トレイリア西部/Tolaria West
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− | [[タップイン]]がやや気になるものの、後半[[マナ]]が余ってから[[サーチカード]] | + | [[タップイン]]がやや気になるものの、後半[[マナ]]が余ってから[[サーチカード]]として使える点はなかなか優秀で、青の好む[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]戦略とも噛み合っている。土地の[[スロット]]で扱える融通性は大きな魅力で、性質上、[[手札破壊]]による妨害も受け辛いなど、変成カードの中でも土地ならではの利点を多分に備えた一枚である。 |
− | [[サーチ]]できるものはかなり限られているように思えるが、[[土地]]はもとより、0[[マナ]]・[[アーティファクト]]、[[契約]][[サイクル]]のカード、[[マナ・コストの無いカード]] | + | その分、[[サーチ]]できるものはかなり限られているように思えるが、[[土地]]はもとより、0[[マナ]]・[[アーティファクト]]、[[契約]][[サイクル]]のカード、[[マナ・コストの無いカード]]など、見た目以上に多彩なサーチを可能としている。また、サーチ対象が0マナという性質上、変成で[[フルタップ]]した状態からでもすぐに[[プレイ]]できることが多いというのも地味ながら見逃せない利点。特に、[[否定の契約/Pact of Negation]]などは共存[[環境]]で度々見られる組み合わせである。 |
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+ | 上述の柔軟性、拡張性、[[打ち消し]]への耐性含む安定性を勘案すれば、[[色]]は違えど[[森の占術/Sylvan Scrying]]と比較して1マナ[[重く]]なったのに値する[[コスト・パフォーマンス]]が窺える。もっとも、[[ゼンディカー]]参入時点で分割[[支払い|払い]]可能・[[色拘束]]なし・サーチタイミングが自由と、単純な土地サーチに限れば些か以上に分が悪い[[探検の地図/Expedition Map]]が登場しているため、[[モダン]]以下の[[構築]][[フォーマット]]においてはサーチ範囲の広さを活かせるかが採用にあたっての鍵となる。 | ||
*{{Gatherer|id=136047}}の建物はかつて海の底に沈んだ[[トレイリア/Tolaria]]にかわって、数百年後に元のトレイリアから見て北西の位置に新しく作られた[[トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy]]の姿である。 | *{{Gatherer|id=136047}}の建物はかつて海の底に沈んだ[[トレイリア/Tolaria]]にかわって、数百年後に元のトレイリアから見て北西の位置に新しく作られた[[トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy]]の姿である。 | ||
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[[ウルザトロン]]の[[ウルザランド]]や、青系[[コントロール (デッキ)|コントロール]]の[[ウルザの工廠/Urza's Factory]]や[[アカデミーの廃墟/Academy Ruins]]、あるいは[[青黒コントロール]]の[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]などがよくサーチされていた。これでサーチする前提でそれらを[[積む]]枚数を減らす編成も珍しくなかった。 | [[ウルザトロン]]の[[ウルザランド]]や、青系[[コントロール (デッキ)|コントロール]]の[[ウルザの工廠/Urza's Factory]]や[[アカデミーの廃墟/Academy Ruins]]、あるいは[[青黒コントロール]]の[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]などがよくサーチされていた。これでサーチする前提でそれらを[[積む]]枚数を減らす編成も珍しくなかった。 | ||
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− | + | 現在の主戦場。とくに一部の[[コンボデッキ]]において、[[コンボ]]達成率を高めるための補助パーツとして採用されるケースが多い。 | |
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+ | :[[集団意識/Hive Mind]]から契約死を引き起こすための各種[[契約]][[サイクル]]を、[[対戦相手]]の[[デッキカラー]]に合わせて適宜サーチできるため、2枚程度が採用された。 | ||
;[[Amulet Combo]] | ;[[Amulet Combo]] | ||
− | :[[ | + | :上記の集団意識が第二の[[勝利]]手段として併用される事が多い。また、[[召喚士の契約/Summoner's Pact]]によってもうひとつの[[フィニッシャー]]である[[原始のタイタン/Primeval Titan]]を呼び出す、[[キーカード]]である[[バウンスランド]]もサーチできるなど利便性がさらに増した優秀なパーツとなっており、概ね3枚ほどが採用される。このほか、原始のタイタンからバウンスランドと共にこれをサーチして手札に戻し確保する[[プレイング]]が可能であり、展開に厚みを持たせる事もできる。 |
+ | ;[[青単トロン#モダン|青単トロン]]、[[青白トロン#モダン|青白トロン]]、[[青赤トロン]] | ||
