イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris
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[[リミテッド]]ではなにはなくとも[[ファッティ]]であり、また[[緑白]]を[[ピック]]していけば自然とトークンを使用する[[デッキ]]になるはずなので、相応に有用。しかし[[構築]]では、トークンが並んでいる状態で大量のマナを用意できるのであれば、[[集団的祝福/Collective Blessing]]や[[孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth]]で直接勝負を決めに行く方がよいと思われる。たとえ防御的な[[カード]]が欲しい場合でも、もう1マナ出せば[[希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope]]という選択肢がある。 | [[リミテッド]]ではなにはなくとも[[ファッティ]]であり、また[[緑白]]を[[ピック]]していけば自然とトークンを使用する[[デッキ]]になるはずなので、相応に有用。しかし[[構築]]では、トークンが並んでいる状態で大量のマナを用意できるのであれば、[[集団的祝福/Collective Blessing]]や[[孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth]]で直接勝負を決めに行く方がよいと思われる。たとえ防御的な[[カード]]が欲しい場合でも、もう1マナ出せば[[希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope]]という選択肢がある。 | ||
− | *[[エルフ]] | + | *[[エルフ]]、[[シャーマン]]のどちらにおいても[[タフネス]]が最も高く、[[P/T]]の合計および[[マナ総量]]も1位タイ。小説では優美なエルフの癒し手という印象であったが、意外にも超肉体派の性能である。後述の[[#開発秘話|開発秘話]]も参照。 |
− | **単体での[[サイズ]]勝負ならば迷路走者[[サイクル]]の他のメンバーに打ち負けることはない。それどころか、[[セレズニアの声、トロスターニ/Trostani, Selesnya's Voice|ギルド指導者サイクル]] | + | **単体での[[サイズ]]勝負ならば迷路走者[[サイクル]]の他のメンバーに打ち負けることはない。それどころか、[[セレズニアの声、トロスターニ/Trostani, Selesnya's Voice|ギルド指導者サイクル]]の面々とさえ互角以上にやりあえる。 |
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+ | ストーリー上の主要人物であるにもかかわらず性能が地味すぎること、キャラクターのイメージから乖離したP/Tを持つことが話題にされやすいカード。公式記事でも、[[ジェラード・キャパシェン/Gerrard Capashen]]と並ぶ失敗例に挙げられている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/developing-story-2015-08-21 Developing for Story]/[https://mtg-jp.com/reading/ld/0015535/ 物語のためのデベロップ](Latest Developments [[2015年]]8月21日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。 | ||
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+ | こうなってしまったのは、以下のような事情による。迷路走者は元々[[神話レア]]5枚、[[レア]]5枚から成る[[サイクル]]であったが、開発段階の終盤になってサイクルをレアに統一することが決まった。イマーラは[[トーナメント]]シーンで使われる神話レアとして作られていたためボツにできず、一方でイマーラ用の新しいカードをテストする時間はなかったため(それがトーナメントレベルを目指すのであれば尚更である)、イマーラはレアの緑白[[クリーチャー]]と[[ルール文章]]を交換することになった。こうしてイマーラと、[[ドラゴンの迷路]]の[[トップレア]]である[[復活の声/Voice of Resurgence]]が誕生したのである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/more-stories-city-2018-10-01 More Stories from the City]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031182/ 都からのさらなる話]([[Making Magic]] [[2018年]]10月1日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 | ||
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+ | 後の[[ラヴニカのギルド]]ではこのカードの反省から、魅力的な能力と適切なP/Tを持つ[[協約の魂、イマーラ/Emmara, Soul of the Accord]]が作られた。 | ||
