シータ・ヴァルマ/Sita Varma

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シータ・ヴァルマ/Sita Varma霊気走破のキャラクター。カードとしては霊気走破の仮面のレーサー、シータ・ヴァルマ/Sita Varma, Masked Racerが初出。

目次

[編集] 解説

アヴィシュカー/Avishkar(旧称カラデシュ/Kaladesh)の都市ギラプール/Ghirapurに住む人間/Human。女性。青緑色の髪が特徴(イラストイラスト)。

表の顔は名家ヴァルマ/Varma家の令嬢シータだが、裏の顔は仮面と偽名で正体を隠したレーサー、スピットファイア/Spitfireである。彼女はギラプールの非合法レース界の女王であり、エーテルレインジャーズ/The Aether Rangersの共同キャプテンの一人として第二回ギラプール・グランプリ/The Ghirapur Grand Prixに出場した。

[編集] 経歴

[編集] 霊気走破

[編集] 威勢と切望/The Dashing and the Desperate

とある朝、屋敷の壁を登り、窓から自室に戻ったシータ・ヴァルマは、仮面を外して肖像画の後ろに隠した。彼女は父に隠れて夜な夜な屋敷を抜け出し、スピットファイアとして二重生活を送っていたのだ。ちょうどそのとき、父モハル・ヴァルマ/Mohar Varmaが部屋のドアをノックした。危ういところだったが、今日も秘密はバレずに済んだ。

モハルは娘を深く愛している一方で、厳格で尊大な性格で、革命により失った地位である領事府/The Consulateの一員としてのプライドを捨てられずにいた。彼は今日も庶民を見下し、アヴィシュカーをカラデシュと呼び、革命家たちの不道徳ぶりについて語った。シータは反論したものの、父は聞く耳を持たなかった。

その夜、シータはスピットファイアの仮面を着け、エーテルレインジャーズのガレージにいた。彼女は画面に映るチャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar――アヴィシュカーの英雄にして、クラウドスパイア・レーシング/The Cloudspire Racing Teamの共同キャプテンの一人――が気に入らず映像を消したが、機体を整備していたピア・ナラー/Pia Nalaar――チャンドラの母にして、エーテルレインジャーズのもう一人のキャプテン――に文句を言われてしまった。シータは知っていた、ピアは本当はスピットファイアではなく、チャンドラにここにいてほしかったのだと。だがピアの整備は完璧だった。シータは素の自分が出て大喜びしそうになるのを堪え、冷静に機体を褒めた。

[編集] ピットストップ/Pit Stop

第二回ギラプール・グランプリの開催当日、シータは焦っていた。家を何日間も留守にするに当たり、シータは策を講じていたが、協力者がなかなか来ないのだ。やがてララン/Lalanが彼女を迎えに上がり、シータには銀織のアトリエ/The Silverloom Atelierで泊まり込みでの実習を行ってもらうとモハルに説明した――もちろん嘘だ。シータは父が許可しないのではないかと身構えたが、彼はシータを抱き寄せ、戻ってきたら母さんの墓参りをしてお前の作品を見せようと言った。後悔に襲われながらも、シータは抱擁を返した。

会場に着いたシータは、ピアに遅刻の理由を「女の子の厄介事」だとして誤魔化した。ピアは納得したようで、シータに最後の贈り物を授けた。速く走るための技術が詰め込まれたレーシングスーツだ。シータはピアに抱き着きたいほどだったが、スピットファイアとして、あくまでも冷静に感謝を告げた。サイズが合わないかもしれないと心配するピアの言葉に、シータはそれが本当はチャンドラのために作られたものだったと知った。

いよいよレースが始まった。スピットファイアは他チームからの卑劣な妨害や崩れ落ちる観客席をかわしながら、巧みな運転テクニックで首位に躍り出た――はずだった。領界路/Omenpathを抜けてアモンケット/Amonkhetに辿り着いたスピットファイアは、いつの間にかスピードデーモンズ/The Speed Demonsに抜かれていたことに気づいた。先程まで後ろにいたはずなのにどうやって?少なくとも今日は、チャンドラよりも上位だったことで我慢するしかないようだった。

[編集] 突き進め!/Go!

