マス・デストラクション

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(10人の利用者による、間の11版が非表示)
1行: 1行:
=マス・デストラクション(Mass Destruction)=
+
'''マス・デストラクション'''(''Mass Destruction'')は、[[全体除去]]を多用し、1対多交換により[[ボード・アドバンテージ]]を獲得しつつ、盤面を掌握して[[勝利]]する[[デッキタイプ]]。
  
日本語で言えば「大量破壊」。
+
デッキタイプ名は日本語で「大量破壊」を意味する。
その名の通り[[全体除去]]を多用し、1対多交換により[[アドバンテージ]]を得て、相手が息切れしたところで攻撃に移る。
+
[[神の怒り/Wrath of God]]を有する[[白]]を使うのが主流だが、[[環境]]次第では白を含まなくても作ることが出来る。
+
  
 +
==概要==
 
{{#card:Wrath of God}}
 
{{#card:Wrath of God}}
 +
{{#card:Jokulhaups}}
 +
{{#card:Death Cloud}}
  
{{#card:Akroma's Vengeance}}
+
基本的には[[コントロールデッキ]]に分類され、通常のコントロールデッキと同様に[[全体除去]]による[[リセット]]後に[[フィニッシャー]]で勝利する基本戦術をとる。大きな違いは、[[リセットカード]]や複数枚をまとめて除去できるカードの採用枚数が極端に多かったり、[[クリーチャー]]以外の[[パーマネント]]も巻き込めるリセット範囲の広い[[カード]]を主軸に据える点にある。何らかのカードと組み合わせて一方的に全体除去を押し付けたり、リセットによる損失を何らかの方法で膨大な[[アドバンテージ]]に変換したり、全体除去後の高速[[リカバリー]]や勝利手段を組み込んだりする[[コンボデッキ]]的な側面を持つデッキも多い。
  
{{#card:Oblivion Stone}}
+
マス・デストラクション系のデッキを成立させるには、まず[[プレイアブル]]なリセットカードに恵まれた[[カードプール]]であることが前提条件となる。さらにリセットカードだけを大量に採用しても勝利には直結しないため、自分の損失よりも相手の損失を大きくする工夫、自分だけ素早くリカバリーを行うギミック、相手にリカバリーの隙を与えずに瞬殺・制圧する手段が存在すること、それらを無理なく組み込めることが求められる。[[PIG]][[能力]]や[[除去耐性]]、自らを墓地から[[戦場に戻す]]能力を持つクリーチャーは相性がいい反面、そういったカードが環境で流行してしまうと逆風になる。
  
以下のようなデッキが当てはまる。
+
リセットカードは大振りになりやすく、[[打ち消す|打ち消し]]に非常に弱い。[[コンボ]]を狙う場合は打ち消しだけでなく[[手札破壊]]も苦手となる。パーマネントを積極的に展開しない重コントロールデッキも相性は悪いが、[[土地]]を大量破壊する手段がある場合は脅威として立ち回れる。リセットに巻き込みにくい[[プレインズウォーカー]]の存在も無視できない。
*[[白コントロール#Onslaught|オンスロート・ブロック]]期の[[白コントロール]]
+
 
*[[黒コントロール#Odyssey|オデッセイ・ブロック]]期の[[黒コントロール]]
+
*相手の行動をことごとくリセットしてしまうため、[[やる気デストラクション]]デッキにも該当する。
*[[ターボジョークル]][[ターボバランス]]
+
 
 +
===[[デッキカラー]]の傾向===
 +
*[[白]]は[[神の怒り/Wrath of God]]に代表されるクリーチャーの全体除去、[[次元の浄化/Planar Cleansing]]のような万能リセット、[[天秤/Balance]]のような平等化カードなどが与えられるため、大量破壊は得意とする分野。古くは[[ハルマゲドン/Armageddon]]系のカードで[[土地]]のリセットまで行えた。
 +
*[[青]]はリセットカードを確保する[[ドロー]]や打ち消しでの補助に使用されるが、[[激動/Upheaval]]のような強力な全体[[バウンス]]カードが登場すれば主軸となり得る。厳密に言えば破壊ではないため、リカバリーの時間を与えずに瞬殺・制圧を狙うことになる。
 +
*[[黒]]は[[もぎとり/Mutilate]]などクリーチャーの全体除去は得意。[[死の雲/Death Cloud]]のようなリソースの[[生け贄に捧げる|生け贄]]を強要する大量破壊手段も存在する。
 +
*[[赤]]は[[全体火力]]のほか、[[燎原の火/Wildfire]]のような[[土地]]を巻き込んでマナ基盤を崩壊させるカード、[[ジョークルホープス/Jokulhaups]]・[[抹消/Obliterate]]といった豪快なリセットカードが時折登場する。
 +
*[[緑]]は[[色の役割]]上リセットカード自体がほとんど存在しないが、[[重い]]リセットカードを素早く[[唱える]]ために[[マナ加速]]や、リセット後のフィニッシャーのために補色として使用されることがある(→[[アーニーゲドン]]など)。
 +
 
