引く

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'''カードを引く'''/''Draw card(s)''と指示された場合、[[ライブラリー]]の一番上のカードを[[手札]]に加える。英語の読みから'''ドロー'''と呼ぶこともある。イメージは「ひらめき」や「考察」とされている。
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'''引く'''とは、
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#Draw。'''カードを引く'''。本項で解説する。
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#Minus。数を引く。引き算。'''[[数]]'''を参照。
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'''カードを引く'''/''Draw card(s)''と指示された場合、[[ライブラリーの一番上]]の[[カード]]を[[手札]]に入れる。英語の読みから'''ドロー'''と呼ぶこともある。フレイバー上のイメージは「[[天才のひらめき/Stroke of Genius|ひらめき]]」や「[[熟慮/Think Twice|考察]]」とされている。
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==ルール==
 
==ルール==
 
誰が引くかが指示されておらず、ただ単に「カードを1枚引く。」と書かれている場合、カードを引くのは[[あなた]](その[[呪文]]や[[能力]]の[[コントローラー]])である。
 
誰が引くかが指示されておらず、ただ単に「カードを1枚引く。」と書かれている場合、カードを引くのは[[あなた]](その[[呪文]]や[[能力]]の[[コントローラー]])である。
  
複数枚のカードを引く指示があった場合には、「カードを1枚引く」処理を複数回行う。
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複数枚のカードを引く指示があった場合には、「カードを1枚引く」処理を複数回行う。また、複数の[[プレイヤー]]に同時にカードを引かせる指示があった場合、[[マジックの黄金律|APNAP順]]に従って、1人ずつ指定された枚数のカードを引いていく。
また、複数の[[プレイヤー]]に同時にカードを引かせる指示があった場合、[[マジックの黄金律|APNAP順]]に従って、1人ずつ指定された枚数のカード引いていく。
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*「カードを引くたび」[[誘発]]する[[誘発型能力]]は、カードを1枚引くごとに誘発する。
*「カードを引くたび」[[誘発]]する[[誘発型能力]]は、1枚ずつについて誘発する。
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*「カードを引く場合、代わりに…」という[[置換効果]]は、「カードを1枚引く」ことを置換する。複数枚引くときは、1枚ごとに置換し、置換してできた[[イベント]]を完了してから次の1枚を引く。
*「カードを引く場合、代わりに…」という[[置換効果]]は、「カードを1枚引く」ことを置換する。複数枚引くときは、1枚ごとに置換し、置換してできた[[イベント]]を完了してから次の1ドローに入る。
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ライブラリーにカードが無い状態でも、「カードを引く」という処理を行うことができる。これは、「不可能な処理は無視する」という[[マジックの黄金律]]の例外である。空のライブラリーからカードを引こうとしたプレイヤーは、次の[[状況起因処理]]の際に[[敗北]]する。→[[ライブラリーアウト]]
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ライブラリーにカードがない状態でも、「カードを引く」という処理を行うことができる。これは、「不可能な処理は無視する」という[[マジックの黄金律]]の例外である。空のライブラリーからカードを引こうとしたプレイヤーは、次の[[状況起因処理]]の際に[[敗北]]する。→[[ライブラリーアウト]]
 
