トランプル
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**すなわち、[[プロテクション]]をもつクリーチャーでブロックしても、プレイヤーへのダメージを減らせるのは(通常)そのクリーチャーのタフネスまで、ということになる。間違えやすいので注意すること。 | **すなわち、[[プロテクション]]をもつクリーチャーでブロックしても、プレイヤーへのダメージを減らせるのは(通常)そのクリーチャーのタフネスまで、ということになる。間違えやすいので注意すること。 | ||
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*トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが[[戦場]]に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーに割り振られる。 | *トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが[[戦場]]に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーに割り振られる。 | ||
*プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。 | *プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。 |
2011年9月29日 (木) 20:53時点における版
トランプル/Trample | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.19 |
トランプル/Trampleは、マジック初期から存在するキーワード能力。攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りを変更する常在型能力である。
定義
トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャーに割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、残りのダメージを、ブロック・クリーチャーと防御プレイヤーまたは攻撃しているプレインズウォーカーに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのクリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。
トランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る段階でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージはすべて攻撃した先のプレイヤーやプレインズウォーカーに割り振られる。
トランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦場を離れていたり、その忠誠度以上の戦闘ダメージが割り振れる状態であっても、戦闘ダメージを防御プレイヤーに割り振ることはできない。
解説
トランプルを持つクリーチャーが戦闘ダメージを割り振るとき、そのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振った後、残りのダメージを攻撃した先の防御プレイヤーやプレインズウォーカーに割り振ってもよい。
ゲームでは、ダメージがブロック・クリーチャーを貫通して防御プレイヤーに与えられるようなイメージとなる。そのため、トランプルを持つ攻撃クリーチャーをタフネスの小さいクリーチャーでブロック(チャンプブロック)してもあまり効果が無い。定義上では回避能力ではないが、その性質から回避能力の一種として扱われる場合がある。
どの色にも存在するが、特に緑に多く存在し、トランプルを与えるカードもほとんどが緑である。
ルール
- ブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振ることは義務ではない。防御プレイヤーにダメージを割り振らないのであれば、戦闘ダメージをダメージ割り振り順に基づいて自由に割り振ってもかまわない。
- プロテクションをはじめとする、ダメージを軽減するような効果があっても「致死ダメージを割り振る」際に考慮する必要はない。数字の上で致死ダメージが割り振られていさえすればよい。
- すなわち、プロテクションをもつクリーチャーでブロックしても、プレイヤーへのダメージを減らせるのは(通常)そのクリーチャーのタフネスまで、ということになる。間違えやすいので注意すること。
- ダメージを増加させるような置換効果(ラースの灼熱洞/Furnace of Rathなど)があっても、トランプルでの戦闘ダメージの割り振りに考慮することはできない。だが、接死を持っている場合は1点で致死ダメージとして扱えるため、各ブロッククリ―チャーに1点ずつ、残りをプレイヤーに割り振っても良い。
- トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが戦場に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーに割り振られる。
- プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。
- 「致死ダメージ」は、既に受けているダメージについても考慮する。既にいくらかのダメージを受けているクリーチャーにブロックされた場合、致死ダメージに達する分だけクリーチャーに与えればよい。一方、ブロックする側としては、すでにブロッククリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
- バンドや、複数の攻撃クリーチャーをブロックできるクリーチャーなどによってトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーでブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
- たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
- 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。
- 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り、「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。
- たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
その他
- ウルザズ・サーガでルールが大きく変更された。それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。その後クリーチャーを倒してから余剰分がそのまま本体に再割り振り」という感じだった。そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
- ラースの灼熱洞/Furnace of Rathがルール変更の原因の1つ。上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりもブロックした方がダメージが大きくなってしまうという問題が起きていた。
- ルール上複雑であるため、第6版から第8版までの間は基本セットに採録されなかった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、第9版でプロテクションとともに復活している。
- 簡易版として、「スーパートランプル」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではない。
- Trampleは「踏み荒らす・蹂躙する」という意味。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.19 トランプル/Trample
- 702.19a トランプルは、攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力である。トランプルは、ブロック時や戦闘ダメージ以外のダメージを与える時には特別な影響を及ぼさない。rule 510〔戦闘ダメージ・ステップ〕参照。
- 702.19b トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャー(群)に割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、余剰のダメージを、ブロック・クリーチャーと攻撃している先のプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に受ける他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に受けるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。
- 702.19c プレインズウォーカー越えトランプルは、プレインズウォーカーへの戦闘ダメージの割り振りのルールを修整するトランプルの変種である。プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーのコントローラーは、ひとつの例外を除いて、rule 702.19b にある通りにそのクリーチャーの戦闘ダメージを割り振る。そのクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃しているなら、すべてのブロック・クリーチャーに致死ダメージを割り振ってそのクリーチャーが攻撃しているプレインズウォーカーの忠誠度以上のダメージをそのプレインズウォーカーに割り振った後、さらなる余剰のダメージはブロック・クリーチャーやそのプレインズウォーカーやそのプレインズウォーカーのコントローラーにその攻撃クリーチャーのコントローラーが選んで割り振る。割り振った戦闘ダメージとプレインズウォーカーの忠誠度を比較するときは、同じ戦闘ダメージ・ステップ の間に割り振られた、他のクリーチャーからの戦闘ダメージは考慮に入れるが、実際に受けるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。
- 702.19d トランプルやプレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る時点でブロック・クリーチャーがいなければ、そのすべての戦闘ダメージは、すべてのブロック・クリーチャーが致死ダメージを割り振られているかのように 防御プレイヤーやプレインズウォーカーに割り振られる。
- 702.19e プレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃し、そのプレインズウォーカーが戦闘から取り除かれたら、そのクリーチャーのダメージは、ダメージを割り振る時点ですべてのブロック・クリーチャーが致死ダメージを受けているあるいはブロック・クリーチャーがいないのであれば、そのすべてのダメージは防御プレイヤーに割り振られる。これはrule 506.4cの例外であり、そのクリーチャーがそのプレイヤーを攻撃している状態にはならない。
- 702.19f プレインズウォーカー越えトランプルを持たないクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦闘から取り除かれていても、あるいは攻撃クリーチャーが割り振ることができるダメージがプレインズウォーカーの忠誠度より大きかったとしても、その戦闘ダメージが防御プレイヤーに割り振られることはない。
- 702.19g 1体のクリーチャーに複数のトランプルがあっても効果は変わらない。1体のクリーチャーに複数のプレインズウォーカー越えトランプルがあっても効果は変わらない。
- 702.19 トランプル/Trample
- 702 キーワード能力