大群マジック
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*[[プレイヤー]]は最大4人の[[チーム]]で行い、それぞれ自分のデッキを組む。 | *[[プレイヤー]]は最大4人の[[チーム]]で行い、それぞれ自分のデッキを組む。 | ||
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− | 大群マジックは『大群』と呼ばれる、60枚の同一の名前の[[トークン]]の入った100枚[[デッキ]] | + | 大群マジックは『大群』と呼ばれる、60枚の同一の名前の[[トークン]]の入った100枚[[デッキ]]が必要となる。プレイヤーが3人以下の場合、1人ならば55枚、2人ならば40枚、3人ならば25枚を、ゲーム開始時に[[無作為に]]取り除く。 |
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*上記以外に、4人を下回る一人につき25枚をランダムに取り除く(3人なら75枚、2人なら50枚)方法もある。 | *上記以外に、4人を下回る一人につき25枚をランダムに取り除く(3人なら75枚、2人なら50枚)方法もある。 | ||
*参考リンクにあるデッキは55枚の同名トークンのものと55枚と5枚の2種類で60枚にしたものとがあり、必ずしも60枚ですべて同名トークンでなくてもいいようだ。またトークンのクリーチャー・タイプ、サイズ、能力などは自由に設定することができる。公式に存在しないトークン・カードでもよい。 | *参考リンクにあるデッキは55枚の同名トークンのものと55枚と5枚の2種類で60枚にしたものとがあり、必ずしも60枚ですべて同名トークンでなくてもいいようだ。またトークンのクリーチャー・タイプ、サイズ、能力などは自由に設定することができる。公式に存在しないトークン・カードでもよい。 | ||
**数十枚のトークンを公式のトークン・カードで用意するのは厳しいので、別のカードをトークンとして代用することになるだろう。その場合、複数のトークンをデッキに入れていると区別がつきにくいので現実的には1-2種類に抑えるのがいいだろう。 | **数十枚のトークンを公式のトークン・カードで用意するのは厳しいので、別のカードをトークンとして代用することになるだろう。その場合、複数のトークンをデッキに入れていると区別がつきにくいので現実的には1-2種類に抑えるのがいいだろう。 | ||
− | * | + | *大群デッキにおいては、トークン・カードを通常のマジックの[[カード]]と同じように扱う。 |
− | ** | + | **トークンが[[戦場]]以外に存在していても[[状況起因処理]]により消滅しない、という意味だと思われる。 |
− | **無論[[プレイヤー]] | + | **無論[[プレイヤー]]側のトークンには通常の[[ゲーム]]通り状況起因処理が働く。 |
− | *大群デッキを[[プレイ]] | + | *大群デッキを[[プレイ]]するプレイヤーはいない。それは自動的にプレイされる。 |
− | ** | + | **単に大群側のプレイヤーを担当する人間がいない、という意味であって、プレイヤーや[[対戦相手]]を[[対象]]とする時に大群を対象に選べない、という事ではない。 |
− | * | + | *大群のターンの開始時にトークン以外のカードが出るまで[[ライブラリーの一番上]]から順に[[公開する]]。そのあと、公開されたすべてのトークンを唱え(それらの[[コスト]]は0である)、最後に公開したカードを[[唱える]]。 |
− | ** | + | **トークンは唱えられるので、[[打ち消す]]事が可能。 |
− | **[[ブーメラン/Boomerang]]でクリーチャーが[[バウンス]]された場合など、大群の[[手札]] | + | **[[ブーメラン/Boomerang]]でクリーチャーが[[バウンス]]された場合など、大群の[[手札]]に移動したカードは、次の[[ターン]]に公開された[[呪文]]が唱えられた後で([[メイン・フェイズ]]に)再び唱えられる。 |
− | *大群は必要な[[マナ]]は保っているものとして扱い、いくらでも[[追加コスト]] | + | *大群は必要な[[マナ]]は保っているものとして扱い、いくらでも[[追加コスト]]に必要なマナを払える([[プロパガンダ/Propaganda]]など)。 |
*大群側の[[クリーチャー]]は[[速攻]]と[[攻撃強制]]を持つ(可能な限り攻撃に参加する)。 | *大群側の[[クリーチャー]]は[[速攻]]と[[攻撃強制]]を持つ(可能な限り攻撃に参加する)。 | ||
− | * | + | *プレイヤーが大群に[[ダメージ]]を与えた場合、大群の[[ライブラリー]]のカードを上からダメージの値に等しい枚数墓地に置く。 |
− | + | **ライブラリーが[[ライフ]]の代わりなので、大群側の初期ライフは0である。 | |
− | *たとえば、プレイヤーが[[プレインズウォーカー]]をコントロールしていて大群のクリーチャーが攻撃できる場合など、大群に選択肢が持つ場合、その選択は可能な限り無作為に選ぶ。 | + | *たとえば、プレイヤーが[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]をコントロールしていて大群のクリーチャーが攻撃できる場合など、大群に選択肢が持つ場合、その選択は可能な限り無作為に選ぶ。 |
===勝敗=== | ===勝敗=== | ||