+ | :色拘束の強さから、最速で[[ウルザランド]]を揃える動きとは噛み合いが悪い。このため探検の地図が優先されるものの、しばしば1枚[[挿し]]で併用される。5枚目のウルザ土地となるほか、[[精神隷属器/Mindslaver]]と組み合わせて[[エンドカード]]となる[[アカデミーの廃墟/Academy Ruins]]も引っ張ってこれる。[[サイドボード|サイドボーディング]]後の[[仕組まれた爆薬/Engineered Explosives]]を持ってくる芸当も。 | ||
+ | ;[[むかつき#モダン|むかつき]] | ||
+ | :採用される場合、[[マナ基盤]]かつ打ち消し対策となる[[すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All]]と補助的にセット投入され、それぞれがピン挿しで[[メインデッキ]]あるいは[[サイドボード]]に用いられる。 | ||
;[[吹き荒れる潜在能力コンボ]] | ;[[吹き荒れる潜在能力コンボ]] | ||
− | : | + | :コンボの構造上、デッキに1枚しか入れられない[[メムナイト/Memnite]]や[[果てしなきもの/Endless One]]を確実に[[手札に加える]]ための必須パーツとしてフル投入される。能力の性質上妨害に強く、自分の貼った[[吹き荒れる潜在能力/Possibility Storm]]にも影響されず、サーチ後即[[唱える|唱えられる]]事が勝利に直結するなど、デッキの性質ともよく噛み合った重要なパーツである。[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]の種として併用例のある[[生けるものの洞窟/Zoetic Cavern]]もサーチ範囲内。 |
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+ | :採用枚数に幅はあるが、[[キーカード]]の水増しとして4枚搭載される事が多い。[[予言により/As Foretold]]から[[死せる生/Living End]]を[[マナ・コストを支払うことなく唱える|踏み倒す]]ほか、[[祖先の幻視/Ancestral Vision]]によって[[知識の渇望/Thirst for Knowledge]]並の効率で[[ハンド・アドバンテージ]]を稼ぐ選択肢も。 | ||
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+ | :予言によりの登場後は、トレイリア西部がセットで投入される構成も幾つか見られる。元から祖先の幻視がよく組み込まれているため、相性自体は良好。 | ||
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+ | :4枚[[積む|積み]]のレシピが時折結果を残している。 | ||
;[[感染 (デッキ)#モダン|感染デッキ]] | ;[[感染 (デッキ)#モダン|感染デッキ]] | ||
− | :[[猛火の群れ/Blazing Shoal]]が[[禁止カード]]に指定される以前は、[[感染 (デッキ)#モダン|青単感染]] | + | :[[猛火の群れ/Blazing Shoal]]が[[禁止カード]]に指定される以前は、[[感染 (デッキ)#モダン|青単感染]]での採用実績もある。概ね2枚が使われ、猛火の群れの[[火種]]である[[大祖始/Progenitus]]を召喚士の契約によってサーチする事で、トレイリア西部からでも即座に[[1ショットキル]]に繋げられるという二段構え。また、それらが既に揃っている場合でも、否定の契約や([[アタッカー]]が[[墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus]]の場合は)[[殺戮の契約/Slaughter Pact]]で露払いを行えるため、無駄なく[[毒カウンター|毒殺]]の完遂に寄与する。 |
− | ===[[レガシー | + | ===[[レガシー]]=== |
− | [[ | + | かつては[[ランドスティル]]で採用された事がある。現在は主に[[土地単]]で極稀に使われる、といった程度。[[レジェンド・ルール]]変更により、[[演劇の舞台/Thespian's Stage]]と[[暗黒の深部/Dark Depths]]が2枚コンボとなったため、単体で[[コンボパーツ]]を揃えられるのは利点。 |
==関連カード== | ==関連カード== |
2018年7月20日 (金) 21:25時点における版
土地
トレイリア西部はタップ状態で戦場に出る。
(T):(青)を加える。
変成(1)(青)(青)((1)(青)(青),このカードを捨てる:あなたのライブラリーからマナ総量が0であるカード1枚を探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。変成はソーサリーとしてのみ行う。)
解説
タップインがやや気になるものの、後半マナが余ってからサーチカードとして使える点はなかなか優秀で、青の好むコントロール戦略とも噛み合っている。土地のスロットで扱える融通性は大きな魅力で、性質上、手札破壊による妨害も受け辛いなど、変成カードの中でも土地ならではの利点を多分に備えた一枚である。
その分、サーチできるものはかなり限られているように思えるが、土地はもとより、0マナ・アーティファクト、契約サイクルのカード、マナ・コストの無いカードなど、見た目以上に多彩なサーチを可能としている。また、サーチ対象が0マナという性質上、変成でフルタップした状態からでもすぐにプレイできることが多いというのも地味ながら見逃せない利点。特に、否定の契約/Pact of Negationなどは共存環境で度々見られる組み合わせである。
