挿す
提供:MTG Wiki
(17人の利用者による、間の22版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
− | '''挿す'''(さす)は[[デッキ]] | + | '''挿す'''(さす)は[[デッキ]]を[[構築]]する際、ある[[カード]]をデッキに加えることを示す俗語である。語源は、デッキの空きスペースを[[スロット]](隙間という意味)と呼ぶことから。 |
+ | |||
+ | デッキに入っている枚数を示して「1枚挿し([[ピン]]挿し)」、「2枚挿し」などと使われることが多い。似た語として「[[積む]]」もある。 | ||
+ | |||
+ | なお、以下はあくまで[[ガイドブック(新紀元社)|Deep Magic]]に掲載されていた傾向であり、枚数それぞれに、記述とは全く違う(かつ有効な)理由も複数存在する。 | ||
== 1枚挿しされるカードの傾向 == | == 1枚挿しされるカードの傾向 == | ||
− | [[デッキ]]のコンセプトとは若干違うが強力な[[カード]] | + | [[デッキ]]のコンセプトとは若干違うが強力な[[カード]]であったり、2枚以上[[引く|引い]]ても無駄になってしまうカードが該当する。通常は[[サーチカード]]や大量[[引く|ドロー]]を前提に手札に引き入れる。 |
− | + | *[[ヴィンテージ]]等における[[制限カード]]とは大体において意味が異なる。ここで言う1枚挿しとは、入れようと思えば4枚入れることができるが、あえて1枚だけ入れている場合である。 | |
− | * | + | *場合によっては[[シルバーバレット]]を目的として、[[メインデッキ]]や[[サイドボード]]に複数種の1枚挿しカードを用意し、各種[[教示者]]や[[願い]]で引いてくるタイプもある。 |
− | + | ||
− | *場合によっては[[シルバーバレット]]を目的として、[[メインデッキ]]や[[サイドボード]] | + | |
*[[カード名]]を指定する効果を対策する為や、5枚目として[[同型再版]]を入れる場合もある。 | *[[カード名]]を指定する効果を対策する為や、5枚目として[[同型再版]]を入れる場合もある。 | ||
+ | *単純比較だと実質[[上位互換]]となる[[伝説の]]カードを1枚交換したり(例えば[[平地/Plains]]1枚を[[永岩城/Eiganjo Castle]]と交換)、5枚目として足すケースもある。 | ||
+ | *いわゆる「ネタ枠」として愛用の1枚を忍ばせる[[プレイヤー]]もいる([[バベル]]デッキ「The One」に投入される[[さまようもの/Wandering Ones]]など)。 | ||
+ | *[[デッキ]]公開制の大会においては、状況がやや限定的なカードでも1枚挿しておくだけで[[対戦相手]]に警戒させる働きがある(例えば、[[呪文貫き/Spell Pierce]]を1枚挿すことで重要な非クリーチャー呪文を唱える際に2マナ余らせるように誘導できる)。 | ||
== 2枚挿しされるカードの傾向 == | == 2枚挿しされるカードの傾向 == | ||
複数枚引きたくないが、[[ゲーム]]で1回は使用したい場合に該当する。 | 複数枚引きたくないが、[[ゲーム]]で1回は使用したい場合に該当する。 | ||
− | 1枚挿しと違い[[シルバーバレット]] | + | 1枚挿しと違い[[シルバーバレット]]を目的とせず、自然に[[引く]]のを待ったり、引けたらラッキーという程度で、あれば効果的だがなくても余り困らないものが多い。 |
− | + | また、もう1種の近い効果のカード(例:[[破滅の刃/Doom Blade]]に対する[[喉首狙い/Go for the Throat]])を挿す事で、4枚挿しのカード相当にするケースもある(効かない相手が違うため[[腐る]]確率が下がる)。 | |
− | [[ | + | |
− | + | == 3枚挿しされるカードの傾向 == | |
+ | [[デッキ]]の主力であったり、大抵の状況で[[手札]]に[[腐る|腐り]]にくい[[カード]]、[[ゲーム]]の序盤で使用したいが2枚は引きたくないカード、複数[[戦場]]に出すことができない[[伝説の]]カードなどが該当する。 | ||
− | + | 他のカードをねじこむスペースを作るために、4枚挿しのカードを複数種1枚ずつ削る場合(4枚x3種を3枚x4種にすることで、安定性をわずかに下げて柔軟性を増やす)や、[[願い]]で引いてくるために[[サイドボード]]に1枚退避させる(メイン3枚、サイド1枚)ケースも多い。 | |
+ | また、[[カード名]]を指定する効果([[翻弄する魔道士/Meddling Mage]]や[[真髄の針/Pithing Needle]])を対策するために、[[同型再版]]や、近い効果のカード(例:[[神の怒り/Wrath of God]]に対する[[総くずれ/Rout]])に1枚挿し替えるケースもある。 | ||
== 4枚挿しされるカードの傾向 == | == 4枚挿しされるカードの傾向 == | ||
− | [[デッキ]]の主力であったり、どんな場面でも[[手札]]に[[腐る|腐り]]にくい[[カード]]、[[ゲーム]] | + | [[デッキ]]の主力であったり、どんな場面でも[[手札]]に[[腐る|腐り]]にくい[[カード]]、[[ゲーム]]の最序盤で使用したいカードが該当する。 |
