デュアルランド

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'''デュアルランド'''/''Dual Land''とは、
 
'''デュアルランド'''/''Dual Land''とは、
#[[マジック]]創世紀の[[基本セット]]に収録されていた、2つの[[基本土地タイプ]]を持つ[[特殊地形]]。本項で解説する。
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#[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]創世紀の[[基本セット]]に収録されていた、2つの[[基本土地タイプ]]を持つ[[特殊地形]]。本項で解説する。
#(特に英語圏において)2種類の色マナを出すことができる[[2色地形]]全般のことを指す言葉。(例:[[タップインデュアルランド]]、[[天界の列柱/Celestial Colonnade|デュアルミシュラランド]])詳細は[[2色地形]]を参照。
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#(特に英語圏において)2種類の[[色マナ]]を出すことができる[[2色地形]]全般のことを指す言葉(例:[[タップインデュアルランド]]、[[天界の列柱/Celestial Colonnade|デュアルミシュラランド]])。詳細は[[2色地形]]を参照。
  
 
{{#card:Tundra}}
 
{{#card:Tundra}}
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以下の10種類がそれにあたる。
 
以下の10種類がそれにあたる。
  
*[[Tundra]] 平地+島
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*[[Tundra]] 平地+島
*[[Underground Sea]] 島+沼
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*[[Underground Sea]] 島+沼
*[[Badlands]] 沼+山
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*[[Badlands]] 沼+山
*[[Taiga]] 山+森
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*[[Taiga]] 山+森
*[[Savannah]] 森+平地
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*[[Savannah]] 森+平地
*[[Scrubland]] 平地+沼
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*[[Scrubland]] 平地+沼
*[[Volcanic Island]] 島+山
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*[[Volcanic Island]] 島+山
*[[Bayou]] 沼+森
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*[[Bayou]] 沼+森
*[[Plateau]] 山+平地
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*[[Plateau]] 山+平地
*[[Tropical Island]] 森+島
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*[[Tropical Island]] 森+島
  
 
マジックにおける全ての「2[[色]](+[[無色]])のうちから任意の1色のマナを選んで生み出す[[土地]]」はこれを起源とし、ほとんどのものがこれの[[下位互換]]となる。
 
マジックにおける全ての「2[[色]](+[[無色]])のうちから任意の1色のマナを選んで生み出す[[土地]]」はこれを起源とし、ほとんどのものがこれの[[下位互換]]となる。
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==メリット==
 
==メリット==
[[基本土地]]ではないが基本土地タイプは持っているという性質から、一部の[[土地サーチカード]]が利用できる。すなわち、それぞれ[[平地]]・[[島]]・[[沼]]・[[山]]・[[森]]を[[探す]]効果で探してくる事が出来る。例えば、平地を探す[[税収/Tithe]]、森を探す[[土地譲渡/Land Grant]]、各種[[フェッチランド]]など。
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[[基本土地]]ではないが基本土地タイプは持っているという性質から、一部の[[土地サーチカード]]が利用できる。すなわち、それぞれ[[平地]]・[[島]]・[[沼]]・[[山]]・[[森]]を[[探す]][[効果]]で[[探す|探して]]くることができる。例えば、平地を探す[[税収/Tithe]]、森を探す[[土地譲渡/Land Grant]]、各種[[フェッチランド]]など。
  
 
[[基本でない土地]]は普通、数少ない「土地全般を探してくるカード」でないと探してこられないので、この点だけでも大幅なメリットである。[[色マナ]]を出すにあたってのデメリットもまったく無いことから、いかに強い土地であるかが分かると言うものだ。
 
[[基本でない土地]]は普通、数少ない「土地全般を探してくるカード」でないと探してこられないので、この点だけでも大幅なメリットである。[[色マナ]]を出すにあたってのデメリットもまったく無いことから、いかに強い土地であるかが分かると言うものだ。
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基本土地タイプを持っているがゆえに、「特定の基本土地タイプを狙い撃ちする効果」の巻き添えを受ける。
 
基本土地タイプを持っているがゆえに、「特定の基本土地タイプを狙い撃ちする効果」の巻き添えを受ける。
  
*[[沸騰/Boil]]が[[解決]]されると、[[アダーカー荒原/Adarkar Wastes]]は島ではないので[[破壊]]されないが、[[Tundra]]は島なので破壊される。
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*例1:[[沸騰/Boil]]が[[解決]]されると、[[アダーカー荒原/Adarkar Wastes]]は島ではないので[[破壊]]されないが、[[Tundra]]は島なので破壊される。
*基本土地タイプに対する[[土地渡り]]の影響を受ける。例えば[[レガシー]]の[[マーフォーク (デッキ)|マーフォーク]]の島渡り。
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*例2:基本土地タイプに対する[[土地渡り]]の影響を受ける。例えば[[レガシー]]の[[マーフォーク (デッキ)|マーフォーク]]の島渡り。
  