上述の柔軟性、拡張性、打ち消しへの耐性含む安定性を勘案すれば、色は違えど森の占術/Sylvan Scryingと比較して1マナ重くなったのに値するコスト・パフォーマンスが窺える。もっとも、ゼンディカー参入時点で分割払い可能・色拘束なし・サーチタイミングが自由と、単純な土地サーチに限れば些か以上に分が悪い探検の地図/Expedition Mapが登場しているため、モダン以下の構築フォーマットにおいてはサーチ範囲の広さを活かせるかが採用にあたっての鍵となる。
- イラストの建物はかつて海の底に沈んだトレイリア/Tolariaにかわって、数百年後に元のトレイリアから見て北西の位置に新しく作られたトレイリアのアカデミー/Tolarian Academyの姿である。
活躍
スタンダード
ウルザトロンのウルザランドや、青系コントロールのウルザの工廠/Urza's Factoryやアカデミーの廃墟/Academy Ruins、あるいは青黒コントロールのヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmothなどがよくサーチされていた。これでサーチする前提でそれらを積む枚数を減らす編成も珍しくなかった。
旧エクステンデッド
暗黒の深部/Dark Depthsをサーチするためにヘックスメイジ・デプスに採用されていた。
モダン
現在の主戦場。とくに一部のコンボデッキにおいて、コンボ達成率を高めるための補助パーツとして採用されるケースが多い。
- 集団意識
- 集団意識/Hive Mindから契約死を引き起こすための各種契約サイクルを、対戦相手のデッキカラーに合わせて適宜サーチできるため、2枚程度が採用された。
- Amulet Combo
- 上記の集団意識が第二の勝利手段として併用される事が多い。また、召喚士の契約/Summoner's Pactによってもうひとつのフィニッシャーである原始のタイタン/Primeval Titanを呼び出す、キーカードであるバウンスランドもサーチできるなど利便性がさらに増した優秀なパーツとなっており、概ね3枚ほどが採用される。このほか、原始のタイタンからバウンスランドと共にこれをサーチして手札に戻し確保するプレイングが可能であり、展開に厚みを持たせる事もできる。
- 青単トロン、青白トロン、青赤トロン
- 色拘束の強さから、最速でウルザランドを揃える動きとは噛み合いが悪い。このため探検の地図が優先されるものの、しばしば1枚挿しで併用される。5枚目のウルザ土地となるほか、精神隷属器/Mindslaverと組み合わせてエンドカードとなるアカデミーの廃墟/Academy Ruinsも引っ張ってこれる。サイドボーディング後の仕組まれた爆薬/Engineered Explosivesを持ってくる芸当も。
- むかつき
- 採用される場合、マナ基盤かつ打ち消し対策となるすべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters Allと補助的にセット投入され、それぞれがピン挿しでメインデッキあるいはサイドボードに用いられる。
- 吹き荒れる潜在能力コンボ
- コンボの構造上、デッキに1枚しか入れられないメムナイト/Memniteや果てしなきもの/Endless Oneを確実に手札に加えるための必須パーツとしてフル投入される。能力の性質上妨害に強く、自分の貼った吹き荒れる潜在能力/Possibility Stormにも影響されず、サーチ後即唱えられる事が勝利に直結するなど、デッキの性質ともよく噛み合った重要なパーツである。引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornの種として併用例のある生けるものの洞窟/Zoetic Cavernもサーチ範囲内。
- 青単リビングエンド
- 採用枚数に幅はあるが、キーカードの水増しとして4枚搭載される事が多い。予言により/As Foretoldから死せる生/Living Endを踏み倒すほか、祖先の幻視/Ancestral Visionによって知識の渇望/Thirst for Knowledge並の効率でハンド・アドバンテージを稼ぐ選択肢も。
- エターナルブルー
- 予言によりの登場後は、トレイリア西部がセットで投入される構成も幾つか見られる。元から祖先の幻視がよく組み込まれているため、相性自体は良好。
- テゼレッター
- 4枚積みのレシピが時折結果を残している。
- 感染デッキ
- 猛火の群れ/Blazing Shoalが禁止カードに指定される以前は、青単感染での採用実績もある。概ね2枚が使われ、猛火の群れの火種である大祖始/Progenitusを召喚士の契約によってサーチする事で、トレイリア西部からでも即座に1ショットキルに繋げられるという二段構え。また、それらが既に揃っている場合でも、否定の契約や(アタッカーが墨蛾の生息地/Inkmoth Nexusの場合は)殺戮の契約/Slaughter Pactで露払いを行えるため、無駄なく毒殺の完遂に寄与する。
レガシー
かつてはランドスティルで採用された事がある。現在は主に土地単で極稀に使われる、といった程度。レジェンド・ルール変更により、演劇の舞台/Thespian's Stageと暗黒の深部/Dark Depthsが2枚コンボとなったため、単体でコンボパーツを揃えられるのは利点。
関連カード
サイクル
未来予知の、過去のキーワード能力やキーワード処理、能力語に関連した土地のサイクル。
- 新ベナリア/New Benalia
- トレイリア西部/Tolaria West
- ダクムーアの回収場/Dakmor Salvage
- ケルドの巨石/Keldon Megaliths
- ラノワールの再生地/Llanowar Reborn
- 生けるものの洞窟/Zoetic Cavern