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+ | *ただし、[[Mark Rosewater]]によれば、そのまま双方のカード文章を交換した訳ではない、との事<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/48288088338/i-would-just-like-to-say-that-im-very-happy-that-you I would just like to say that I'm very happy that...]([[Blogatog]] [[2013年]]4月18日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
+ | *また、イマーラは迷路走者となった時点で、[[エレメンタル]]を操る呪文を[[トロスターニ/Trostani]]へと返還させられている。そのため、復活の声が持つ[[エレメンタル]]の[[生成]]能力は背景ストーリー上イマーラに持たせるには不適切である。ストーリーを反映して能力が変更されたのか、能力の変更を反映してストーリーが作られたのか、たまたま両者が合致したのかは不明。 | ||
+ | *イマーラの{{Gatherer|id=369705}}の背景には復活の声用の[[トークン・カード]]<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/promos-tokens-2013-04-11 Promos & Tokens]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0004886/ 『ドラゴンの迷路』プロモカード、トークン](Feature 2003年4月11日 [[Trick Jarrett]]著)</ref>のエレメンタルが描かれている。これはイマーラが元々復活の声のルール文章を持っていたことの名残である。 | ||
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==ストーリー== | ==ストーリー== | ||
− | '''イマーラ・タンドリス'''/''Emmara Tandris''はセレズニア議事会に所属するエルフの癒し手/Healerで、[[暗黙の迷路/The Implicit Maze]] | + | '''イマーラ・タンドリス'''/''Emmara Tandris''はセレズニア議事会に所属するエルフの癒し手/Healerで、[[暗黙の迷路/The Implicit Maze]]の走者の一人。[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)|ジェイス・ベレレン/Jace Beleren]]の[[ラヴニカ/Ravnica]]における最も古い友人。 |
詳細は[[イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris (ストーリー)]]を参照。 | 詳細は[[イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris (ストーリー)]]を参照。 | ||
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+ | ==脚注== | ||
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==参考== | ==参考== | ||
− | *[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/top-decks/appreciation-tokens-2013-04-18 An Appreciation for Tokens](Command Tower [[2013年]]4月18日 [[Adam Styborski]]著) |
*[[カード個別評価:ドラゴンの迷路]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:ドラゴンの迷路]] - [[レア]] | ||
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2023年8月3日 (木) 11:47時点における最新版
伝説のクリーチャー — エルフ(Elf) シャーマン(Shaman)
あなたがコントロールするクリーチャー・トークンに与えられるすべてのダメージを軽減する。
5/7セレズニア議事会/The Selesnya Conclaveの迷路走者。
1/1や2/2のトークンが戦闘や全体火力で死ななくなるというのはそれなりに有用ではあるのだが、7マナの伝説のクリーチャーの能力としてはかなり地味。過去の活力/Vigorと比べてもコスト・パフォーマンスは高いとは言い難い。
リミテッドではなにはなくともファッティであり、また緑白をピックしていけば自然とトークンを使用するデッキになるはずなので、相応に有用。しかし構築では、トークンが並んでいる状態で大量のマナを用意できるのであれば、集団的祝福/Collective Blessingや孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemothで直接勝負を決めに行く方がよいと思われる。たとえ防御的なカードが欲しい場合でも、もう1マナ出せば希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hopeという選択肢がある。
