魅力的な執政官/Blazing Archon
提供:MTG Wiki
細 |
細 |
||
1行: | 1行: | ||
{{#card:Blazing Archon}} | {{#card:Blazing Archon}} | ||
− | 9[[マナ]]にして[[マハモティ・ジン/Mahamoti Djinn]]と同等と[[サイズ]]面では物足りないが、自分だけ[[攻撃]]されなくなるという恐るべき[[常在型能力]]を持つ。 | + | 9[[マナ]]にして[[マハモティ・ジン/Mahamoti Djinn]]と同等と[[サイズ]]面では物足りないが、自分だけ[[攻撃]]されなくなるという恐るべき[[常在型能力]]を持つ。[[平和の番人/Peacekeeper]]や[[風生まれの詩神/Windborn Muse]]もびっくりのルール・ブレイカーである。 |
− | [[平和の番人/Peacekeeper]]や[[風生まれの詩神/Windborn Muse]]もびっくりのルール・ブレイカーである。 | + | |
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
+ | ただ、あまりに[[重い]]うえ[[除去]]耐性を持たないというのが難点である。さらに相手が[[赤]]や[[黒]]の場合、これが出る頃には自分の[[ライフ]]が[[火力]]の射程圏内にある可能性も十分に考えられるため、過信は禁物。 | ||
[[リミテッド]]なら対応可能な除去も少ないので悪くないが、そもそも[[マナ基盤]]が厚くないと[[腐る|腐り]]やすい上、[[ラヴニカ:ギルドの都]]のリミテッドには[[ライブラリー破壊]]を勝ち手段の一選択肢として持つ[[デッキ]]も存在するのでやはり注意が必要。 | [[リミテッド]]なら対応可能な除去も少ないので悪くないが、そもそも[[マナ基盤]]が厚くないと[[腐る|腐り]]やすい上、[[ラヴニカ:ギルドの都]]のリミテッドには[[ライブラリー破壊]]を勝ち手段の一選択肢として持つ[[デッキ]]も存在するのでやはり注意が必要。 | ||
23行: | 9行: | ||
[[フィニッシャー]]としてのスペックは十分満たしているので、[[リアニメイト]]などの[[マナ・コスト]]を苦にしないデッキならば使いようはあるだろう。 | [[フィニッシャー]]としてのスペックは十分満たしているので、[[リアニメイト]]などの[[マナ・コスト]]を苦にしないデッキならば使いようはあるだろう。 | ||
− | *{{日本語画像|Blazing Archon}}が結構人気である。 | + | *似たようなクリーチャーに[[まばゆい天使/Blinding Angel]]がいるが、サイズや[[マナ・コスト]]以外にも様々な点で異なる。 |
− | **アップで描かれているので分かりづらいが、イラストではあまり[[飛行]] | + | **まばゆい天使は「[[フェイズ]]を飛ばす能力」であるため、複数体場に出して攻撃し、効果を累積させておけば、[[除去]]された後もしばらく効果が続く。一方こちらは[[常在型能力]]であるため、複数出しても効果は変わらず、[[除去]]されたらその時点で効果が無くなる。 |
− | + | **まばゆい天使は「[[ダメージ]]を与えた時の[[誘発型能力]]」であるため、まばゆい天使自身が[[攻撃]]して[[対戦相手]]に[[戦闘ダメージ]]を与えないと効果が現れない。一方こちらは、[[攻撃]]せずとも立っているだけで効果がある。 | |
− | *[[陰謀団の執政官/Cabal Archon]]は[[人間]]・[[クレリック]]だが、これはそのまま「[[執政官]] | + | **まばゆい天使は[[フェイズ]]そのものを飛ばすため、攻撃することとは関係の無い能力でも、それが[[戦闘フェイズ]]中に誘発する[[誘発型能力]]の場合は誘発しなくなるし、[[戦闘フェイズ]]中にのみ[[プレイ]]できる[[呪文]]や[[能力]]は[[プレイ]]するタイミングがなくなってしまう。一方こちらはあくまで「[[攻撃]]を禁止する」だけなので、[[攻撃]]以外の行動は問題なく行えるし、[[戦闘フェイズ]]は通常通りに進む。 |
− | **近年は「[[種族]]のみ」か「種族+[[職業]] | + | |
− | + | *{{日本語画像|Blazing Archon|イラスト}}が結構人気である。 | |
+ | **アップで描かれているので分かりづらいが、イラストではあまり[[飛行]]するように見えない。乗っているライオンが飛ぶ、実は下の動物は[[ラマスー]]や[[スフィンクス]]のような飛行生物である、上に乗った執政官が魔力で飛行できるなど、さまざまな予想が成されている。 | ||
+ | *[[陰謀団の執政官/Cabal Archon]]は[[人間]]・[[クレリック]]だが、これはそのまま「[[執政官]](Archon)」という、このカードが最初の[[クリーチャー・タイプ]]を持っている。 | ||
+ | **近年は「[[種族]]のみ」か「種族+[[職業]]」がクリーチャー・タイプの原則なのに、職業の「執政官」しか持たない謎の生き物。そのため「実は執政官という種族なのでは」なんて言われたりしている。詳しくは[[執政官]]のページを参照。 | ||
==訳語== | ==訳語== | ||
