未解決問題

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未解決問題とは、[[米村薫|JNR]]や他の[[NetRep]]級の人が答えるのに困るような問題、とも言えるだろう。[[トーナメント]]での取り扱いは、[[ヘッド・ジャッジ]]の裁定にすべて従うことになるので、[[ゲーム]]が進行できなくなる等の支障はない。とはいえ、未解決問題を使った[[デッキ]]はヘッド・ジャッジの裁量いかんにかかっているので、(もし使えたとしても)使わないほうがよいだろう。
 
未解決問題とは、[[米村薫|JNR]]や他の[[NetRep]]級の人が答えるのに困るような問題、とも言えるだろう。[[トーナメント]]での取り扱いは、[[ヘッド・ジャッジ]]の裁定にすべて従うことになるので、[[ゲーム]]が進行できなくなる等の支障はない。とはいえ、未解決問題を使った[[デッキ]]はヘッド・ジャッジの裁量いかんにかかっているので、(もし使えたとしても)使わないほうがよいだろう。
  
==2018年4月現在の未解決問題==
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==2020年8月現在の未解決問題==
 
<!--「総合ルールを厳密に解釈すると答えが出ない」問題のみを記述願います。ルールの運用や、ジャッジング論は対象外。-->
 
<!--「総合ルールを厳密に解釈すると答えが出ない」問題のみを記述願います。ルールの運用や、ジャッジング論は対象外。-->
 
*[[無限ループ]]の厳密な定義は、未だに確定していない。
 
*[[無限ループ]]の厳密な定義は、未だに確定していない。
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**これについては「[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%9C%E6%AD%A2%E6%80%A7%E5%95%8F%E9%A1%8C 停止性問題]」「[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E4%B8%8D%E5%AE%8C%E5%85%A8%E6%80%A7%E5%AE%9A%E7%90%86 ゲーテルの不完全性定理]」といった、数学の非常に難解な部分に踏み込んでしまうため、マジックの総合ルールで解決できる範疇を超えてしまっている。
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**[[Magic Online]]や[[Magic: The Gathering Arena]]では同一の処理が一定回数続いた場合、「強制的に停止してゲームを続行する」「ゲームを引き分けにして終了する」などの処理がとられている。時期によってはこれらの仕様を「悪用」して[[引き分け]]を狙う行為も目立ったため、それを防ぐべくあえて厳密に定義しないという判断もあるのだろう。 →[[人質取り/Hostage Taker]]
 
*ある[[クリーチャー]]が複数の[[パワー]]・[[タフネス]]を持ったときの挙動は、現行のルールでも一応説明できるが、厳密なところは定義されていない。
 
*ある[[クリーチャー]]が複数の[[パワー]]・[[タフネス]]を持ったときの挙動は、現行のルールでも一応説明できるが、厳密なところは定義されていない。
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**複数のパワー・タフネスを持ちうる状況は[[映し身人形/Duplicant]]のルール文章の不具合により発生していたが、この不具合は[[オラクル]]更新により修正されたため、現在はこの状況を考慮する必要は一切ない。その後もこのタフネスを複数持ちうる状況が起こらないようにオラクル変更で徹底的に潰して「解決」しているため、未解決問題というよりも「過去の問題点に対してルール面から解釈すると解決できない」といった形である。
 
**[[分割カード]]の事例をもとに論理的に考えるならば、いずれかのタフネスを上回る[[ダメージ]]を負った場合に[[破壊]]され、複数のパワーでダメージを与えるとするのが妥当だろう。a/bとx/yのパワー/タフネスを持つクリーチャーが存在するならば、その挙動は(a+x)/z(zはbとyのうち小さいほう)のクリーチャーに類似するだろう。
 
**[[分割カード]]の事例をもとに論理的に考えるならば、いずれかのタフネスを上回る[[ダメージ]]を負った場合に[[破壊]]され、複数のパワーでダメージを与えるとするのが妥当だろう。a/bとx/yのパワー/タフネスを持つクリーチャーが存在するならば、その挙動は(a+x)/z(zはbとyのうち小さいほう)のクリーチャーに類似するだろう。
**複数のパワー・タフネスを持ちうる状況は[[映し身人形/Duplicant]]のルール文章の不具合により発生していた。この不具合は[[オラクル]]更新により修正されたため、現在はこの状況を考慮する必要はない。
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**[[アン・ゲーム]](旧銀枠ゲーム)においては、[[現実離れ/Far Out]]のリリースノート<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unfinity-release-notes-2022-10-07 Unfinity Release Notes](Feature [[2022年]]10月7日 [[Mark Rosewater]] and [[Jess Dunks]]著)</ref>を参考にする限り、[[モード]]の同時選択によって複数のパワー・タフネスを得た場合はそれらを合計したパワー・タフネスとなるようである。
 
*[[魂剥ぎ/Soulflayer]]の[[探査]]によりカードを[[追放]]する時点で[[イクスリッドの看守/Yixlid Jailer]]が戦場に出ていた場合の挙動。
 
