英雄譚
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*[[2018年]]の[[Heroes of the Realm]]では[[The Legend of Arena]]が作られている。非トーナメントリーガルのカードだが、初の3[[色]]の[[伝説の]]英雄譚である。 | *[[2018年]]の[[Heroes of the Realm]]では[[The Legend of Arena]]が作られている。非トーナメントリーガルのカードだが、初の3[[色]]の[[伝説の]]英雄譚である。 |
2021年6月8日 (火) 16:10時点における版
英雄譚/Sagaは、エンチャント・タイプの1つ。ターン毎に過去の重要な出来事に関する物語を紡いでゆく。
これを持つパーマネントは総合ルールで専用の処理が定義されている。
The Eldest Reborn / 最古再誕 (4)(黒)
エンチャント — 英雄譚(Saga)
エンチャント — 英雄譚(Saga)
(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンターを1個加える。IIIの後に、生け贄に捧げる。)
I ― 各対戦相手はそれぞれクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を生け贄に捧げる。
II ― 各対戦相手はそれぞれカード1枚を捨てる。
III ― 墓地からクリーチャーかプレインズウォーカーであるカード1枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。
定義
英雄譚の文章欄には複数の章シンボル/chapter symbolと区切られた文章欄がある。この章シンボルは誘発型能力を表すキーワード能力であり、章能力/chapter abilityと呼ばれる。
- 章シンボルにはローマ数字が含まれている。ここではそれを「{rN}」で表す。
- 「{rN} ― [効果]/{rN}-[Effect]」は、「この英雄譚の上に1つ以上の伝承カウンターが置かれたとき、これの上の伝承カウンターの数がこれまでN未満でN以上になった場合、[効果]。」を意味する。
- 「{rN1}, {rN2} ― [効果]/{rN1}, {rN2}-[Effect]」は「{rN1} ― [効果]」と「{rN2} ― [効果]」と同じである。
- 英雄譚の最終章の番号は、それの持つ章能力の中で最大の値である。英雄譚が章能力を持たない場合、その最終章の番号は0である。
- 英雄譚が戦場に出るに際し、それのコントローラーはそれの上に伝承カウンターを1個置く。
- プレイヤーの戦闘前メイン・フェイズが開始するに際し、そのプレイヤーは自分がコントロールしている各英雄譚の上にそれぞれ伝承カウンターを1個置く。これはターン起因処理であり、スタックを使わない。
- 英雄譚・パーマネントの上にある伝承カウンターの数がそれの最終章の番号以上であり、かつ誘発してまだスタックを離れていない章能力の発生源でない場合、その英雄譚のコントローラーはそれを生け贄に捧げる。これは状況起因処理であり、スタックを使わない。
解説
ドミナリアで新たに登場したエンチャント・タイプ。カードは文章欄が左半分、イラストが右半分を占め、タイプ行は下段に置かれた特殊なレイアウトになっている(カード画像)。その次元/Planeでかつて起こった出来事を、まるで「章立てされた物語を順に語る」ようにしてなぞっていく。
テーロス還魂記、カルドハイム、モダンホライゾン2で再登場した。テーロス還魂記ではIV章まで章能力を持つ英雄譚が、カルドハイムでは(トーナメントリーガルの)多色の英雄譚がそれぞれ初登場した。
- 2018年のHeroes of the RealmではThe Legend of Arenaが作られている。非トーナメントリーガルのカードだが、初の3色の伝説の英雄譚である。
ルール
- 注釈文ではカウンターを置くのは「あなたのドロー・ステップの後」と書かれているが、総合ルールでは「戦闘前メイン・フェイズが開始するに際し」である。通常はこれらに差は無い。
- 戦場に出た時点で伝承カウンターを置くのは英雄譚による置換効果である。戦闘前メイン・フェイズの開始時に置くのはターン起因処理である。
- いずれもスタックを使わないため、カウンターを置くことに対して対応して何かすることはできない。
- 倍増の季節/Doubling Seasonをコントロールしている場合、前者は効果であるため乗るカウンターの数が倍になるが、後者は効果ではないため倍にならない。