*ライブラリーが空の状態でも、「カードを引く場合、代わりに…」という[[置換効果]]を適用できる。
 
*ライブラリーが空の状態でも、「カードを引く場合、代わりに…」という[[置換効果]]を適用できる。
 
*空のライブラリーからカードを引こうとした場合、実際にはカードを引いていないので、「カードを引くたび」という誘発型能力は誘発しない。
 
*空のライブラリーからカードを引こうとした場合、実際にはカードを引いていないので、「カードを引くたび」という誘発型能力は誘発しない。
  
2005年2月の[[ルール]]変更により、呪文や能力の[[プレイ]]中にカードを引く場合、プレイの完了まで引いたカードは[[裏向き]]であることになった({{CR|401.5}})。
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ライブラリーのカードを手札に移動させることすべてが、「カードを引く」であるわけではない。「引く」として扱われるのは、[[ドロー・ステップ]]開始時のドロー、および[[ルール文章]]に「引く」と書いてある効果だけである。[[嘘か真か/Fact or Fiction]]や[[闇の腹心/Dark Confidant]]などの「[[手札に加える]]」効果は、カードを引くことを禁止する効果の影響を受けないし、「カードを引くたび」誘発する能力を誘発させない。
*手札にあることには変わりがないので、プレイの完了前にこのカードを[[コスト]]として[[捨てる|捨てたり]]してもかまわない。表側を見られないので、「[[]]のカードを捨てる」といった、特定の性質のカードを捨てるコストには充てられない。
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*このルールは「[[解決]]中」や「プレイ完了から解決時まで」ではなく「プレイ中」に関するルールなので勘違いしないように。
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呪文を[[唱える]]手順の間にカードを引く場合、その唱え終わるまで引いたカードは[[裏向き]]のままである({{CR|401.5}})。裏向きである間、そのカードは[[特性]]を持たないものとする。これは、以下の記述も含め、[[能力]][[起動]]についても同様である。
*プレイ中にカードを引くという状況は、[[彩色の宝球/Chromatic Sphere]]を[[起動]]した場合などごく限られた場合にしか発生しない。
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*このルールは「[[解決]]中」や「唱え終わってから解決時まで」ではなく「唱えている間」にのみ適用される。
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**唱えている間にカードを引くという状況は、[[彩色の宝球/Chromatic Sphere]]を[[起動]]した場合などごく限られた場合にしか発生しない。
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**唱えている間であっても、(「手札に加える」などの)「引く」ではない効果で手札に置かれたカードは、裏向きにはならない。
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*手札にあることには変わりがないので、唱える手順の完了前にこのカードを[[コスト]]として[[捨てる|捨て]]たりしてもかまわない。
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**ただし、特性を持たないので、「[[赤]]のカードを捨てる」といった、特定の性質のカードを捨てるコストには充てられない。
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==[[色の役割]]==
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「カードを引く」ことの1種色は[[青]]、2種色は[[黒]]と[[緑]]、3種色は[[赤]]と[[白]]である<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/mechanical-color-pie-2017-2017-06-05 Mechanical Color Pie 2017]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0019007/ メカニズム的カラー・パイ 2017年版]([[Making Magic]] [[2017年]]6月5日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。なお、[[キャントリップ]]や[[サイクリング]]など手札の増えない1枚ドローならどの[[色]]でも持ちうる。
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;青
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:ドローは青の得意分野であり、引く枚数のバリエーションを含め、種類が豊富。ペナルティのない複数枚のドローはほとんどが青に存在する。[[ルーター]]と呼ばれる「引いて[[捨てる]]」効果の多くも青のカード。
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:例:[[天才のひらめき/Stroke of Genius]]、[[連絡/Tidings]]、[[マーフォークの物あさり/Merfolk Looter]]
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;黒
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:黒のドローは何らかの[[リソース]]、特に[[ライフ]]と引き換えになる場合が多い。恒久的ドローの場合、ライフの喪失が累積して逆にピンチになる場面もある。厳密には「引く」こととは異なるが、「[[ライブラリーの一番上]]のカードを[[手札に加える]]」ものもやはりライフなどを失う。
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:例:[[ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena]]、[[夜の囁き/Night's Whisper]]、[[頭叩き/Skulltap]]
  
ライブラリーのカードを手札に移動させることすべてが、ドローであるわけではない。ドローとして扱われるのは、[[ドロー・ステップ]]開始時のドロー、および[[テキスト]]に「引く」と書いてある効果だけである。たとえば、[[闇の腹心/Dark Confidant]]の効果は「手札に加える」なので、「カードを引くたび」誘発する能力を誘発させない。
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;緑
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:緑のドローは、その多くが何らかの形で[[クリーチャー]]と関連している。[[土地]][[エンチャント]]と関連しているものもある。
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:例:[[よりよい品物/Greater Good]]、[[原始的刻印/Primitive Etchings]]、[[生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force]]、[[女魔術師の存在/Enchantress's Presence]]
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:*[[次元の混乱]]では無条件ドローである[[調和/Harmonize]]が登場したが、これは重度の[[曲げ]]に当たる<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/175149339463/is-harmonize-a-breakq Is Harmonize a break?q]([[Blogatog]] [[2018年]]6月22日)</ref>。
  
==色の役割==
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;赤
ドローは[[]]の得意分野。純粋なドローから、おびただしい量のドローまで、種類が豊富。[[キャントリップ]]程度ならどの[[]]でもできるが、複数枚のドローはほとんどが青に存在する(例:[[連絡/Tidings]]、[[発想の流れ/Flow of Ideas]]、[[精神の渦/Psychic Vortex]])。
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:赤は「混沌」の色であるため、全プレイヤーを巻き込んでの[[手札入れ替え|手札総入れ替え]][[ホイーリング]])は、頻度は稀ながら現在は赤のみが可能。[[闇の隆盛]]以降は、「捨てて引く」タイプのルーター能力(かき回し)を獲得。[[基本セット2015]]から「[[ライブラリーの一番上]]を[[追放]]し、一定期間だけそれを[[プレイ]]することを許可する」という擬似ドロー([[衝動的ドロー]])も増えてきている。
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:例:[[Wheel of Fortune]]、[[かき回すゴブリン/Rummaging Goblin]]、[[衝動的な行動/Act on Impulse]]
  