アモンケットを走るスピットファイアは、現在六位に甘んじていた。こんな順位では優勝賞品を――家族からの解放と自由をもたらす霊気灯/The Aethersparkを――勝ち取ることはできない。彼女はの像に飛び乗ってショートカットし、だが最下位だったはずのスピードデーモンズがいつの間にかそこにいた。スピットファイアは彼らの錯霊/Glitch ghostに襲われたが、チャンドラの放った炎に窮地を救われた。彼女は仮面の下で感謝をつぶやいた。

上位争いのさなか、第三ステージ、ムラガンダ/Muragandaに到る領界路が見えてきた。だがアモンケットの青空に突如として嵐が広がり、巨大な翼のような影が舞い始めた。スピットファイアは勝つためではなく、この場から脱出するためにアクセルを踏み込み、領界路へと飛び込んだ。

ムラガンダでのキャンプ地にて、スピットファイアは他のチームを観察していた。これは敵情視察だと自分に言い聞かせたが、一方で笑い合う彼らの様子に心を動かされてもいた。彼女はピアがチャンピオンズ・オブ・アモンケット/The Champions of Amonkhetの青年と一緒にいるのを見つけた。レース前半で命を落とし、そしてアンデッドとして蘇った青年。彼女は考えずにはいられなかった。自分が勝ったなら、あの青年は何のために死んだことになるのだろう?

[編集] 子供だけの近道/Little-Guy Shortcuts

ムラガンダでは、遠い昔に砕けた月の破片が現在も大地に降り注いでいる。スピットファイアは今まさにその月の隕石に直面していた。他のチームは次々と避難し、ピアからも避難するよう通信が届いた。それに逆らって走り続けることも一瞬脳裏をよぎったが、自分が恐怖していることを認め、彼女は大人しくピアの指示に従った。

そして今度はさらに悪いことに、ムラガンダの略奪者たちがレーサーを襲い始めた。だがスピットファイアにとって、これはチャンスだった。彼女は略奪者を振り切り、恐竜の背を伝ってジャンプし――だがそこで、ピアからの通信に気づいた。スピットファイアはチャンドラが如何なる理由かレースを放棄し、ピンチに陥っていることを知った。引き返してあの子を助けないと、そう叫ぶピアの声に、シータは二年前の母の死を思い出した。

「行きな。家族なんてのは私の邪魔をしてばっかりだ。」

そう言って、スピットファイアは無線を切った。

[編集] 決着へ/First Over the Line

第四ステージのアモンケットを抜け、再びアヴィシュカーに帰ってきたスピットファイアは勝利を確信していた。前にいるのはスピードデーモンズのウィンター/Winterだけ、しかも彼らが使っていた何らかのトリックはすでに使えないようだった。彼女はウィンターと並び、ゴールに向けて加速し――だが突然コース上に金線細工の壁が現れ、機体はそれに衝突した。激しい痛みと混乱の中、スピットファイアは仮面が割れていることに気づいた。彼女は事故車から引きずり出され、誰よりも会いたくない相手と再会した――父モハルと。シータには知る由もないことだが、モハルはジェイス/Jaceに唆され、レースを妨害して領事府を再興することを目論んでいたのだった。

[編集] 無血革命/The Bloodless Revolution

シータは衛兵に囲まれ、父の説教を受けながらも、まだ勝つことを考えていた。レースは中止になっておらず、他のレーサーたちもモハルの罠にかかっていた。まだチャンスはある――だが彼女の目に留まったのは、連行されるチャンドラと、彼女を助けようとして衛兵に見つかったピアの姿だった。窮地に陥るピアに、シータは思わず亡き母を重ねた。彼女は自分を押さえる手を振り切り、ピアのもとに駆けつけて衛兵たちを無力化した。

唖然とするピアとチャンドラにシータは言った。「チーム・アヴィシュカー?」チャンドラは答えた。「チーム・アヴィシュカー!」

こうして三人は即席のチームを組み、衛兵たちやジェイスに精神を乗っ取られたレーサーたちと戦った。レースに復帰していたなら、彼女たちが表彰台に上がっていただろう。だがシータはそれよりも正義を選んだ。突如現れたドラゴンエルズペス/Elspethが対処し、アヴィシュカーは守られた。

事態は収束した。治療を終えたチャンドラとピア、そしてニッサ/Nissaのもとに、高速警備車を運転するシータが参上した。政変を企てた父は厳罰に処されるだろう、そう思い悩むシータをチャンドラは元気づけるように抱き締め、お礼を言った。シータも感謝の言葉を返した。そして彼女たちはコースへと向かった――それはすでに、チャンピオンズ・オブ・アモンケットが優勝を決めた後のことだった。

[編集] 登場

[編集] 登場カード

[編集] フレイバー・テキストに登場

霊気走破
契約人形の恐怖/Pactdoll Terror

[編集] イラストに登場

霊気走破
勝利の刻/Hour of Victoryフルスロットル/Full Throttle限界を超えろ/Push the Limitエンジン始動! - 最高速度補助カード

[編集] 登場作品・登場記事

霊気走破

[編集] 参考

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