切断マジック/Saw in Half
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Saw in Half / 切断マジック (2)(黒)インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それを破壊する。これによりそのクリーチャーが死亡したなら、それのコントローラーは、基本のパワーがそのクリーチャーのパワーの半分であり、基本のタフネスがそのクリーチャーのタフネスの半分であることを除いてそのクリーチャーのコピーであるトークン2つを生成する。端数はそれぞれ切り上げる。
クリーチャー1体をのこぎりで真っ二つに切り、新しく2体のトークンにしてしまう解体ショー。破壊した上でP/Tが半分になった2体のコピーを作るという、類を見ない挙動をする黒のインスタント。
ETBを再利用する、除去を回避する、カウンターを取り除くという性質は除去というより明滅に近い。ETBが倍になりPIGも再利用できる利点を持つ一方、トークンとなってしまう都合上これを明滅やバウンスで再利用することはできないので併用する場合は順番が重要となる。
奇数なら合計P/Tが上がり、特に1/1はサイズの変更なく増えるだけなので撃ち得。またX以外で+1/+1カウンターにサイズを依存するクリーチャーもメリットのみを得られる。PIGも兼ね備えた接合やスカイクレイブの荒廃者、グラークマウ/Grakmaw, Skyclave Ravagerなら相性抜群。明滅と違いトークンを対象にしても消滅せず増やすことができ、特性定義能力ではなく修整でP/Tを形成しているウルザの物語/Urza's Sagaなどで生成された構築物であれば2体分のファッティとなる。
もちろん、単純に能力が強いクリーチャーを増やすのも手である。統率者戦においては溜め込む親玉/Hoarding Broodlordからサーチされ、2体になった親玉でさらなるサーチを狙う使われ方がある。
- スカイクレイブの荒廃者、グラークマウ/Grakmaw, Skyclave Ravagerに使うと興味深い挙動をし、最終的に6/6一体と3/3二体が残る。
- まずオリジナルのグラークマウが死亡するため、能力が誘発して3/3のクリーチャー・トークンが生成される。次に切断マジックによりグラークマウのコピーが二体生成されるのだが、これらは基本P/Tが2/2である上で+1/+1カウンターが3つずつ乗っているので5/5である。ここでレジェンド・ルールによりどちらか一方を墓地に置き、残ったほうはカウンターが乗っているクリーチャーが死亡したので能力が誘発して6/6になる。さらに死亡したほうは、トークンのサイズはP/Tではなく乗っていた+1/+1カウンターの量だから、3/3で生成される。このようにして、6/6のグラークマウ一体と、3/3のハイドラ・トークン二体が残るわけである。
- クリーチャー破壊としてはほとんど役に立たないため、緊急的に除去に使うことはあってもそれを目的に投入することはないだろう。主な利用法として考えられる自軍クリーチャーのコピーや明滅による緊急回避は黒というより青の分野であり、そういう意味ではいささか色の役割を逸脱している感がある。
- ブルームバロウ統率者デッキにUnfinity初出のカードとして初の再録。日本語版カード名も公式対訳のものがそのまま引き継がれている。
[編集] ルール
- トークンのP/Tが効果によって指定されているため、元のクリーチャーがパワーやタフネスを決定する特性定義能力を持っていたとしても、その能力はコピーされない(CR:707.9d)。
- コピーのP/Tは最後の情報を用いて決定する。
- 死亡しなければコピー・トークンは生成されない。
- 破壊不能のクリーチャーに撃って単純に頭数を増やすことはできない。
- ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghetなどで墓地に置かれることを置換すれば単なる除去として機能する。
[編集] フレイバー・テキスト
The audience always loves it, but volunteers are divided.
観客は皆楽しみにしているが、志願者は真っ二つに分かれる。
この場合の「真っ二つに分かれる/divided」は「賛否両論に分かれる」という意味と「体が真っ二つに切断される」のダブルミーニング。