[向上呪文|向上]]クリーチャーや[[憑依]]などとの組み合わせも多い。
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[[ディセンション]]:[[踏み吠えインドリク/Indrik Stomphowler]]([[帰化/Naturalize]]内蔵)、[[空の軽騎兵/Sky Hussar]]、[[奇声の悪魔/Squealing Devil]]など。向上クリーチャーもいる。
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'''[[コールドスナップ]]'''
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[[コールドスナップ]]:純粋な意味では[[オーロクスの獣群/Aurochs Herd]]、[[忍び寄るイエティ/Stalking Yeti]]の2体。
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'''[[時のらせんブロック]]'''
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[[時のらせん]]:[[ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite]]、[[調和スリヴァー/Harmonic Sliver]]、[[裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate]]、[[ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter]]ほか多数。[[キーワード能力]]となった[[瞬速]]との組み合わせが見え始める。
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[[次元の混乱]]:[[ブリンク]]で活躍した[[エイヴンの裂け目追い/Aven Riftwatcher]]、[[白たてがみのライオン/Whitemane Lion]]を代表とする[[救出カード|救出]]クリーチャーなど多数。
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[[未来予知]]:[[造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant]]が代表的。
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'''[[ローウィン・ブロック]]'''
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[[ローウィン]]:[[激突]]、[[想起]]、先触れなど、CIP能力持ちは枚挙に暇がない。その他[[雲打ち/Cloudthresher]]、[[誘惑蒔き/Sower of Temptation]]、[[呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite]]などが挙げられる。
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[[モーニングタイド]]:[[ヤスデ団/Earwig Squad]]など、[[徘徊]]コストで出たかを確認するものが多い。その他[[ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique]]など。
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'''[[シャドウムーア・ブロック]]'''
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[[シャドウムーア]]:[[くぐつ師の徒党/Puppeteer Clique]]、[[森滅ぼしの最長老/Woodfall Primus]]など、[[頑強]]との組み合わせが目立つ。
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[[イーブンタイド]]:[[ちらつき鬼火/Flickerwisp]]、[[耕すツリーフォーク/Tilling Treefolk]]など。また、垣魔道士のサイクルがある。
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'''[[アラーラの断片ブロック]]'''
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[[アラーラの断片]]:[[若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon]]、[[イーオスのレインジャー/Ranger of Eos]]など。
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[[コンフラックス]]:[[厳然たるスフィンクス/Magister Sphinx]]のように派手なものから[[朽ちゆくネズミ/Rotting Rats]]のように地味なものまで。パーマネントの[[色]]を参照するものもある。
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[[アラーラ再誕]]:特に目立ったものはない。[[虚無跡のガルガンチュアン/Nulltread Gargantuan]]など。
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'''[[ゼンディカー・ブロック]]'''
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[[ゼンディカー]]:[[上陸]]をプッシュしたいため少ないかと思いきやそうでもなく、[[マラキールの門番/Gatekeeper of Malakir]]のように[[キッカー]]と組み合わせたり、[[同盟者]]などの存在があったりと、意外に豊富。その他[[真心の光を放つ者/Devout Lightcaster]]、[[マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch]]など。
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==代表的な187クリーチャー==
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以下、各種構築フォーマットで活躍したカードの一部を列挙する。
  
[[ワールドウェイク]][[多重キッカー]]の登場。その他[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]][[テラストドン/Terastodon]]など。
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*[[ネクラタル/Nekrataal]]
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*[[ウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutan]]
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*[[ゴブリン徴募兵/Goblin Recruiter]]
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*[[グレイブディガー/Gravedigger]]
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*[[花の壁/Wall of Blossoms]]
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*[[無政府主義者/Anarchist]]
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*[[ウッド・エルフ/Wood Elves]]
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*[[金粉のドレイク/Gilded Drake]]
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*[[なだれ乗り/Avalanche Riders]]
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*[[錯乱した隠遁者/Deranged Hermit]]
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*[[火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu]]
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*[[神秘の蛇/Mystic Snake]]
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*[[包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander]]
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*[[真面目な身代わり/Solemn Simulacrum]]
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*[[隔離するタイタン/Sundering Titan]]
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*[[永遠の証人/Eternal Witness]]
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*[[粗石の魔道士/Trinket Mage]]
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*[[ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch]]
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*[[絶望の天使/Angel of Despair]]
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*[[ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite]]
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*[[ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique]]
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*[[イーオスのレインジャー/Ranger of Eos]]
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*[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]
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*[[瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage]]
  
[[エルドラージ覚醒]][[エルドラージ]][[落とし子]][[トークン]]を引きつれるエルドラージ・[[ドローン]]、回復力の高い[[孤独な宣教師/Lone Missionary]]や[[ペラッカのワーム/Pelakka Wurm]]など。そして戦場に出るまでもなく[[唱える]]だけで効果を得られる[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]]をはじめとする[[伝説の]]エルドラージサイクルや[[コジレックの職工/Artisan of Kozilek]]などが登場。新たな展開を見せている。
+
==187クリーチャーのサイクルやシステムの例==
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*[[開門]]
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*[[ナイトメア能力]]
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*[[向上呪文|向上]]クリーチャー
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*[[救出カード]]
 +
*[[ローウィン]][[想起]]クリーチャー
  