- エルフ、シャーマンのどちらにおいてもタフネスが最も高く、P/Tの合計およびマナ総量も1位タイ。小説では優美なエルフの癒し手という印象であったが、意外にも超肉体派の性能である。後述の開発秘話も参照。
- 単体でのサイズ勝負ならば迷路走者サイクルの他のメンバーに打ち負けることはない。それどころか、ギルド指導者サイクルの面々とさえ互角以上にやりあえる。
[編集] 開発秘話
ストーリー上の主要人物であるにもかかわらず性能が地味すぎること、キャラクターのイメージから乖離したP/Tを持つことが話題にされやすいカード。公式記事でも、ジェラード・キャパシェン/Gerrard Capashenと並ぶ失敗例に挙げられている[1]。
こうなってしまったのは、以下のような事情による。迷路走者は元々神話レア5枚、レア5枚から成るサイクルであったが、開発段階の終盤になってサイクルをレアに統一することが決まった。イマーラはトーナメントシーンで使われる神話レアとして作られていたためボツにできず、一方でイマーラ用の新しいカードをテストする時間はなかったため(それがトーナメントレベルを目指すのであれば尚更である)、イマーラはレアの緑白クリーチャーとルール文章を交換することになった。こうしてイマーラと、ドラゴンの迷路のトップレアである復活の声/Voice of Resurgenceが誕生したのである[2]。
後のラヴニカのギルドではこのカードの反省から、魅力的な能力と適切なP/Tを持つ協約の魂、イマーラ/Emmara, Soul of the Accordが作られた。
- ただし、Mark Rosewaterによれば、そのまま双方のカード文章を交換した訳ではない、との事[3]。
- また、イマーラは迷路走者となった時点で、エレメンタルを操る呪文をトロスターニ/Trostaniへと返還させられている。そのため、復活の声が持つエレメンタルの生成能力は背景ストーリー上イマーラに持たせるには不適切である。ストーリーを反映して能力が変更されたのか、能力の変更を反映してストーリーが作られたのか、たまたま両者が合致したのかは不明。
- イマーラのイラストの背景には復活の声用のトークン・カード[4]のエレメンタルが描かれている。これはイマーラが元々復活の声のルール文章を持っていたことの名残である。
[編集] 関連カード
- イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris
- 協約の魂、イマーラ/Emmara, Soul of the Accord
- 議事会の声、イマーラ/Emmara, Voice of the Conclave(MTGアリーナ限定カード)
[編集] サイクル
ドラゴンの迷路の各ギルド/Guildの迷路走者サイクル。いずれもレアの伝説のクリーチャー。
- 第10管区のラヴィニア/Lavinia of the Tenth (アゾリウス評議会/The Azorius Senate)
- 幽霊の特使、テイサ/Teysa, Envoy of Ghosts (オルゾフ組/The Orzhov Syndicate)
- 精神を飲む者、ミルコ・ヴォスク/Mirko Vosk, Mind Drinker (ディミーア家/House Dimir)
- イゼットの模範、メーレク/Melek, Izzet Paragon (イゼット団/The Izzet)
- ラクドスの血魔女、イクサヴァ/Exava, Rakdos Blood Witch (ラクドス教団/The Cult of Rakdos)
- 縞痕のヴァロルズ/Varolz, the Scar-Striped (ゴルガリ団/The Golgari)
- 自由なる者ルーリク・サー/Ruric Thar, the Unbowed (グルール一族/The Gruul Clans)
- 軍勢の刃、タージク/Tajic, Blade of the Legion (ボロス軍/Boros Legion)
- イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris (セレズニア議事会/The Selesnya Conclave)
- 育殻組のヴォレル/Vorel of the Hull Clade (シミック連合/The Simic Combine)
[編集] ストーリー
イマーラ・タンドリス/Emmara Tandrisはセレズニア議事会に所属するエルフの癒し手/Healerで、暗黙の迷路/The Implicit Mazeの走者の一人。ジェイス・ベレレン/Jace Belerenのラヴニカ/Ravnicaにおける最も古い友人。
詳細はイマーラ・タンドリス/Emmara Tandris (ストーリー)を参照。
[編集] 脚注
- ↑ Developing for Story/物語のためのデベロップ(Latest Developments 2015年8月21日 Sam Stoddard著)
- ↑ More Stories from the City/都からのさらなる話(Making Magic 2018年10月1日 Mark Rosewater著)
- ↑ I would just like to say that I'm very happy that...(Blogatog 2013年4月18日 Mark Rosewater著)
- ↑ Promos & Tokens/『ドラゴンの迷路』プロモカード、トークン(Feature 2003年4月11日 Trick Jarrett著)
[編集] 参考
- An Appreciation for Tokens(Command Tower 2013年4月18日 Adam Styborski著)
- カード個別評価:ドラゴンの迷路 - レア