海門/Sea Gate (ストーリー)
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海門/Sea Gateは、ゼンディカー/Zendikar最大の都市。
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[編集] 解説
タジーム/Tazeem大陸の内海ハリマー/Halimarは三方を岩崖に囲まれ、残る一方を堤防に閉ざされている。その堤防は500フィート(約150m)以上あり、白石の円塔(現在灯台として使われている)がさらに350フィート(約106m)空にそびえている(イラスト)。この堤防と灯台を合わせたものが海門/Sea Gateと呼ばれ、タジーム最大の、そしてゼンディカー/Zendikar最大の居住地として知られている。
海門の都市は、タジームの文明の中心に限りなく近いものだ。この都市は名目上、鍛冶屋、桶屋、肉屋などのための中央館と、周囲の交易所から成るとされる。実際には、およそ20エーカー(約81000平方メートル)の堤防の上の平坦なスペースに、寸分の隙もなく住居と商店が立ち並んでいる。ドレイクやその他の空の捕食者の襲撃があるため、建物と建物の間のほんの小さな路地さえ屋根で覆われている。
海門の東側には、タジームのすべての叡智が集まる灯台/The Lighthouseがそびえ立つ。灯台は20階建てで、マーフォークの探検家と年代記編者の集結地である。壁一面に革の巻物が並び、それには地図、呪文、考古学的な発見、動植物の分類、乱動/The Roilについての理論的な議論が詰まっている。
[編集] 経歴
[編集] 戦乱のゼンディカー・ブロック
封印されていたエルドラージ/Eldraziが解き放たれ、ゼンディカー全土が蹂躙された。他大陸からの避難民を受け入れていた海門も、とうとうエルドラージの群れに襲われる番となった。その数はあまりに多く、ゼンディカー軍の司令官ヴォリク/Vorikは防衛を諦め、撤退命令を出さざるを得なかった。海門は陥落した。
ヴォリクの死後、司令官の座を受け継いだギデオン/Gideonは皆に訴えた――このまま新たな地へと逃げ続けても希望はない、エルドラージと戦って海門を取り戻すべきだと。かくして実行に移された海門奪還作戦は、惨憺たる結果に終わった。無謀な突撃では勝てないという現実を突きつけられ、ギデオンたちは新たな計画を練り直した。計画の要の一つが、夜間はドラーナ/Drana率いる吸血鬼/Vampireが戦うことで戦線を維持するというものだった。それは功を奏した。ニッサ/Nissaたちの援軍もあり、五つの昼と四つの夜に及ぶ激しい戦いの末、ゼンディカー軍は海門を奪還した。
しかし勝利の余韻に浸る間もなく、巨人/Titanの一体、ウラモグ/Ulamogが海門に迫りつつあるという報が届く。今度こそ絶体絶命かと思われたが、そこに帰還したジェイス/Jaceは、ウラモグを捕らえる策を持ち帰っていた。ゼンディカー軍は海門の手前で、面晶体/Hedronの牢獄にウラモグを閉じ込めることに成功した(イラスト)。
そこへ介入したのはオブ・ニクシリス/Ob Nixilisだった。彼は牢獄を崩し、さらに第二の巨人、コジレック/Kozilekを目覚めさせた。コジレックが腕を振るうと、海門は歪んで溶けるように破壊され、奇妙な色と模様の残骸と化した(イラスト)。
ギデオン、ニッサ、ジェイス、チャンドラ/Chandra。四人のプレインズウォーカー/Planeswalkerは覚悟を決めた。エルドラージのみならず、あらゆる脅威から多元宇宙/Multiverseを守ると。彼らは同盟を結び、チームの名を海門/Sea Gateに因んでゲートウォッチ/The Gatewatchとした。そしてゲートウォッチとゼンディカーの連合軍は、ウラモグとコジレックを滅ぼすことに成功した。
[編集] ゼンディカーの夜明け
ゼンディカーの商業と文化の最大の中心地として、海門には迅速かつ効率的な再建計画が求められた。不幸なことに、海門再建計画/The Sea Gate Reconstruction Projectはいくつかの、つまり多すぎる計画から成っていた。五つの探検協会それぞれが、素晴らしい新都市のビジョンを提示したのだ――偶然にも、自分たちの協会が他の四つよりも優遇されているビジョンを。新たに司令官に昇進したタズリ/Tazriは協会間の争いに辟易し、自らの計画を起草した。