 
==参考==
 
==参考==
*[http://whisper.wisdom-guild.net/search.php?oracle=enters+the+battlefield%2C&cardtype%5B%5D=creature CIP能力を持つクリーチャーをWisdom Guildで検索]
+
<references />
*[[CIP]]
+
*[http://whisper.wisdom-guild.net/search.php?oracle=enters+the+battlefield%2C&cardtype%5B%5D=creature ETB能力を持つクリーチャーをWisdom Guildで検索]
 +
*[[ETB]]
 
*[[カードの俗称]]
 
*[[カードの俗称]]
 +
__NOTOC__

2022年2月17日 (木) 22:30時点における最新版

187クリーチャーとは、戦場に出たときの誘発型能力ETB能力)を持つクリーチャーの古い開発部用語、および俗称。アメリカなどでは187と呼ばれる。また、かつてETB能力を187能力と呼ぶこともあった。

  • 日本人が読めば「嫌なクリーチャー」と読むところだが、語源がアメリカなので「ワン・エイティ・セブン」と読む。

[編集] 概要


Nekrataal / ネクラタル (2)(黒)(黒)
クリーチャー — 人間(Human) 暗殺者(Assassin)

先制攻撃
ネクラタルが戦場に出たとき、アーティファクトでも黒でもないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。

2/1

カリフォルニア警察の殺人事件コードが187であることに由来する。当初、誘発型能力を持つクリーチャーの有名どころだったネクラタル/Nekrataalが、やたらクリーチャーを惨殺していたことから、殺人事件コードがつけられた。また、アメリカでは同じ由来で「殺人」のスラングとして使われる。

当初は、前述のネクラタルやウークタビー・オランウータン/Uktabi Orangutanなどといった「『クリーチャーまたはその他パーマネントを除去する』ETB能力を持つクリーチャー」を指していたが、のちに除去以外にも定義が拡大していった。187能力をETBと呼ぶようになった現在でも、当時の名残りとして「ETB能力を持つクリーチャー」のことを187クリーチャーと呼ぶプレイヤーもいる。

開発部では実質バニラ/Virtual Vanillaとも呼ばれる。実質的に登場したのはビジョンズから[1][2]。それ以前にもETB能力を持つクリーチャーは存在したが、大半がデメリットであり、その他もせいぜいサイズを決定したりスロー・トリップをつけたりなどの作用にすぎなかった。

  • 広義にはETB能力さえ持てば何でも187クリーチャーと呼べるが、一般にはメリットとなる能力を持つもののみを指す。例えば、蛇人間の戦士/Serpent Warriorは戦場に出たときに3点のライフロスとなるが、これを187クリーチャーとは普通呼ばない。

[編集] 開発部における廃語

Mark Rosewater2014年の時点で「このスラングは一部の人々を動揺させる」[3]2015年には「昔のプレイヤーのスラングで、ちょっと無神経なニックネームなのでほとんどの人が使わなくなった」[4]と述べている。

[編集] 特徴

カードとしてみると、戦場に出た際に仕事の半分以上を済ませてしまう関係でクリーチャーの弱点であった除去での損失に耐性を得ている点が大きく、ETB能力による効果と戦場に出た後の戦力とで単純にカード2枚分の働きをする点が画期的。カード・アドバンテージの概念を一般化した立役者の1つであることに間違いは無い。

カード2枚分の働きができるゆえにコストが重めの物が大半だが、ETB能力とクリーチャー単体を分解してみると、抱き合わせゆえの設定かそれぞれに掛かるコストはかなり割安のケースが多い。例えば、先述のネクラタル(ダブルシンボルの4マナ)は恐怖/Terrorシングルシンボルの2マナ)とエルフの射手/Elvish Archersシングルシンボルの2マナ)が組み合わされたものであるが、それぞれに掛かるコストは元と変わらないため1枚で2枚分の効果をもつ点が得と言えるのである。中には火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu永遠の証人/Eternal Witnessのように、抱き合わせである点を踏まえてなお異様なコスト・パフォーマンストーナメントを賑わす強力種も多く存在する。また、インスタントソーサリーに比べ、クリーチャーは再利用やコストの踏み倒しが容易であるため、様々なコンボも開発され、さらに特定のデッキにしか効果が無いような能力であっても最悪クリーチャーとして使えるチャンスがあるため、割高とはいえ腐りにくいというのも地味なメリットである。

カードパワーとゲームバランスの面から優れている完成度の高いシステムであり、ビジョンズ以降は大量の亜種が出現。基本セットでの収録カードも多く、今後も新たなバリエーションが現れつづけることは間違いないだろう。

[編集] 代表的な187クリーチャー

以下、各種構築フォーマットで活躍したカードの一部を列挙する。

[編集] 187クリーチャーのサイクルやシステムの例

[編集] 参考

  1. 素晴らしいバニラの材料Latest Developments 2016年11月11日 Sam Stoddard著)
  2. 『アモンケット』語り その2Making Magic 2017年5月1日 Mark Rosewater著)
  3. To further clarify, the term "187" started being...Blogatog 2014年6月21日 Mark Rosewater著)
  4. Do you know why creatures with ETB effects are...Blogatog 2015年4月8日 Mark Rosewater著)
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