次点は[[]]で、その多くが何らかの形で[[クリーチャー]]と関連しており、また行動に誘発してカードを引くことができるものが多い(例:[[よりよい品物/Greater Good]]、[[自然の復活/Nature's Resurgence]]、[[原始的刻印/Primitive Etchings]])。
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;白
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:白のドローは数が少なく、特に一度に複数枚引けるカードはほとんど存在しない。これは、あらゆる種類の対策手段を持つ色である白を強くしすぎないための措置である。ただし、[[デッキ]]全体を特定の戦略に寄せなければ使えないようなドローは、対策カードを入れる[[スロット]]が少なくなるため例外的に認められている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/more-stories-city-2018-10-01 More Stories from the City]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031182/ 都からのさらなる話](Making Magic 2018年10月1日 Mark Rosewater著)</ref>。[[エルドレインの王権]]以降は自分と[[対戦相手]]が同時にドローするカードも登場している<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/eldraine-check-part-2-2019-09-30 Eldraine Check, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033126/ エルドレイン・チェック その2]([[Making Magic]] [[2019年]]9月30日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。[[2021年]]には白は時間をかけてカードを引く、すなわち1[[ターン]]に1枚ずつ引いていく色だと定義された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/mechanical-color-pie-2021-changes-2021-10-18 Mechanical Color Pie 2021 Changes]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035516/ メカニズム的カラー・パイ 2021年版変更点]([[Making Magic]] 2021年10月18日 [[Mark Rosewater]])</ref>。
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:例:[[上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer]]、[[希望の夜明け/Dawn of Hope]]、[[秘密のランデブー/Secret Rendezvous]]、[[歓迎する吸血鬼/Welcoming Vampire]]
  
その次が[[黒]]で、ドロー効率は青以上なものの[[ライフ]]などの[[リソース]]と引き換えになる場合が多く、恒久的ドローで逆にデメリットになる場面もある。リスクは高いがリターンも大きい(例:[[ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena]]、[[夜の囁き/Night's Whisper]])。
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;アーティファクト(無色)
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:アーティファクトにもドローが可能なカードが多数ある。起動型能力でマナが必要な場合が多いが、時に青入りのデッキでも使われるような優秀なカードも登場する。
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:例:[[ジェイムデー秘本/Jayemdae Tome]]、[[吠えたける鉱山/Howling Mine]]
  
[[]]のドローはほとんどないが、大抵は何らかの対価を要求する。[[]]のドローは不確実な上に引く枚数も不安定。
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==その他==
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*強力なドローカードは[[禁止カード]][[制限カード]]に指定されることが多い。[[Ancestral Recall]]や[[頭蓋骨絞め/Skullclamp]]が代表格。
  
強力なドローカードは[[禁止カード]]や[[制限カード]]に指定されることが多く、最近では弱体化ぎみ。
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==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[キャントリップ]]
 
*[[キャントリップ]]
 +
*[[サイクリング]]
 
*[[ドローエンジン]]
 
*[[ドローエンジン]]
 +
*[[ドローソース]]
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*[[衝動的ドロー]]
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]
  
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2023年2月28日 (火) 21:52時点における最新版

引くとは、

  1. Draw。カードを引く。本項で解説する。
  2. Minus。数を引く。引き算。を参照。

カードを引く/Draw card(s)と指示された場合、ライブラリーの一番上カード手札に入れる。英語の読みからドローと呼ぶこともある。フレイバー上のイメージは「ひらめき」や「考察」とされている。


Divination / 予言 (2)(青)
ソーサリー

カードを2枚引く。



Jayemdae Tome / ジェイムデー秘本 (4)
アーティファクト

(4),(T):カードを1枚引く。


目次

[編集] ルール

誰が引くかが指示されておらず、ただ単に「カードを1枚引く。」と書かれている場合、カードを引くのはあなた(その呪文能力コントローラー)である。

複数枚のカードを引く指示があった場合には、「カードを1枚引く」処理を複数回行う。また、複数のプレイヤーに同時にカードを引かせる指示があった場合、APNAP順に従って、1人ずつ指定された枚数のカードを引いていく。

  • 「カードを引くたび」誘発する誘発型能力は、カードを1枚引くごとに誘発する。
  • 「カードを引く場合、代わりに…」という置換効果は、「カードを1枚引く」ことを置換する。複数枚引くときは、1枚ごとに置換し、置換してできたイベントを完了してから次の1枚を引く。

ライブラリーにカードがない状態でも、「カードを引く」という処理を行うことができる。これは、「不可能な処理は無視する」というマジックの黄金律の例外である。空のライブラリーからカードを引こうとしたプレイヤーは、次の状況起因処理の際に敗北する。→ライブラリーアウト

  • ライブラリーが空の状態でも、「カードを引く場合、代わりに…」という置換効果を適用できる。
  • 空のライブラリーからカードを引こうとした場合、実際にはカードを引いていないので、「カードを引くたび」という誘発型能力は誘発しない。