− | * | + | *大群側のライブラリーと手札、戦場にいるクリーチャーをすべて排斥すればプレイヤーの勝利となる。 |
− | * | + | *プレイヤー側のライフが0になると敗北となる。 |
==変種ルール== | ==変種ルール== | ||
[[射場本正巳]]から、以下のような追加[[ルール]]が提案されている([http://mtg-jp.com/reading/variety/002622/ 参考])。 | [[射場本正巳]]から、以下のような追加[[ルール]]が提案されている([http://mtg-jp.com/reading/variety/002622/ 参考])。 | ||
− | *参加する[[プレイヤー]] | + | *参加する[[プレイヤー]]の人数に関係なく、プレイヤー側の[[共用ライフ]]は合計で100であり、大群[[デッキ]]の枚数は100枚である。 |
− | * | + | *プレイヤーは一人で大群と戦うとき、準備[[ターン]]として5ターンを得る。人数が一人増えるごとに得られるターンは1少なくなる。 |
− | + | *大群デッキに入れられる[[トークン]]の上限は50体。トークン以外に[[クリーチャー]]を40体以上、クリーチャー以外の[[呪文]]は10枚まで。 | |
− | * | + | **大群デッキに含まれる[[カード]]はトークンと同じ[[クリーチャー・タイプ]]を持つか、そのクリーチャー・タイプを[[ルール文章]]か[[カード名]]に含むものとする。これらのカードは、同名カードを4枚まで[[デッキ]]に入れることができる。 |
− | + | **上記のカードのほかに10枚まで自由にカードを入れることができる。これらのカードはそれぞれ1枚制限とする。 | |
− | *大群デッキに含まれる[[カード]] | + | **大群マジックでは大群の撃破が目的となる為、その目的を不可能にする[[エルドラージ]]3人衆である以下の3枚は[[禁止カード]]である。 |
− | + | ***[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]] | |
− | * | + | ***[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]] |
− | + | ***[[無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre]] | |
− | *大群マジックでは大群の撃破が目的となる為、その目的を不可能にする[[エルドラージ]] | + | *大群は、[[呪文]]を本来の[[コスト]]で[[唱える]]とき、およびクリーチャーの維持や[[攻撃制限]]を解除する目的でのみ、[[マナ]]による制限を受けない。 |
− | **[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]] | + | **[[X]]呪文のXの部分はもちろん[[キッカー]]コストを[[支払う]]こともなく、大群は判断能力を持たないので[[起動型能力]]を使うこともない。 |
− | **[[真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth]] | + | *マナに関してプレイヤー側が不利になることがないよう、[[戦場]]にある[[プレイヤー]]の[[土地]]は保護される。いかなる[[効果]]でもプレイヤー側の[[土地]]が[[破壊]]されたり取り除かれることはない。 |
− | **[[無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre]] | + | *大群にとって大群デッキそのものが[[手札]]でもあるかのように扱うこととする。大群デッキから唱えられたカードは手札から唱えられたものとみなす。 |
− | + | **大群の手札にカードが戻されるとき、かわりにそれを大群デッキに加えて[[切り直す]]。 | |
− | *大群は、[[呪文]]を本来の[[コスト]]で[[唱える]] | + | **大群は手札の枚数を増減させる効果の影響を受けない。([[手札破壊]]によって[[捨てる|捨て]]させられることもなく、カードを[[引く]]こともない。) |
− | ** | + | **[[ライフ]][[回復]]の効果で大群デッキが回復することはない。ダメージやライフの損失のみデッキが肩代わりする。 |
− | + | *大群側の[[攻撃]]時、いずれかのプレイヤーが[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]を[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]していたとしても、常に大群はプレイヤーを攻撃する。 | |
− | *[[ | + | *大群が[[対象]]を選ぶ際、その[[能力]]や呪文が負の効果を与える場合(ダメージを与える、[[パーマネント]]を[[破壊]]するなど)、[[対象]]の優先順位を以下のようにする。 |
− | + | **第1優先:プレイヤー | |
− | *大群にとって大群デッキそのものが[[手札]] | + | **第2優先:プレイヤーのコントロールするクリーチャー |
− | ** | + | **第3優先:プレイヤーのコントロールするその他のパーマネント |