従来"Blazing"は「猛火の」「燃え立つ」といった訳が当てられてきたため、それらとかけ離れた訳ということで登場当時議論を呼んだ。 | 従来"Blazing"は「猛火の」「燃え立つ」といった訳が当てられてきたため、それらとかけ離れた訳ということで登場当時議論を呼んだ。 | ||
− | 魅力的なものを"Blazing"と形容することはあるため、一応[[誤訳/名訳|誤訳]] | + | 魅力的なものを"Blazing"と形容することはあるため、一応[[誤訳/名訳|誤訳]]ではない。ただし、"Blazing"の原義はあくまで「燃えるような」であり、「カッコいい!」とか「素敵!」という意味で「燃えてる!」という言葉を使うに過ぎない。英語版の名付け親が「燃えるような魅力の執政官」という意味で名付けたのかどうかは(少なくとも一般の目からは)判断できないところである。 |
− | + | ||
− | + | ||
能力まで考慮した上で、魅力によって相手クリーチャーの攻撃を防ぐ([[ミラージュ]]の[[まばゆい美貌/Dazzling Beauty]]のように)と解釈し、英語版のカード名に潜んでいたニュアンスを明るみに出した訳であるとする肯定的な見方もある。 | 能力まで考慮した上で、魅力によって相手クリーチャーの攻撃を防ぐ([[ミラージュ]]の[[まばゆい美貌/Dazzling Beauty]]のように)と解釈し、英語版のカード名に潜んでいたニュアンスを明るみに出した訳であるとする肯定的な見方もある。 | ||
− | 訳者の意図としては「燃え立つ」から連想される[[赤]] | + | 訳者の意図としては「燃え立つ」から連想される[[赤]]のイメージを嫌ったとのことだ。ただし、そのものずばり[[猛火/Blaze]]なんていうカードもあるくらいなので、英語版にない配慮を日本語版に持ち込むことが適当かどうかは意見が分かれるだろう。 |
− | + | ||
− | + | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[カード個別評価:ラヴニカ:ギルドの都]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:ラヴニカ:ギルドの都]] - [[レア]] |
2008年8月21日 (木) 18:46時点における版
9マナにしてマハモティ・ジン/Mahamoti Djinnと同等とサイズ面では物足りないが、自分だけ攻撃されなくなるという恐るべき常在型能力を持つ。平和の番人/Peacekeeperや風生まれの詩神/Windborn Museもびっくりのルール・ブレイカーである。
ただ、あまりに重いうえ除去耐性を持たないというのが難点である。さらに相手が赤や黒の場合、これが出る頃には自分のライフが火力の射程圏内にある可能性も十分に考えられるため、過信は禁物。
リミテッドなら対応可能な除去も少ないので悪くないが、そもそもマナ基盤が厚くないと腐りやすい上、ラヴニカ:ギルドの都のリミテッドにはライブラリー破壊を勝ち手段の一選択肢として持つデッキも存在するのでやはり注意が必要。
フィニッシャーとしてのスペックは十分満たしているので、リアニメイトなどのマナ・コストを苦にしないデッキならば使いようはあるだろう。
- 似たようなクリーチャーにまばゆい天使/Blinding Angelがいるが、サイズやマナ・コスト以外にも様々な点で異なる。
- まばゆい天使は「フェイズを飛ばす能力」であるため、複数体場に出して攻撃し、効果を累積させておけば、除去された後もしばらく効果が続く。一方こちらは常在型能力であるため、複数出しても効果は変わらず、除去されたらその時点で効果が無くなる。
- まばゆい天使は「ダメージを与えた時の誘発型能力」であるため、まばゆい天使自身が攻撃して対戦相手に戦闘ダメージを与えないと効果が現れない。一方こちらは、攻撃せずとも立っているだけで効果がある。
- まばゆい天使はフェイズそのものを飛ばすため、攻撃することとは関係の無い能力でも、それが戦闘フェイズ中に誘発する誘発型能力の場合は誘発しなくなるし、戦闘フェイズ中にのみプレイできる呪文や能力はプレイするタイミングがなくなってしまう。一方こちらはあくまで「攻撃を禁止する」だけなので、攻撃以外の行動は問題なく行えるし、戦闘フェイズは通常通りに進む。
- イラストが結構人気である。
- 陰謀団の執政官/Cabal Archonは人間・クレリックだが、これはそのまま「執政官(Archon)」という、このカードが最初のクリーチャー・タイプを持っている。
訳語
従来"Blazing"は「猛火の」「燃え立つ」といった訳が当てられてきたため、それらとかけ離れた訳ということで登場当時議論を呼んだ。
魅力的なものを"Blazing"と形容することはあるため、一応誤訳ではない。ただし、"Blazing"の原義はあくまで「燃えるような」であり、「カッコいい!」とか「素敵!」という意味で「燃えてる!」という言葉を使うに過ぎない。英語版の名付け親が「燃えるような魅力の執政官」という意味で名付けたのかどうかは(少なくとも一般の目からは)判断できないところである。
能力まで考慮した上で、魅力によって相手クリーチャーの攻撃を防ぐ(ミラージュのまばゆい美貌/Dazzling Beautyのように)と解釈し、英語版のカード名に潜んでいたニュアンスを明るみに出した訳であるとする肯定的な見方もある。
訳者の意図としては「燃え立つ」から連想される赤のイメージを嫌ったとのことだ。ただし、そのものずばり猛火/Blazeなんていうカードもあるくらいなので、英語版にない配慮を日本語版に持ち込むことが適当かどうかは意見が分かれるだろう。