 +
==代表的なデッキ==
 +
===白系===
 +
*[[ハルマゲドン]](デッキ)
 +
*[[ティタニア・ストライク]]
 +
*[[ズーラン・バランス]]
 +
*[[白茶単]]
 +
*[[ターボバランス]]
 +
*[[白コントロール#オンスロート・ブロック期|白コントロール]]([[オンスロート・ブロック]]期)
 +
*[[ガルガドン・バランス]]
 +
 
 +
===青系===
 +
*[[激動サイカトグ]]
 +
*[[ゾンビ激動]]
 +
*[[8Man]]
 +
*ターボ激動([[ティンカー#エクステンデッド|ティンカー]])
 +
*[[星の揺らぎコントロール]]
 +
*[[ターボ星の揺らぎ]]
 +
 
 +
===黒系===
 +
*[[シュナイダーポックス]]
 +
*[[黒コントロール#オデッセイ・ブロック期|黒コントロール]]([[オデッセイ・ブロック]]期)
 +
*[[デスクラウド]]
 +
*[[るつぼクラウド]]
 +
 
 +
===赤系===
 +
*[[赤茶単]]
 +
*[[ターボジョークル]]
 +
*[[ターボ抹消]]
 +
*[[ダークスティール抹消]]
 +
**[[抹消マーチ]]
 +
*[[アネックス・ワイルドファイア]]
 +
*[[マグニボア・ワイルドファイア]]
 +
**[[オウリング・ボア]]
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,en|Finding the Tinker Deck]]([[プリズン|WotC]]、文:[[Mike Flores]])(この記事では[[Prison]]として紹介されている。)
+
*[http://web.archive.org/web/20190602184053/http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,en Finding the Tinker Deck(Internet Archive)]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/tinker-%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%8E%A2%E7%A9%B6-2000-01-01 Tinkerデッキへの探究]([[WotC]]、文:[[Mike Flores]])(この記事では[[プリズン|Prison]]として紹介されている。)
*[[http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,ja|Tinkerデッキへの探求]](上の邦訳)
+
 
*[[デッキ集]]
 
*[[デッキ集]]
 +
 +
[[Category:コントロールデッキ|*]]
 +
[[Category:コンボデッキ|*]]

2023年1月27日 (金) 11:56時点における最新版

マス・デストラクション(Mass Destruction)は、全体除去を多用し、1対多交換によりボード・アドバンテージを獲得しつつ、盤面を掌握して勝利するデッキタイプ

デッキタイプ名は日本語で「大量破壊」を意味する。

目次

[編集] 概要


Wrath of God / 神の怒り (2)(白)(白)
ソーサリー

すべてのクリーチャーを破壊する。それらは再生できない。



Jokulhaups / ジョークルホープス (4)(赤)(赤)
ソーサリー

すべてのアーティファクトと、すべてのクリーチャーと、すべての土地を破壊する。それらは再生できない。



Death Cloud / 死の雲 (X)(黒)(黒)(黒)
ソーサリー

各プレイヤーはそれぞれX点のライフを失い、各プレイヤーはそれぞれカードをX枚捨て、各プレイヤーはそれぞれクリーチャーをX体生け贄に捧げ、その後、各プレイヤーはそれぞれ土地をX個生け贄に捧げる。


基本的にはコントロールデッキに分類され、通常のコントロールデッキと同様に全体除去によるリセット後にフィニッシャーで勝利する基本戦術をとる。大きな違いは、リセットカードや複数枚をまとめて除去できるカードの採用枚数が極端に多かったり、クリーチャー以外のパーマネントも巻き込めるリセット範囲の広いカードを主軸に据える点にある。何らかのカードと組み合わせて一方的に全体除去を押し付けたり、リセットによる損失を何らかの方法で膨大なアドバンテージに変換したり、全体除去後の高速リカバリーや勝利手段を組み込んだりするコンボデッキ的な側面を持つデッキも多い。

マス・デストラクション系のデッキを成立させるには、まずプレイアブルなリセットカードに恵まれたカードプールであることが前提条件となる。さらにリセットカードだけを大量に採用しても勝利には直結しないため、自分の損失よりも相手の損失を大きくする工夫、自分だけ素早くリカバリーを行うギミック、相手にリカバリーの隙を与えずに瞬殺・制圧する手段が存在すること、それらを無理なく組み込めることが求められる。PIG能力除去耐性、自らを墓地から戦場に戻す能力を持つクリーチャーは相性がいい反面、そういったカードが環境で流行してしまうと逆風になる。

リセットカードは大振りになりやすく、打ち消しに非常に弱い。コンボを狙う場合は打ち消しだけでなく手札破壊も苦手となる。パーマネントを積極的に展開しない重コントロールデッキも相性は悪いが、土地を大量破壊する手段がある場合は脅威として立ち回れる。リセットに巻き込みにくいプレインズウォーカーの存在も無視できない。

[編集] デッキカラーの傾向

[編集] 代表的なデッキ

[編集] 白系

[編集] 青系

[編集] 黒系

[編集] 赤系

[編集] 参考

MOBILE