ライブラリーのカードを手札に移動させることすべてが、「カードを引く」であるわけではない。「引く」として扱われるのは、ドロー・ステップ開始時のドロー、およびルール文章に「引く」と書いてある効果だけである。嘘か真か/Fact or Fiction闇の腹心/Dark Confidantなどの「手札に加える」効果は、カードを引くことを禁止する効果の影響を受けないし、「カードを引くたび」誘発する能力を誘発させない。

呪文を唱える手順の間にカードを引く場合、その唱え終わるまで引いたカードは裏向きのままである(CR:401.5)。裏向きである間、そのカードは特性を持たないものとする。これは、以下の記述も含め、能力起動についても同様である。

  • このルールは「解決中」や「唱え終わってから解決時まで」ではなく「唱えている間」にのみ適用される。
    • 唱えている間にカードを引くという状況は、彩色の宝球/Chromatic Sphere起動した場合などごく限られた場合にしか発生しない。
    • 唱えている間であっても、(「手札に加える」などの)「引く」ではない効果で手札に置かれたカードは、裏向きにはならない。
  • 手札にあることには変わりがないので、唱える手順の完了前にこのカードをコストとして捨てたりしてもかまわない。
    • ただし、特性を持たないので、「のカードを捨てる」といった、特定の性質のカードを捨てるコストには充てられない。

[編集] 色の役割

「カードを引く」ことの1種色は、2種色は、3種色はである[1]。なお、キャントリップサイクリングなど手札の増えない1枚ドローならどのでも持ちうる。

ドローは青の得意分野であり、引く枚数のバリエーションを含め、種類が豊富。ペナルティのない複数枚のドローはほとんどが青に存在する。ルーターと呼ばれる「引いて捨てる」効果の多くも青のカード。
例:天才のひらめき/Stroke of Genius連絡/Tidingsマーフォークの物あさり/Merfolk Looter
黒のドローは何らかのリソース、特にライフと引き換えになる場合が多い。恒久的ドローの場合、ライフの喪失が累積して逆にピンチになる場面もある。厳密には「引く」こととは異なるが、「ライブラリーの一番上のカードを手札に加える」ものもやはりライフなどを失う。
例:ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena夜の囁き/Night's Whisper頭叩き/Skulltap
緑のドローは、その多くが何らかの形でクリーチャーと関連している。土地エンチャントと関連しているものもある。
例:よりよい品物/Greater Good原始的刻印/Primitive Etchings生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force女魔術師の存在/Enchantress's Presence
赤は「混沌」の色であるため、全プレイヤーを巻き込んでの手札総入れ替えホイーリング)は、頻度は稀ながら現在は赤のみが可能。闇の隆盛以降は、「捨てて引く」タイプのルーター能力(かき回し)を獲得。基本セット2015から「ライブラリーの一番上追放し、一定期間だけそれをプレイすることを許可する」という擬似ドロー(衝動的ドロー)も増えてきている。
例:Wheel of Fortuneかき回すゴブリン/Rummaging Goblin衝動的な行動/Act on Impulse
白のドローは数が少なく、特に一度に複数枚引けるカードはほとんど存在しない。これは、あらゆる種類の対策手段を持つ色である白を強くしすぎないための措置である。ただし、デッキ全体を特定の戦略に寄せなければ使えないようなドローは、対策カードを入れるスロットが少なくなるため例外的に認められている[3]エルドレインの王権以降は自分と対戦相手が同時にドローするカードも登場している[4]2021年には白は時間をかけてカードを引く、すなわち1ターンに1枚ずつ引いていく色だと定義された[5]
例:上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer希望の夜明け/Dawn of Hope秘密のランデブー/Secret Rendezvous歓迎する吸血鬼/Welcoming Vampire
アーティファクト(無色)
アーティファクトにもドローが可能なカードが多数ある。起動型能力でマナが必要な場合が多いが、時に青入りのデッキでも使われるような優秀なカードも登場する。
例:ジェイムデー秘本/Jayemdae Tome吠えたける鉱山/Howling Mine

[編集] その他

[編集] 脚注

  1. Mechanical Color Pie 2017/メカニズム的カラー・パイ 2017年版Making Magic 2017年6月5日 Mark Rosewater著)
  2. Is Harmonize a break?qBlogatog 2018年6月22日)
  3. More Stories from the City/都からのさらなる話(Making Magic 2018年10月1日 Mark Rosewater著)
  4. Eldraine Check, Part 2/エルドレイン・チェック その2Making Magic 2019年9月30日 Mark Rosewater著)
  5. Mechanical Color Pie 2021 Changes/メカニズム的カラー・パイ 2021年版変更点Making Magic 2021年10月18日 Mark Rosewater

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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