Thawing Glaciers
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基本土地サーチが行える土地。後のフェッチランドと違いサーチしたターンの終わりに手札に戻ってくるので、これ1枚で何度もサーチすることができる。長期戦になればそれだけ多量のカード・アドバンテージを得られる上に、ライブラリーから土地が減るためデッキ圧縮にも繋がる。
土地ゆえに打ち消されない点が何よりの強み。このカードがあれば他の土地をプレイする必要が減る(2枚あれば、完全に不要になる)ため、手札に余った土地を渦まく知識/Brainstormや夢での貯え/Dream Cacheで呪文へと変換し、更なるアドバンテージとするのが王道である。自力で手札に戻れるのも特徴で、ジェラードの知恵/Gerrard's Wisdomや政略/Political Trickeryなどとも相性がよい。
欠点としてはこれがタップインであり、更に起動に1マナとタップ、サーチした土地もタップインと、極めてのんびりとしたペースでしかマナを伸ばせないことが挙げられる。これを計4マナの損失でカード1枚を獲得すると考えればジェイムデー秘本/Jayemdae Tomeや霊感/Inspirationなどと同等の変換効率だとも言えるが、これ自身はマナを出せないこともあって、序盤から使う必要が生まれた場合は「土地である」点が仇となる事態は考えられる。
そのような性質からコントロールデッキ向きなカード。カウンターポストを筆頭に、後の様々なパーミッションのマナ基盤を支えるカードとして活躍した。
- 手札に戻るのはクリンナップ・ステップなので、これをアンタップする手段と組み合わせることによって1ターンに何度でも能力を起動できる。
- 石蒔きの秘儀司祭/Stone-Seeder Hierophantとのコンボで、マナの数だけ土地を出すことができる。
- 以前のルールでは、終了フェイズ中に能力を起動した場合に限っては能力の効果の一部として手札へ戻すこととなっていた(ホワイト・ライトニング理論の回避のため。終了フェイズ中以外に能力を起動した場合は終了フェイズの開始時に手札に戻す)。そのため、終了フェイズ中にこの能力を起動して解決してしまうと複数回起動はできなかった。2006年10月のオラクル改定で「実存を失ったときに」(現在は「次のクリンナップ・ステップの開始時に」)手札に戻るというテキストとなった。
- ちなみにこの「終了フェイズに起動した場合、効果の一部として手札に戻る」というのは、第6版ルールに対応して追加された項目である。第5版ルールでは、ターン終了時に起動した場合この一文がなくてもそのターン終了時に戻っていた(実存の記事も参照)。しかもその場合、ディスカード・フェイズが過ぎた後に戻ってくるため、この効果で手札が8枚になっても余剰手札は捨てられなかった。
- ドリームキャスト版Magic:The Gatheringでは「融けゆく氷河」と訳されていた。
- 修正版は堆石堤/Terminal Moraineや広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse。これらは単体では1回しか土地をサーチすることができない。
1997年5月1日より、アイスエイジ・ブロック構築で禁止カードに指定される。
開発秘話
アライアンスのデザイン・チームのJim Linによる記事「Do You Know Your Gorillas?」(Duelist11号掲載)では、このカードの開発(ゴリラ)名は「Gorilla Savings and Loan Association」である(アライアンスとゴリラの関係についてはアライアンスを参照のこと)。