トランプル
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2013年10月7日 (月) 02:36時点における版
トランプル/Trample | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.19 |
トランプル/Trampleは、マジック初期から存在するキーワード能力。攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りを変更する常在型能力である。
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは、+2/+0の修整を受けるとともにトランプルを持つ。
怨恨が戦場からいずれかの墓地に置かれたとき、怨恨をオーナーの手札に戻す。
定義
トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャーに割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、残りのダメージを、ブロック・クリーチャーと防御プレイヤーまたは攻撃しているプレインズウォーカーに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのクリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。
トランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る段階でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージはすべて攻撃した先のプレイヤーやプレインズウォーカーに割り振られる。
トランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦場を離れていたり、その忠誠度以上の戦闘ダメージが割り振れる状態であっても、戦闘ダメージを防御プレイヤーに割り振ることはできない。
解説
攻撃クリーチャーがブロック・クリーチャーを踏み潰し、そのまま貫通して防御プレイヤーやプレインズウォーカーまで突っ込んでいくイメージの能力。
通常はどんなに大型クリーチャーであっても、ブロックさえすればそれを盾に身を守ることができるが、トランプルを持つ攻撃クリーチャーの場合はタフネスの小さいクリーチャーでブロック(チャンプブロック)してもあまり効果がない。定義上では回避能力ではないが、その性質から回避能力の一種として扱われる場合がある。
どの色にも存在するが、特に緑に多く存在し、トランプルを与えるカードもほとんどが緑である。
ルール
- ブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振ることは義務ではない。攻撃先にダメージを割り振らないのであれば、戦闘ダメージをダメージ割り振り順に基づいて自由に割り振ってもかまわない。
- 攻撃クリーチャーとブロック・クリーチャーが相討ちになってしまっても、過剰ダメージがあるなら問題なく攻撃先に割り振れる。踏み潰して貫通していくというのはあくまでイメージで、生き残らなければ機能しないわけではない。
- 先制攻撃で一方的に返り討ちにされた場合、ダメージを与えていないのだから割り振りようがない点に注意。ボール・ライトニング/Ball Lightningが先制攻撃持ちに打ち落とされる姿はまま見られる。
- 「致死ダメージ」はルールで定義された概念であり、それに従う。
- プロテクションや「破壊されない」などによって「実際にはダメージを食らっても死亡しない」状況でも、それは考慮しなくてよい。そのクリーチャーのタフネスぶんのダメージを割り振れば、それで致死ダメージを割り振ったことになる(特に間違えやすいので注意すること)。
- ブロック・クリーチャーが既にダメージを受けている場合、それも考慮する。合計して致死ダメージに達する分だけクリーチャーに割り振ればよい。一方、ブロックする側としては、すでにブロック・クリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
- 接死を持つ場合、0点でないダメージはすべて致死ダメージとして扱う。1点でも割り振れば、残りをすべて他に割り振って構わない。
- トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが戦場に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーに割り振られる。
- プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。
- ダメージを増加させるような置換効果(ラースの灼熱洞/Furnace of Rathなど)がある場合、その効果が適応されるのは、通常通りにダメージを割り振った後である点に注意。先に増加させてから割り振るのではない。
- 例えばラースの灼熱洞がある状況で、パワー4のトランプル・クリーチャーがタフネス5のクリーチャーにブロックされたとき、「倍のパワー8と考えて、クリーチャーに5点、プレイヤーに残り3点」というわけではない。4点をクリーチャーに割り振り、その後それを2倍にする。
- 同様に、同じ条件でタフネス1のクリーチャーにブロックされたときも、「クリーチャーに1点、プレイヤーに残り7点」ではなく、クリーチャーに1点、プレイヤーに3点を割り振り、その後でそれらを2倍にする。
- バンドや、複数の攻撃クリーチャーをブロックできるクリーチャーなどによってトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーでブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
- たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
- 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。
- 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り、「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。
- たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
その他
- ウルザズ・サーガでルールが大きく変更された。それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。その後クリーチャーを倒してから余剰分がそのまま本体に再割り振り」という感じだった。そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
- ラースの灼熱洞/Furnace of Rathがルール変更の原因の1つ。上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりもブロックした方がダメージが大きくなってしまうという問題が起きていた。
- 常磐木能力のひとつとしてさまざまなエキスパンションに登場する定番能力ではあるが、ルール上複雑であるため、第6版から第8版までの間は基本セットに採録されなかった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、第9版でプロテクションとともに復活している。
- 簡易版として、「スーパートランプル」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではない。
- Trampleは「踏み荒らす・蹂躙する」という意味。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.19 トランプル/Trample
- 702.19a トランプルは、攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力である。トランプルは、ブロック時や戦闘ダメージ以外のダメージを与える時には特別な影響を及ぼさない。rule 510〔戦闘ダメージ・ステップ〕参照。
- 702.19b トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャー(群)に割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、余剰のダメージを、ブロック・クリーチャーと攻撃している先のプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に受ける他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に受けるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。
- 702.19c プレインズウォーカー越えトランプルは、プレインズウォーカーへの戦闘ダメージの割り振りのルールを修整するトランプルの変種である。プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーのコントローラーは、ひとつの例外を除いて、rule 702.19b にある通りにそのクリーチャーの戦闘ダメージを割り振る。そのクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃しているなら、すべてのブロック・クリーチャーに致死ダメージを割り振ってそのクリーチャーが攻撃しているプレインズウォーカーの忠誠度以上のダメージをそのプレインズウォーカーに割り振った後、さらなる余剰のダメージはブロック・クリーチャーやそのプレインズウォーカーやそのプレインズウォーカーのコントローラーにその攻撃クリーチャーのコントローラーが選んで割り振る。割り振った戦闘ダメージとプレインズウォーカーの忠誠度を比較するときは、同じ戦闘ダメージ・ステップ の間に割り振られた、他のクリーチャーからの戦闘ダメージは考慮に入れるが、実際に受けるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。
- 702.19d トランプルやプレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る時点でブロック・クリーチャーがいなければ、そのすべての戦闘ダメージは、すべてのブロック・クリーチャーが致死ダメージを割り振られているかのように 防御プレイヤーやプレインズウォーカーに割り振られる。
- 702.19e プレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃し、そのプレインズウォーカーが戦闘から取り除かれたら、そのクリーチャーのダメージは、ダメージを割り振る時点ですべてのブロック・クリーチャーが致死ダメージを受けているあるいはブロック・クリーチャーがいないのであれば、そのすべてのダメージは防御プレイヤーに割り振られる。これはrule 506.4cの例外であり、そのクリーチャーがそのプレイヤーを攻撃している状態にはならない。
- 702.19f プレインズウォーカー越えトランプルを持たないクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦闘から取り除かれていても、あるいは攻撃クリーチャーが割り振ることができるダメージがプレインズウォーカーの忠誠度より大きかったとしても、その戦闘ダメージが防御プレイヤーに割り振られることはない。
- 702.19g 1体のクリーチャーに複数のトランプルがあっても効果は変わらない。1体のクリーチャーに複数のプレインズウォーカー越えトランプルがあっても効果は変わらない。
- 702.19 トランプル/Trample
- 702 キーワード能力