また、基本土地でないがゆえに、後述のとおり「特殊地形対策」の標的にもなる。基本土地に比べるとこれらのデメリットがあるため、[[マナ]]が2色出るからといって基本土地の代わりに使わない色のデュアルランドを入れたり、むやみに[[多色]]化したりということはあまりされない。その辺りは、[[デッキ]]を[[単色]]にするメリットとして機能しており、バランスが取れていると言えなくもない。
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また、基本土地でないがゆえに、後述のとおり「特殊地形対策」の標的にもなる。基本土地に比べるとこれらのデメリットがあるため、[[マナ]]が2色出るからといって基本土地の代わりに使わない色のデュアルランドを入れたり、むやみに[[多色デッキ|多色]]化したりということはあまりされない。その辺りは、[[デッキ]]を[[単色デッキ|単色]]にするメリットとして機能しており、バランスが取れていると言えなくもない。
  
 
==メタ==
 
==メタ==
[[エターナル]]では、デュアルランドへの[[メタ]]をメイン入れしているデッキも多い。それだけデュアルランドが環境を席巻しているということだろう。
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[[エターナル]]では、デュアルランドへの[[メタる|メタ]][[カード]]を[[メインデッキ]]から採用しているデッキも多い。それだけデュアルランドが環境を席巻しているということだろう。
  
 
*[[土地]] - [[不毛の大地/Wasteland]]
 
*[[土地]] - [[不毛の大地/Wasteland]]
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デュアルランドは、(基本土地でないという以外の)デメリットなしに2色のマナを出せることから、[[第4版]]以降[[再録]]はない。
 
デュアルランドは、(基本土地でないという以外の)デメリットなしに2色のマナを出せることから、[[第4版]]以降[[再録]]はない。
  
[[エクステンデッド]]では一時期(1999年10月1日から2002年10月31日まで)、使用可能セットの中にデュアルランドが含まれていないにもかかわらず、特別にデュアルランドが使用可能とされていたことがあった。そのため価値も上昇し、値段も高騰することになる。
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[[エクステンデッド]]では一時期(1999年10月1日から2002年10月31日まで)、使用可能セットの中にデュアルランドが含まれていないにもかかわらず、特別にデュアルランドが使用可能とされていたことがあった。そのため価値も上昇し、値段も高騰することになる。
  
 
現在、[[認定大会]]では[[エターナル]]環境でしか使えないにも関わらず、いまだに人気の高いカードでもある。特に[[青]]と絡んだ土地は他のものより価値が高い。
 
現在、[[認定大会]]では[[エターナル]]環境でしか使えないにも関わらず、いまだに人気の高いカードでもある。特に[[青]]と絡んだ土地は他のものより価値が高い。
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*値段の高さも言うまでもないが、反面同じデュアルランドでも価値が大きく異なっている。特に[[青]]が含まれた上位とそうでない下位では4倍以上の差が出ている。同じシリーズで価値がここまでバラバラになっているのは珍しい。
 
*値段の高さも言うまでもないが、反面同じデュアルランドでも価値が大きく異なっている。特に[[青]]が含まれた上位とそうでない下位では4倍以上の差が出ている。同じシリーズで価値がここまでバラバラになっているのは珍しい。
 
*これだけの性能と知名度にもかかわらず、[[The Top 50 Nonbasic Lands]]ではなんと2位。[[トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy|相手が悪過ぎた]]のだ。
 
*これだけの性能と知名度にもかかわらず、[[The Top 50 Nonbasic Lands]]ではなんと2位。[[トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy|相手が悪過ぎた]]のだ。
 
  
 
==参考==
 
==参考==
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*[[The Top 50 Nonbasic Lands]] 第2位(全て同ランク)
 
*[[カードの俗称]]
 
*[[カードの俗称]]
*[[The Top 50 Nonbasic Lands]] 第2位(全て同ランク)
 

2013年5月21日 (火) 21:55時点における版

デュアルランド/Dual Landとは、

  1. マジック創世紀の基本セットに収録されていた、2つの基本土地タイプを持つ特殊地形。本項で解説する。
  2. (特に英語圏において)2種類の色マナを出すことができる2色地形全般のことを指す言葉(例:タップインデュアルランドデュアルミシュラランド)。詳細は2色地形を参照。

