氷河期/Time of Ice
提供:MTG Wiki
エンチャント — 英雄譚(Saga)
(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンターを1個加える。IIIの後に、生け贄に捧げる。)
I,II ― 対戦相手がコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。あなたが氷河期をコントロールし続けているかぎり、そのクリーチャーはそれのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
III ― タップ状態のクリーチャーをすべてオーナーの手札に戻す。
かつてドミナリア/Dominariaを雪と氷で覆った氷河期を描いた英雄譚。
- III-
- タップ状態のクリーチャー限定の脱出/Evacuation。I,IIの効果でタップ状態にしたもののみならず、直前に攻撃してきたクリーチャーなどを巻き添えにすることができる。
- このため警戒を持たないクリーチャーは攻撃に参加させ辛く、目先のダメージを求めて中途半端に攻撃するとバウンスにより余計に時間を稼がれることとなる。
- また、英雄譚の性質上、使用側は必ずアンタップ・ステップを経由してから誘発することになるので全体バウンスはほぼ対戦相手専用となる。
設置4マナかつバウンスまで3ターンという遅さと、時間制限があるためあくまで時間稼ぎにしかならないことは弱点として挙げられる。前者は能力の性質上相性の悪いウィニーやアグロに対して余計に弱いことを意味し、最悪の場合時間稼ぎすらできない可能性もある。更に相性の悪くないミッドレンジ寄りのデッキ相手であっても、後者の弱点によって別途フィニッシャーや全体除去などを見つけられないと結局意味がない。
このため、一見するとコントロール寄りのデッキがビートダウン相手に時間稼ぎを行うためのカードに見えるが、実は青を含むビートダウンが対戦相手のブロッカーを排除するために使うほうが適合していると言える。こちらが展開できていれば稼いだ時間を有効に使えるし、ミッドレンジ寄りならアグロ相手にもサイズで有利に立てるなど弱点を補完できる。特に速攻に乏しい白や緑のデッキに対して効果的だが、エンチャント破壊には注意。
リミテッドではクリーチャー同士のぶつかり合いが主となるため、タップによる時間稼ぎがかなり有効。相手のフィニッシャーを2~3ターン足止めできるだけでも充分な仕事であるし、氷の干渉器/Icy Manipulatorも組み合わせればIIIの効果もより大きくなるだろう。構築でもコントロールが投入するには不安が残るが、除去に乏しい色のビートダウンが対ビートダウンを見越して投入する方向には可能性を見出し得る。
- ドミナリア発売時点のスタンダードにおいて、アモンケットのアン一門の壊し屋/Ahn-Crop Crasherや栄光をもたらすもの/Glorybringerには注意が必要。速攻と督励という能力を併せ持つため、このカードの第I、II章が機能しにくく(速攻により1回殴られ、督励を使用した場合どのみち次ターンはタップ状態なので)、うまく第III章にタイミングを合わせて手札から展開されると連続して督励を使われてしまうことになる。逆にこちらが使う場合、特に栄光をもたらすものとはマナカーブも合い、バウンスから漏れた手勢を焼き払いながら再度攻撃できるなど好相性。
[編集] ストーリー
氷河期/Time of Iceは、テイザー/Taysirがミノラッド賢人暦117年にドミナリア/Dominaria氷河期について書き記した書物の名称(つまり「Time of Ice」は一般的な表記「Ice Age」の単なる言い換えではない)。
出典は1997年のビデオゲーム「Battlemage」内で登場した書であり、内容はコミック版アイスエイジの要約にほぼ等しい。すなわち、ウルザ/Urzaとミシュラ/Mishraの兄弟戦争/Brothers' Warの影響による寒冷化を経て氷河期の到来、ストーガード/Storgard王国時代、氷河期終焉の諸事件、そして世界呪文/Worldspellまでを綴る。
カードのイラストには非常に登場人物や引用物が多い。白き盾の十字軍/White Shield Crusader(左上)、Kjeldoran Skyknight(右上)、Kjeldoran Outpost(中央上の要塞および塔)、ダリアン/Darien(中央左)、ロヴィサ/Lovisa(中央右)、ヤヤ・バラード/Jaya Ballard(左下)、ジョダー/Jodah(右下)、マリット・レイジ/Marit Lage(下部の触手)。また、中央の倒れる人々は「騎士とゾンビの戦い」を表している。[1]これらはコミックを基とする出典よりもむしろアイスエイジ・ブロックのカードと小説The Eternal Iceからの採用となっている。