− | ** | + | **正の効果を与える能力や呪文]の場合(ターンを得る、クリーチャーを強化するなど)、それの対象にふさわしいと思われる大群側の[[オブジェクト]]をプレイヤー側が選択し、その中から対象を[[無作為に]]に決定する。 |
− | **[[ライフ]][[回復]] | + | |
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==サンプルレシピ== | ==サンプルレシピ== |
2011年12月10日 (土) 12:04時点における版
大群マジック/Horde Magicとは、多人数戦の変種ルールの1つ。プレイヤーが1つのチームを組み『大群』と呼ばれるデッキに挑むものである。
目次 |
ルール
- プレイヤーは最大4人のチームで行い、それぞれ自分のデッキを組む。
- 共用ライフの初期値は20×人数とし、チームの進行は共有チーム・ターンで行う。
- 最初にプレイヤー側のターンを3ターン分行い、その後、大群側とプレイヤー側と交互に行う。
『大群』
大群マジックは『大群』と呼ばれる、60枚の同一の名前のトークンの入った100枚デッキが必要となる。プレイヤーが3人以下の場合、1人ならば55枚、2人ならば40枚、3人ならば25枚を、ゲーム開始時に無作為に取り除く。
- 上記以外に、4人を下回る一人につき25枚をランダムに取り除く(3人なら75枚、2人なら50枚)方法もある。
- 参考リンクにあるデッキは55枚の同名トークンのものと55枚と5枚の2種類で60枚にしたものとがあり、必ずしも60枚ですべて同名トークンでなくてもいいようだ。またトークンのクリーチャー・タイプ、サイズ、能力などは自由に設定することができる。公式に存在しないトークン・カードでもよい。
- 数十枚のトークンを公式のトークン・カードで用意するのは厳しいので、別のカードをトークンとして代用することになるだろう。その場合、複数のトークンをデッキに入れていると区別がつきにくいので現実的には1-2種類に抑えるのがいいだろう。
- 大群デッキにおいては、トークン・カードを通常のマジックのカードと同じように扱う。
- 大群デッキをプレイするプレイヤーはいない。それは自動的にプレイされる。
- 大群のターンの開始時にトークン以外のカードが出るまでライブラリーの一番上から順に公開する。そのあと、公開されたすべてのトークンを唱え(それらのコストは0である)、最後に公開したカードを唱える。
- 大群は必要なマナは保っているものとして扱い、いくらでも追加コストに必要なマナを払える(プロパガンダ/Propagandaなど)。
- 大群側のクリーチャーは速攻と攻撃強制を持つ(可能な限り攻撃に参加する)。
- プレイヤーが大群にダメージを与えた場合、大群のライブラリーのカードを上からダメージの値に等しい枚数墓地に置く。
- ライブラリーがライフの代わりなので、大群側の初期ライフは0である。
- たとえば、プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていて大群のクリーチャーが攻撃できる場合など、大群に選択肢が持つ場合、その選択は可能な限り無作為に選ぶ。
勝敗
- 大群側のライブラリーと手札、戦場にいるクリーチャーをすべて排斥すればプレイヤーの勝利となる。
- プレイヤー側のライフが0になると敗北となる。
変種ルール
射場本正巳から、以下のような追加ルールが提案されている(参考)。
- 参加するプレイヤーの人数に関係なく、プレイヤー側の共用ライフは合計で100であり、大群デッキの枚数は100枚である。
- プレイヤーは一人で大群と戦うとき、準備ターンとして5ターンを得る。人数が一人増えるごとに得られるターンは1少なくなる。
- 大群デッキに入れられるトークンの上限は50体。トークン以外にクリーチャーを40体以上、クリーチャー以外の呪文は10枚まで。
- 大群は、呪文を本来のコストで唱えるとき、およびクリーチャーの維持や攻撃制限を解除する目的でのみ、マナによる制限を受けない。
- マナに関してプレイヤー側が不利になることがないよう、戦場にあるプレイヤーの土地は保護される。いかなる効果でもプレイヤー側の土地が破壊されたり取り除かれることはない。
- 大群にとって大群デッキそのものが手札でもあるかのように扱うこととする。大群デッキから唱えられたカードは手札から唱えられたものとみなす。
- 大群側の攻撃時、いずれかのプレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていたとしても、常に大群はプレイヤーを攻撃する。
- 大群が対象を選ぶ際、その能力や呪文が負の効果を与える場合(ダメージを与える、パーマネントを破壊するなど)、対象の優先順位を以下のようにする。
サンプルレシピ
その1(参考)
その2(参考)
その3(参考)
射場本正巳の追加ルールに沿って作られたデッキ。
参考リンク
- Horde Magic: A New Way to Play Magic and Survive Zombie Invasions(Quiet Speculation、文:Peter Knudson)
- Up Up Down Down Left Right Left Right B A Shuffle/上上下下左右左右BAシャッフル!(WotC、文:Adam Styborski)
- Hording all the Fun(WotC、文:Adam Styborski)
- 塚本樹詩のデッキ構築劇場・押し寄せる何か(MTG-JP.com)
- 射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第3回:新しい遊び方を探そう!(MTG-JP.com)