Tundra
土地 — 平地(Plains) 島(Island)

((T):(白)か(青)を加える。)


目次

デュアルランド一覧

以下の10種類がそれにあたる。

マジックにおける全ての「2(+無色)のうちから任意の1色のマナを選んで生み出す土地」はこれを起源とし、ほとんどのものがこれの下位互換となる。

ラヴニカ・ブロックにも2つの基本土地タイプを持つ特殊地形(→ショックランド)が収録されているが、こちらは上記のものにデメリットが付けられたものとなっており、まったく同じものではない。総合ルールではこれらも「デュアル・ランド」と表現されていたが、単にデュアルランドと言う場合はリバイズドまでのそれを指すことが多い。

ちなみに、印刷時には「デュアルランドは基本土地ではないが、基本土地のタイプも持っている~」など非常に長いテキストで書かれている。サブタイプに関するルールが整備された現在は、「基本土地タイプを2つ持つ」の説明で足りる。

メリット

基本土地ではないが基本土地タイプは持っているという性質から、一部の土地サーチカードが利用できる。すなわち、それぞれ平地探す効果探してくることができる。例えば、平地を探す税収/Tithe、森を探す土地譲渡/Land Grant、各種フェッチランドなど。

基本でない土地は普通、数少ない「土地全般を探してくるカード」でないと探してこられないので、この点だけでも大幅なメリットである。色マナを出すにあたってのデメリットもまったく無いことから、いかに強い土地であるかが分かると言うものだ。

デメリット

基本土地タイプを持っているがゆえに、「特定の基本土地タイプを狙い撃ちする効果」の巻き添えを受ける。

また、基本土地でないがゆえに、後述のとおり「特殊地形対策」の標的にもなる。基本土地に比べるとこれらのデメリットがあるため、マナが2色出るからといって基本土地の代わりに使わない色のデュアルランドを入れたり、むやみに多色化したりということはあまりされない。その辺りは、デッキ単色にするメリットとして機能しており、バランスが取れていると言えなくもない。

メタ

エターナルでは、デュアルランドへのメタカードメインデッキから採用しているデッキも多い。それだけデュアルランドが環境を席巻しているということだろう。

デュアルランドへの直接の対策ではないが、基本土地がデッキに少ないことを利用することもある。例えば、クリーチャー除去剣を鍬に/Swords to Plowsharesではなく流刑への道/Path to Exileを採用するケースがある。(→土地破壊カード

収録セットと使用環境

デュアルランドは、(基本土地でないという以外の)デメリットなしに2色のマナを出せることから、第4版以降再録はない。

エクステンデッドでは一時期(1999年10月1日から2002年10月31日まで)、使用可能セットの中にデュアルランドが含まれていないにもかかわらず、特別にデュアルランドが使用可能とされていたことがあった。そのため価値も上昇し、値段も高騰することになる。

現在、認定大会ではエターナル環境でしか使えないにも関わらず、いまだに人気の高いカードでもある。特にと絡んだ土地は他のものより価値が高い。

その他

  • 基本土地タイプを持つこと」と「基本土地であること」は関係が無いことに注意。デュアルランドは「基本」という特殊タイプを持たないので、基本土地ではない。→ 基本でない土地
  • アイスエイジにデュアルランドの再録が検討されていたというのは有名。結局却下され、ペインランドになった。これ以降、幾多のバランス調整版が製作されている。
  • 『マルチランド/Multiland』と表現する人もいる。過去Stephen D'Angelo氏がまとめていたCard Rulings Summaryでは、Multilandと表現されており、Dual Landという用法は用いられていない。
  • 上でも少し触れたように、カードの俗称としては珍しいことに、2009年7月の改定前までCR用語集に俗語として記載されていた。なお、そちらの英語表記も「Multiland」ではなく「Dual Land」である。
  • 古いエキスパンションにのみ収録されていたカードだけに、当初の印刷技術の限界か、現在の複数色のマナを出せる土地のテキスト欄の様にグラデーションの掛かった色ではなく、囚人の服の様な「しましま模様」で2色出ることを表現していた。よって俗に「しましまランド」などと言ったりもする。
  • 値段の高さも言うまでもないが、反面同じデュアルランドでも価値が大きく異なっている。特にが含まれた上位とそうでない下位では4倍以上の差が出ている。同じシリーズで価値がここまでバラバラになっているのは珍しい。
  • これだけの性能と知名度にもかかわらず、The Top 50 Nonbasic Landsではなんと2位。相手が悪過ぎたのだ。

参考

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