驚くべきことに、タズリは軍事的指導者だけでなく、都市設計者としても優秀だった。彼女の案は協会が提出したものを明らかに上回っており、すぐに民の大半の支持を得た。しかしながら、資金は協会側にあり、その大多数を味方につける必要があった。タズリは天の助けを必要としているように思われた。
そして文字通り、天の助けが与えられた。他の天使が何もしないことにうんざりしたリンヴァーラ/Linvalaが海門に飛び来たり、奉仕を申し出たのだ。彼女は直ちにタズリの案を支持し、天使の言葉は最もけちな協会さえも動かした。
一年も経たず、海門は再建された。タズリの計画は成功を収め、リンヴァーラの支援が(そしてそれと同じくらいに天使の存在そのものが)民が求める最大のモチベーションとなった。かつてと同じように、海門は高くそびえ立ち、空中遺跡スカイクレイブ/Skyclave探検の中心となっている。この都市は二人の女性に多大な恩義があると言えるだろう――光輪を持つ唯一の人間と、光輪を持たない唯一の天使に。
[編集] 海門探検協会/The Sea Gate Expeditionary House
エルドラージとの戦争以前、五つの探検協会は定期的な荒野探検の出発点として、海門を利用していた。だが戦争が終わり、スカイクレイブが空へと戻った今、衆目を集めているのは新たな協会、海門探検協会/The Sea Gate Expeditionary Houseだ。この協会はゼンディカーで最も優秀で、聡明で、屈強な冒険者たちから成り、古のスカイクレイブの発見と探検において重要な役割を果たしている。
この協会を設立したのはコー/Korのケセンヤ/Kesenya、タジームのスカイクレイブへの初の探検を率いた熟練の探検家だ。そのスカイクレイブはそれまで、空の遺跡エメリア/Emeriaとして知られており、大天使イオナ/Ionaがエルドラージと戦うために守りを放棄していた。彼女は危険な遺跡の奥深くで、オパールのように輝く赤い宝石がはめ込まれた、首輪に似たネックレスを発見した。隊がスカイクレイブを離れる際、本来なら命を落としていたはずの火災に遭ったことで、ケセンヤはそのネックレスが装着者に恐るべき耐火性を、そして炎そのものをある程度操る力を与えるのだと知った。彼女はそれをドラゴンの襟飾り/The Dragon's Frillと名づけた。彼女の成功の噂はたちまち広まり、後援者の目に留まり、すぐにケセンヤは自身の探検協会を立ち上げる資金を手に入れた――事実上誰も知らないことだが、その後援者とはナヒリ/Nahiriなのだ。
古くからの協会のような歴史的評判がないにもかかわらず、海門探検協会は冒険事業における支配的勢力の地位を速やかに確立した。ドラゴンの襟飾りはそれだけで、驚くほどの富と名声をもたらしてくれた。今や、冒険者たちは至る所から大挙して押し寄せ、海門が率いる探検に加わることを求めている。その多さから、ケセンヤには採用する相手を選り好みする余裕があるほどだ。したがって、新協会が設立されて間もないながら、海門はゼンディカー中で最も熟練した、最も恐れ知らずの冒険者たちを数多く雇っている。このため探検の成功率は自然と高くなり、それがさらなる資産をもたらし、今度はそれがさらに力ある冒険者を惹きつける――成功が成功を生み、海門探検協会はますます力をつけている。
新たなスカイクレイブが発見されれば、すべての探検協会が一番乗りを目指して自分たちの冒険隊を送り込む――そして海門探検協会はあまりに手強い競争相手なのだ。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
[編集] カード名に登場
- ゼンディカー
- 海門の伝承師/Sea Gate Loremaster
- エルドラージ覚醒
- 海門の神官/Sea Gate Oracle
- ゲートウォッチの誓い
- 海門の残骸/Sea Gate Wreckage
- ゼンディカーの夜明け
- 海門の旗騎士/Sea Gate Banneret、海門修復/Sea Gate Restoration - 再誕の海門/Sea Gate, Reborn、海門の嵐呼び/Sea Gate Stormcaller、海門の擁護者、リンヴァーラ/Linvala, Shield of Sea Gate、海門の巨像/Sea Gate Colossus
