伏魔殿のピュクシス/Pyxis of Pandemonium
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アーティファクト
(T):各プレイヤーはそれぞれ自分のライブラリーの一番上のカードを裏向きで追放する。
(7),(T),伏魔殿のピュクシスを生け贄に捧げる:各プレイヤーはそれぞれ伏魔殿のピュクシスによって追放された自分がオーナーであるカードをすべて表向きにする。その後、その中のすべてのパーマネント・カードを戦場に出す。
豪快な効果を持ったアーティファクト。一つ目の起動型能力でお互いのライブラリーの一番上のカードを追放し、二つ目の起動型能力で追放されたカードのうちパーマネント・カードであるものをすべて戦場に出す。
カードは裏向きのまま追放されるため、洞察のランタン/Lantern of Insightなど一番上を公開するものがなければ自分も対戦相手もこの箱に何が閉じ込められたのかを窺い知ることはできない。あまりに不安定な効果のため、占術などで追放するカードの質を上げるといった工夫が必要だが、追放した直後にこれ自体を割られてしまったら元も子もない。
むしろ対戦相手が行う占術などのライブラリー操作を妨害する使い方で潜在的アドバンテージを得た方が利口かもしれない。または恒久的なライブラリー破壊カードとして使う道もあるだろう。
ETB能力を持ったカードやパーマネント・カードを多めに採用することで、不安定さをある程度ケアできる。特にアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelを始めとする信心関連のETB能力持ちと相性がよく、追放したカードによっては1ショットキルも可能。ただし対戦相手がそれらのカードを使っている場合もあり、注意が必要。
リミテッドでも概ね同じことが言えるが、自身のカードプールがあまりにも貧弱だったときに、その格差を埋めるためにカードをどんどん追放していくという使い方もある。やはり運任せだが、こちらの見劣りするカードで相手の強力なカードを追放できれば儲け物。
モダンではランタンコントロールにおいて追加のライブラリー破壊として採用されている。
- ライブラリー破壊カードの例に漏れず、捕海/Griptideやアゾリウスの魔除け/Azorius Charmのようなライブラリーの一番上へのバウンスと組み合わせることで完全な除去として機能する。2番目の能力を使い難くなるが、神を始めとする破壊不能持ちをも対処できる。リミテッドでも使用可能なプチコンボなので覚えておくとよい。
- ライブラリー破壊カードとして見るとグール呼びの鈴/Ghoulcaller's Bell相当。墓地に置かず追放するため、墓地利用カードと組み合わせられないものの、逆に対戦相手に墓地利用されにくくなっている。
- 「パンドーラーの箱(パンドラの箱)」として知られる、ギリシャ神話の人類最初の女性パンドーラーの逸話がモチーフ。ヘーパイストスが創造し、神々から多くの贈り物を授けられたパンドーラーは、最後に「決して開けてはいけない」と言われて1つの箱(壺とも)を託された。しかし、彼女が好奇心に負けてそれを開けたところ、中から様々な災厄が飛び出し、世界に災いが満ちることになったとされる[1]。
- カード名のピュクシスとはイラストに描かれている円筒型の容器のこと。古代ギリシャ・ローマ期に主に婦人の化粧品入れとして用いられた。pyxisはギリシア語で「箱」を意味する。
- ちなみに、同じ逸話をモチーフとしたカードにアストラルセット収録のPandora's Boxが存在する。テーロス還魂記では未知なるものの魅惑/Allure of the Unknownも追加された。
- ただしこのカードは伝説のアーティファクトではない。こんなものがいくつも存在するのだろうか。
[編集] 脚注
- ↑ Theroses Are Red (and White, Blue, Black, and Green), Part 2/テーロス、それは赤き者(とか白とか青とか黒とか緑とか)その2(Making Magic 2013年10月4日 Mark Rosewater著)
[編集] 参考
- Temptation from the Gods(Daily MTG、Serious Fun 2013年8月29日 Bruce Richard著)
- ライブラリー破壊カード
- カード個別評価:テーロス - レア