− | + | ゲームで複数回使用したい場合や、できるだけ引く確率を高めるときに[[4枚制限ルール|限度枚数]]の4枚を入れる。 | |
− | * | + | *余談だが60枚デッキに4枚入れて[[初期手札]]7枚中に1枚以上来る確率は約40%、[[後攻]]での[[引く|ドロー]]を入れると約45%である。そのほかの確率計算についてはここでは扱わないものの、他のサイト等で計算してみるのも良いだろう。 |
== 参考 == | == 参考 == | ||
*[[シルバーバレット]] | *[[シルバーバレット]] | ||
+ | *[http://mtg-jp.com/reading/translated/bb/0017919/ 一つは全てのために](mtg-jp 文:[[Gavin Verhey]]) | ||
+ | *[http://mtg-jp.com/reading/translated/bb/0017734/ 二つで十分](同上) | ||
+ | *[http://mtg-jp.com/reading/translated/bb/0017391/ 三人寄れば](同上) | ||
+ | *[http://mtg-jp.com/reading/translated/bb/0017344/ フォーカード](同上) | ||
*[[用語集]] | *[[用語集]] |
2024年7月8日 (月) 06:49時点における最新版
挿す(さす)はデッキを構築する際、あるカードをデッキに加えることを示す俗語である。語源は、デッキの空きスペースをスロット(隙間という意味)と呼ぶことから。
デッキに入っている枚数を示して「1枚挿し(ピン挿し)」、「2枚挿し」などと使われることが多い。似た語として「積む」もある。
なお、以下はあくまでDeep Magicに掲載されていた傾向であり、枚数それぞれに、記述とは全く違う(かつ有効な)理由も複数存在する。
目次 |
[編集] 1枚挿しされるカードの傾向
デッキのコンセプトとは若干違うが強力なカードであったり、2枚以上引いても無駄になってしまうカードが該当する。通常はサーチカードや大量ドローを前提に手札に引き入れる。
- ヴィンテージ等における制限カードとは大体において意味が異なる。ここで言う1枚挿しとは、入れようと思えば4枚入れることができるが、あえて1枚だけ入れている場合である。
- 場合によってはシルバーバレットを目的として、メインデッキやサイドボードに複数種の1枚挿しカードを用意し、各種教示者や願いで引いてくるタイプもある。
- カード名を指定する効果を対策する為や、5枚目として同型再版を入れる場合もある。
- 単純比較だと実質上位互換となる伝説のカードを1枚交換したり(例えば平地/Plains1枚を永岩城/Eiganjo Castleと交換)、5枚目として足すケースもある。
- いわゆる「ネタ枠」として愛用の1枚を忍ばせるプレイヤーもいる(バベルデッキ「The One」に投入されるさまようもの/Wandering Onesなど)。
- デッキ公開制の大会においては、状況がやや限定的なカードでも1枚挿しておくだけで対戦相手に警戒させる働きがある(例えば、呪文貫き/Spell Pierceを1枚挿すことで重要な非クリーチャー呪文を唱える際に2マナ余らせるように誘導できる)。
[編集] 2枚挿しされるカードの傾向
複数枚引きたくないが、ゲームで1回は使用したい場合に該当する。
1枚挿しと違いシルバーバレットを目的とせず、自然に引くのを待ったり、引けたらラッキーという程度で、あれば効果的だがなくても余り困らないものが多い。
また、もう1種の近い効果のカード(例:破滅の刃/Doom Bladeに対する喉首狙い/Go for the Throat)を挿す事で、4枚挿しのカード相当にするケースもある(効かない相手が違うため腐る確率が下がる)。
[編集] 3枚挿しされるカードの傾向
デッキの主力であったり、大抵の状況で手札に腐りにくいカード、ゲームの序盤で使用したいが2枚は引きたくないカード、複数戦場に出すことができない伝説のカードなどが該当する。
他のカードをねじこむスペースを作るために、4枚挿しのカードを複数種1枚ずつ削る場合(4枚x3種を3枚x4種にすることで、安定性をわずかに下げて柔軟性を増やす)や、願いで引いてくるためにサイドボードに1枚退避させる(メイン3枚、サイド1枚)ケースも多い。
また、カード名を指定する効果(翻弄する魔道士/Meddling Mageや真髄の針/Pithing Needle)を対策するために、同型再版や、近い効果のカード(例:神の怒り/Wrath of Godに対する総くずれ/Rout)に1枚挿し替えるケースもある。
[編集] 4枚挿しされるカードの傾向
デッキの主力であったり、どんな場面でも手札に腐りにくいカード、ゲームの最序盤で使用したいカードが該当する。
ゲームで複数回使用したい場合や、できるだけ引く確率を高めるときに限度枚数の4枚を入れる。
- 余談だが60枚デッキに4枚入れて初期手札7枚中に1枚以上来る確率は約40%、後攻でのドローを入れると約45%である。そのほかの確率計算についてはここでは扱わないものの、他のサイト等で計算してみるのも良いだろう。