[編集] フレイバー・テキストに登場
- ゼンディカー
- 空の遺跡のドレイク/Sky Ruin Drake、ぬかるみの荒廃/Mire Blight
- ワールドウェイク
- 連鎖反応/Chain Reaction
- エルドラージ覚醒
- グロータグの包囲抜け/Grotag Siege-Runner
- 戦乱のゼンディカー
- 陰惨な殺戮/Gruesome Slaughter、グリフィンの急使/Courier Griffin、波に漂うもの/Tide Drifter、多勢/Outnumber、命知らずの群勢/Reckless Cohort
- ゲートウォッチの誓い
- 同盟者の援軍/Allied Reinforcements、戮力協心/Shoulder to Shoulder、古代ガニ/Ancient Crab、ウマーラの絡め捕り/Umara Entangler、本質を蝕むもの/Essence Depleter、終末の目撃/Witness the End、ヴァラクートの涙/Tears of Valakut、ジョラーガの援軍/Joraga Auxiliary、海門の残骸/Sea Gate Wreckage
- ゼンディカーの夜明け
- オンドゥの転置/Ondu Inversion - オンドゥの空遺跡/Ondu Skyruins、海門の旗騎士/Sea Gate Banneret、セジーリの防護/Sejiri Shelter - セジーリの氷河/Sejiri Glacier、凍える罠/Chilling Trap、ジュワー島の撹乱/Jwari Disruption - ジュワー島の遺跡/Jwari Ruins、髑髏砕きのミノタウルス/Shatterskull Minotaur、歌狂いの裏切り/Song-Mad Treachery - 歌狂いの遺跡/Song-Mad Ruins、轟く叱責/Thundering Rebuke、陽光昇りの小道/Brightclimb Pathway - 恐怖昇りの小道/Grimclimb Pathway、岩山被りの小道/Cragcrown Pathway - 樹木被りの小道/Timbercrown Pathway
[編集] 登場作品・登場記事
- A Planeswalker's Guide to Zendikar: Tazeem and Merfolk(Savor the Flavor 2009年12月2日 Magic Creative Team著)
- Limits/限界点(Uncharted Realms 2015年7月15日 Ari Levitch著)
- The Survivors of Sky Rock/空岩の生存者(Uncharted Realms 2015年9月9日 Kimberly J. Kreines著)
- The Liberation of Sea Gate/海門の解放(Uncharted Realms 2015年10月28日 James Wyatt著)
- Hedron Alignment/面晶体の連結(Uncharted Realms 2015年11月18日 Kimberly J. Kreines著)
- The Rise of Kozilek/コジレック覚醒(Uncharted Realms 2015年12月9日 Kelly Digges著)
- Oath of the Gatewatch/ゲートウォッチの誓い(Magic Story 2016年2月3日 James Wyatt著)
- Zendikar Resurgent/ゼンディカーの復興(Magic Story 2016年2月24日 Ari Levitch, Doug Beyer, Kelly Digges, Kimberly J. Kreines著)
- Zendikar: Things Have Changed/ゼンディカー:変化した物事(Feature 2020年9月1日 Ari Zirulnik and James Wyatt著)
- Episode 2: Race to the Murasa Skyclave/メインストーリー第2話:ムラーサのスカイクレイブを目指して(Magic Story 2020年9月9日 A. T. Greenblatt著)