*[[魂剥ぎ/Soulflayer]]の[[探査]]によりカードを[[追放]]する時点で[[イクスリッドの看守/Yixlid Jailer]]が戦場に出ていた場合の挙動。
 
**現状は「コスト[[支払う|支払い]]時点での能力を参照して、追放したカードを追跡しない」という見解がルールマネージャーから出ているため、能力を持たないということになる。([http://tabakrules.tumblr.com/post/110495617114/torrent-elemental-is-exiled-with-soulflayer-so 参考])
 
**現状は「コスト[[支払う|支払い]]時点での能力を参照して、追放したカードを追跡しない」という見解がルールマネージャーから出ているため、能力を持たないということになる。([http://tabakrules.tumblr.com/post/110495617114/torrent-elemental-is-exiled-with-soulflayer-so 参考])
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*任意の数を選ぶ行為について、どこまで大きい数を宣言してもよいのか。
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**確実に相手より大きい数を宣言したい場合、たとえば[[災難の輪/Wheel of Misfortune]]に複数のプレイヤーが[[ダメージ反転/Reverse Damage]]を唱えた時などに問題になる。
  
 
==過去の未解決問題(解決済み)==
 
==過去の未解決問題(解決済み)==
 
<!-- 上部から追加してね -->
 
<!-- 上部から追加してね -->
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*1[[ゲーム]]目に2人以上のプレイヤーが[[相棒]]に指定したカードを[[公開する]]際の順番。開始プレイヤー([[先攻]]/[[後攻]])を決定する前に公開するルールだったため、[[APNAP順]]を適用できず、どのプレイヤーから公開するのかが未定義となっていた。
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**[[基本セット2021]]発売に伴うルール変更によりゲーム開始時の手順が改められ、開始プレイヤーを決定したあとで開始プレイヤーから順に公開するように明確化された。({{CR|103.2}})
 
*[[排他の儀式/Exclusion Ritual]]や[[イクサランの束縛/Ixalan's Binding]]の1番目の能力で追放した[[永遠の災い魔/Eternal Scourge]]、[[霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin]]、[[不死身、スクイー/Squee, the Immortal]]などを[[唱える]]ために追放[[領域]]から[[スタック]]に移動させると、2番目の能力のチェック時に{{CR|601.2e}}の制約を受けるかどうか。
 
*[[排他の儀式/Exclusion Ritual]]や[[イクサランの束縛/Ixalan's Binding]]の1番目の能力で追放した[[永遠の災い魔/Eternal Scourge]]、[[霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin]]、[[不死身、スクイー/Squee, the Immortal]]などを[[唱える]]ために追放[[領域]]から[[スタック]]に移動させると、2番目の能力のチェック時に{{CR|601.2e}}の制約を受けるかどうか。
 
**[[バトルボンド]]発売にともなうルール変更で、{{CR|601.3a}}による制約により、追放領域からスタックに移動させることができなくなった。
 
**[[バトルボンド]]発売にともなうルール変更で、{{CR|601.3a}}による制約により、追放領域からスタックに移動させることができなくなった。
 
*[[野生の喚起/Wild Evocation]]で[[生命の運命/Living Destiny]]が[[公開する|公開された]]場合、[[追加コスト]]の支払いで[[非公開領域]]である手札の情報を開示しなければならないのか問題となった。
 
*[[野生の喚起/Wild Evocation]]で[[生命の運命/Living Destiny]]が[[公開する|公開された]]場合、[[追加コスト]]の支払いで[[非公開領域]]である手札の情報を開示しなければならないのか問題となった。
**2013年7月の総合ルール更新で、非公開領域にある特定の値を持つカードに関わる追加コストを持つ呪文は唱える事を強制されない事となった。({{CR|117.8c}})
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**2013年7月の総合ルール更新で、非公開領域にある特定の値を持つカードに関わる追加コストを持つ呪文は唱える事を強制されない事となった。({{CR|118.8c}})
 
*[[三なる宝球/Trinisphere]]が[[戦場]]にある場合の[[ファイレクシア・マナ|ファイレクシア・マナ・シンボル]]を含む[[呪文]]の[[コスト]]の[[支払う|支払い]]。ファイレクシア・マナの支払いに2点[[ライフ]]を選んだことでライフ以外で支払うマナが2マナ以下になった場合、三なる宝球の効果で3マナ支払う必要があるかどうかが不明瞭であった。
 
*[[三なる宝球/Trinisphere]]が[[戦場]]にある場合の[[ファイレクシア・マナ|ファイレクシア・マナ・シンボル]]を含む[[呪文]]の[[コスト]]の[[支払う|支払い]]。ファイレクシア・マナの支払いに2点[[ライフ]]を選んだことでライフ以外で支払うマナが2マナ以下になった場合、三なる宝球の効果で3マナ支払う必要があるかどうかが不明瞭であった。
 
