シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon
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クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
(赤):ターン終了時まで、シヴ山のドラゴンは+1/+0の修整を受ける。
赤を代表する大型クリーチャーにして、黎明期のリミテッド・エディション時代からマジック:ザ・ギャザリングのドラゴンを代表する存在。
圧倒的な巨体を持ち、空を飛び、炎を吐く。いかにもドラゴンらしいイメージで作られたカードである。潤沢な赤マナがあれば、一気に勝負を決めてしまう力を秘めている。
構築ではややカードパワー不足とされ、あまり使われることは無いが、プロツアーハリウッド08などではサイドボードに投入された実績を持つ。
- このカードの読みは「しヴやまのどらごん」ではなく「しヴさんのどらごん」である。
- ドラゴンが勢ぞろいの第10版を選ぼう第7週に登場しなかったが、基本のドラゴンということで再録された。
- アラーラの断片では同マナ・コスト同サイズでシヴ山のドラゴンとは異なる火の噴き方をする炎破のドラゴン/Flameblast Dragonが登場した。
- 統率者のマナ蓄積のドラゴン/Mana-Charged Dragonは、同マナ・コスト同サイズ、さらにトランプルがついている上に火吹き能力が不特定マナ・コストとなっており、ほぼこのカードの上位互換。
逸話
最初期から存在するため、マジックの看板種族であるドラゴンの中でも代表格として扱われ、海外では人気が高いカードである。基本セットやその他商品での再録回数だけでなく、メディアミックスでの登場も非常に多い。
カード名
- Richard Garfield氏はバングラデシュやネパールにも住んでいたこともあって近辺の文化に精通しており、独自の単語(ウルザ/Urzaやミシュラ/Mishraなど)についてはヒンディー語のニュアンスを意識していた。Shivanはヒンズー教の破壊神シヴァを意識したものである。特に日本語版が登場する以前、その破壊力を踏まえて上記シヴァを連想するプレイヤーが少なからずいた(そのため、「シヴ山」という訳語にがっかりした者もまた少なくない)。
- 他のカードでは「Shivan」を「シヴの」と訳しているが、このカードでは「シヴ山の」となっている。
- シヴ/Shivは大陸の名前であって、山の名前ではないので、厳密に言えば誤訳となる。ただし、このカードが初めて日本語訳された時点ではまだ背景ストーリーにおけるシヴの設定が詳細に固まっていなかったため、後に齟齬が出ても仕方がない部分がある。それに、シヴにある山のことをシヴ山と呼ぶという可能性もまだ残っている。
- シヴの詳細が明らかになり、定訳も「シヴの」に定着した後に、シヴ山のウンパス/Shivan Wumpusやシヴ山の隕石/Shivan Meteorが登場した。訳の分け方の法則はよくわからない。
収録状況
- リミテッド・エディションから基本セット2010までは第6版以外で収録されるという、ほぼ皆勤賞な状況だった。しばらく不在期間があったが、基本セット2014ではセラの天使/Serra Angel、センギアの吸血鬼/Sengir Vampireらの往年の名カードと名を連ねて久々の復帰を果たす。
- From the Vault:Dragonsに新規イラストで収録された。
- リミテッド・エディションの時からほぼ皆勤賞なだけあって、マジック・オリジン現在まで計14回という高頻度での収録回数を誇る。上記のFrom the Vault:Dragons、ビートダウンギフトボックス、ウェルカム・デッキ2016、そして紙媒体ではないがMasters Edition 4、これらも含めれば実に18ものセットに顔を出していることになる。
- 登場回数こそ多いが、イラストやフレイバー・テキストの変更が少なく、リミテッド・エディション~第5版、第7版以降、From the Vault:Dragonsの3パターンしか存在しない。「看板カード」として、むやみにイメージを変更しないようにしているのであろう。