- 同時に複数個のカウンターが乗った場合、その間にある章能力が全て同時に誘発する。それらは好きな順でスタックに乗せてよい。
- 最終章の番号以上の個数のカウンターが乗っており、スタック上にその英雄譚から誘発した章能力が無い場合、状況起因処理として英雄譚は生け贄に捧げられる。
- 「生け贄に捧げること」自体はスタックに乗らずに処理されるため、これに対応して何かすることはできない。
- 章能力がスタック上にある間はまだ生け贄に捧げられないため、その間にバウンスしたりカウンターの数を減らすなどして生け贄を回避することはできる。
- 乗っているカウンターを取り除いてもその時点では何も起こらない。そこから新たにカウンターが乗せられたとき、章能力が再び誘発することになる。
- オパール色の輝き/Opalescence+謙虚/Humilityなどで英雄譚が能力を持たない状態で戦場に出る場合、伝承カウンターを置くことは英雄譚が持つ能力ではなくルールのため伝承カウンターを置いて戦場に出るが、最終章が0として扱われるため状況起因処理で即座に生け贄に捧げられる。
その他
- 英雄譚を参照するメカニズムに歴史的がある。
- 英雄譚を参照するカードにケルドの戦呼び/Keldon Warcallerと栄光の探索/Search for Gloryがある。
- メカニズム的な由来としては、プレインズウォーカーの初期デザイン案である(プレインズウォーカーは当初、決まった能力を毎ターン順番に誘発させるパーマネントとしてデザインされていた)。そこからRichard Garfieldが大幅なデザインの掘り下げを行い、現在の英雄譚の原型となった[1][2]。
- これまでのターンを跨いで成長していくカードと変わり、誘発がアップキープ・ステップではなくメイン・フェイズになっていること、カウンターを置いたり使い終えたら退場する処理がスタックを使わないようになっているなど、誘発忘れやデジタル・ゲームのクリック数の低減などへの配慮が見て取れる。
- メイン・フェイズ誘発に関しては、最初の噴火/The First Eruptionのようなマナを加える能力の作成を可能にするというデザイン的な意図もあったと思われる。
- ドミナリア収録の各英雄譚の文章欄には、それぞれの英雄譚をイメージした独自の透かしが印刷されている。
- レイアウト上の都合か、例外的にレアであっても拡張アート枠が存在しない。
脚注
- ↑ Returning Home/懐かしの地に(Making Magic 2018年4月2日 Mark Rosewater著)
- ↑ The Saga of Sagas/英雄譚の英雄譚(Making Magic 2018年5月7日 Mark Rosewater著)
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 714 英雄譚・カード
- 714.1 英雄譚・カードはそれぞれ、いくつかの章シンボルを含む区切られた文章欄を持つ。アートはカードの右側に縦長に配置され、タイプ行はカードの下端にある。
- 714.2 章シンボルは、章能力として参照される誘発型能力を表すキーワード能力である。
- 714.2a 章シンボルにはローマ数字が含まれている。ここではそれを「{rN}」で表す。Iは1、IIは2、IIIは3を表し、以下同様に続く。
- 714.2b 「{rN} ― [[[効果]]]/{rN}-[Effect]」は、「この英雄譚の上に1つ以上の伝承カウンターが置かれたとき、これの上の伝承カウンターの数がN未満からN以上になった場合、[[[効果]]]。」を意味する。
- 714.2c 「{rN1}, {rN2} ― [[[効果]]]/{rN1}, {rN2}-[Effect]」は「{rN1} ― [[[効果]]]」と「{rN2} ― [[[効果]]]」と同じである。
- 714.2d 英雄譚の最終章番号は、それの持つ章能力の中で最大の値である。英雄譚が章能力を持たない場合、その最終章番号は0である。
- 714.2e 英雄譚の最終章能力は、章シンボルの中に最終章番号が書かれている章能力のことである。
- 714.3 英雄譚は、その進行を記録するために伝承カウンターを用いる。
- 714.4 英雄譚・パーマネントの上にある伝承カウンターの数がそれの最終章の番号以上であり、かつ誘発してまだスタックを離れていない章能力の発生源でない場合、その英雄譚のコントローラーはそれを生け贄に捧げる。この状況起因処理はスタックを使わない。
- 714 英雄譚・カード