**2011年6月17日の[[総合ルール]]更新で、ファイレクシア・マナをライフで支払うかどうかの宣言は[[混成マナ・シンボル]]と同じタイミングと明確化された。({{CR|601.2b}})マナの支払いが2マナ以下になった場合は、3マナと宣言した分のライフを支払う必要がある。
 
**2011年6月17日の[[総合ルール]]更新で、ファイレクシア・マナをライフで支払うかどうかの宣言は[[混成マナ・シンボル]]と同じタイミングと明確化された。({{CR|601.2b}})マナの支払いが2マナ以下になった場合は、3マナと宣言した分のライフを支払う必要がある。
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*[[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]と[[詐欺の壁/Wall of Deceit]]の相互作用による、水銀の精霊が[[裏向き]]になったときの挙動が未定義だったことがある。
 
*[[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]と[[詐欺の壁/Wall of Deceit]]の相互作用による、水銀の精霊が[[裏向き]]になったときの挙動が未定義だったことがある。
 
**2003年12月に、[[変異]]による普通の裏向きクリーチャーと同じ特性を持つと定義され解決した。({{CR|707.2a}})
 
**2003年12月に、[[変異]]による普通の裏向きクリーチャーと同じ特性を持つと定義され解決した。({{CR|707.2a}})
 
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==脚注==
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<references />
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
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2022年10月29日 (土) 01:54時点における最新版

未解決問題とは、ルールにより解決することができないとされている問題。

マジックルールは厳密に決められていない部分が往々にしてあり、それゆえの未解決問題・未定義問題がいくつか存在する(ただ、マジックのデザインは言ってしまえばルールの破壊の歴史であり、かつこれだけカードが多いとやむをえないことではある)。もちろん(数学のレベルで)厳密にすることは理論上可能だが、ゲーム性との兼ね合いから、直感と反する部分がなるべく少なくなるよう妥協する必要もある。これら未解決問題を巧く回避しつつ、直感的に理解しやすいルールを作るため、ルール・グルたちは日々議論を続けている。

未解決問題とは、JNRや他のNetRep級の人が答えるのに困るような問題、とも言えるだろう。トーナメントでの取り扱いは、ヘッド・ジャッジの裁定にすべて従うことになるので、ゲームが進行できなくなる等の支障はない。とはいえ、未解決問題を使ったデッキはヘッド・ジャッジの裁量いかんにかかっているので、(もし使えたとしても)使わないほうがよいだろう。

[編集] 2020年8月現在の未解決問題

  • 無限ループの厳密な定義は、未だに確定していない。
    • これについては「停止性問題」「ゲーテルの不完全性定理」といった、数学の非常に難解な部分に踏み込んでしまうため、マジックの総合ルールで解決できる範疇を超えてしまっている。
    • Magic OnlineMagic: The Gathering Arenaでは同一の処理が一定回数続いた場合、「強制的に停止してゲームを続行する」「ゲームを引き分けにして終了する」などの処理がとられている。時期によってはこれらの仕様を「悪用」して引き分けを狙う行為も目立ったため、それを防ぐべくあえて厳密に定義しないという判断もあるのだろう。 →人質取り/Hostage Taker
  • あるクリーチャーが複数のパワータフネスを持ったときの挙動は、現行のルールでも一応説明できるが、厳密なところは定義されていない。
    • 複数のパワー・タフネスを持ちうる状況は映し身人形/Duplicantのルール文章の不具合により発生していたが、この不具合はオラクル更新により修正されたため、現在はこの状況を考慮する必要は一切ない。その後もこのタフネスを複数持ちうる状況が起こらないようにオラクル変更で徹底的に潰して「解決」しているため、未解決問題というよりも「過去の問題点に対してルール面から解釈すると解決できない」といった形である。
    • 分割カードの事例をもとに論理的に考えるならば、いずれかのタフネスを上回るダメージを負った場合に破壊され、複数のパワーでダメージを与えるとするのが妥当だろう。a/bとx/yのパワー/タフネスを持つクリーチャーが存在するならば、その挙動は(a+x)/z(zはbとyのうち小さいほう)のクリーチャーに類似するだろう。
    • アン・ゲーム(旧銀枠ゲーム)においては、現実離れ/Far Outのリリースノート[1]を参考にする限り、モードの同時選択によって複数のパワー・タフネスを得た場合はそれらを合計したパワー・タフネスとなるようである。
  • 魂剥ぎ/Soulflayer探査によりカードを追放する時点でイクスリッドの看守/Yixlid Jailerが戦場に出ていた場合の挙動。
    • 現状は「コスト支払い時点での能力を参照して、追放したカードを追跡しない」という見解がルールマネージャーから出ているため、能力を持たないということになる。(参考)
  • 任意の数を選ぶ行為について、どこまで大きい数を宣言してもよいのか。

[編集] 過去の未解決問題(解決済み)

[編集] 脚注

  1. Unfinity Release Notes(Feature 2022年10月7日 Mark Rosewater and Jess Dunks著)

[編集] 参考

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