- また他にも、デュエル・マスターズを連載している月刊コロコロコミックにプロモーション・カードとして付録になったことがある。月刊GOTTA付録カードと同様、裏面が他のカードと違うために認定大会では使用不可能。
他媒体作品への出演
- デュエルファイター刃の第1話に登場。主人公の切り札として登場するも、狂乱病/Deliriumで逆に利用されて逆転敗北を喫する。召喚時の詠唱文は「神の峰より疾く来たれ!天駆ける竜の王『シヴ山のドラゴン(シヴァンドラゴン)』!!」
- スターライト・マナバーンにも登場。学生服を着た人間体の男子生徒だが、頭部部分のみ第7版以降のイラストのシヴ山のドラゴン、というエキセントリックな風貌をしている。シャーク・トレードを行う不良生徒にして、主人公たちが戦いあう原因を生んだ事件の張本人。名前は「渋山」。
- スクウェア・エニックスのアーケードゲーム、『ロードオブヴァーミリオンII』のコラボレーションの一環として、このカードが使い魔カードとしてゲスト参戦した。特殊技名はドラゴンの息(ドラゴン・ブレス)。
- InQuestのジョークカードでShivan Drake(ページ中段右側)なるものが存在する。
ストーリー
シヴ山のドラゴン/Shivan Dragonは、その名が示す通りシヴ/Shivの山々に息づくドラゴンたち、およびシヴ大陸で生まれ育ったドラゴンたちのことである。シヴ大陸は、ドミナリア/Dominariaの他の様々な大陸に比べると小さな部類に入る火山島ではあるが、ドミナリアいち赤マナの活動が活発な地域である(イラスト)。このシヴ大陸には人間のギトゥ/Ghitu族を始め、ゴブリンやヴィーアシーノやフェニックスなどの、豊富な赤マナの恩恵を受けた粗暴で荒々しいクリーチャーたちが生息している。そういった暴力的なクリーチャーたちですら及ばぬ力強さを持つ存在にして、シヴ大陸の食物連鎖の頂点に立つのがシヴの山々の主、赤マナの祝福を最もその身に受けて生まれた種族、それがシヴ山のドラゴン/Shivan Dragonたちだ。
まぎれもなくシヴの山々の主である。(出典:第7版以降)
なるほど、ドラゴンというのは概して残酷な生き物だが、中でもシヴ山のドラゴンは、他人の苦しみに格別の喜びを見いだすものらしい。猫が鼠で遊ぶように、とどめを刺す前に獲物をもてあそぶことが珍しくないのだ。(出典:リミテッド・エディション~第5版)
第5版までのフレイバー・テキストには、シヴ山のドラゴンたちがまるで残虐非道な存在のように描かれている。しかし、シヴ山のドラゴンたち全てがそうだというワケでは決してない。知的な者もちゃんとおり、人語を介する者や、法や規則を理解できる識者もいる。また、仲間のため、そして自らの使命とドミナリアの未来のために、その身を殉じた気高き魂、ドラゴンとしての立派な誇りを持つものたちもいる。アカデミー/Academy時代のウルザ/Urzaに協力した雌のシヴ山のドラゴン、ゲーリデアリガズ/Gherridarigaaz。彼女の息子のラミデアリガズ/Rhammidarigaaz(点火するものデアリガズ/Darigaaz, the Igniter)。そして伝説のピット・ファイター/Pit Fighter Legendsの刃の翼ロリックス/Rorix Bladewingなどがそうだ。
参考
- シヴ/Shiv(背景世界/ストーリー用語)
- カード個別評価:マジック・オリジン - レア(番外カード)
- カード個別評価:基本セット2015 - レア(番外カード)
- カード個別評価:基本セット2014 - レア
- カード個別評価:基本セット2010 - レア
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:第9版 - レア
- カード個別評価:第8版 - レア
- カード個別評価:第7版 - レア
- カード個別評価:第5版 - レア
- カード個別評価:第4版 - レア
- カード個別評価:リバイズド・エディション - レア
- カード個別評価:アンリミテッド・エディション - レア
- ウェルカム・デッキ2017 - レア
- ウェルカム・デッキ2016 - レア
- カード個別評価:Masters Edition 4 - レア
- From the Vault:Dragons