剣を鍬に/Swords to Plowshares

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Swords to Plowshares / 剣を鍬に (白)
インスタント

クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。それのコントローラーは、そのパワーに等しい点数のライフを得る。


マジック最強のクリーチャー単体除去呪文

たった1マナで無条件にクリーチャーを追放できるのに、その反動がコントローラーに幾らかのライフを与えるだけ。黎明期にはライフ回復が不当に重視されていたことをよく示しているカードである。「殺す」のではなく「戦いをやめさせる」という白の除去のイメージを確立したカード。したがって、墓地には行かず、追放されるのである。この追放はカード名イラストから農場送りと呼ばれたりもした。

使用可能なフォーマットではコントロールデッキに確実に採用されるだけでなく、このカードを入れるために白をタッチすることもあるほど。特にエターナルではその傾向が強く、単体除去の代名詞的存在となっている。最強と謳われているこのカードだが、それゆえ当時ほとんどのプレイヤーが除去をこのカードに頼っていたため、たった一体のプロテクション(白)を処理できずに多くのプレイヤーが敗れ去ったという話も残っている。

ストリクスヘイヴン:魔法学院ミスティカルアーカイブ枠として再録されたことでMTGアリーナでも使用可能に。ただし、登場時よりヒストリックでは禁止指定されており、タイムレスヒストリック・ブロールでのみ使用可能。タイムレスでは標準の除去として往年さながらの活躍を見せている。

[編集] カード名

カード名は、旧約聖書「イザヤ書」2章4節および「ミカ書」4章3節が出典。「剣を鋤に、槍を鎌に」と続く。転じて、「戦いをやめ、農作業など平和への道を歩む」という意味の慣用句である。

公式訳は「つるぎすきに」。しかし「剣」「鍬」はそれぞれ「けん」「くわ」と読めることや上記俗称のために、カード名にふりがなが振られる前は違う読み方をする人も多かった(→変な読み方)。寺島令子の漫画『墜落日誌』でも「ケンスキ」という略称が紹介されている[2]

また、「鍬」は通常「くわ」と読み、「すき」という読みは、漢和辞典に載ってはいるものの稀である。そのため、漢字表記について議論がある。

  • 日本語の「すき」は刃が柄からまっすぐに伸びているもので、「くわ」はL字に曲がっているもの。日本語では多くの場合、前者に「鋤」、後者に「鍬」の字を充てる。しかし中国語ではその逆である。そのため、漢字を以てどちらが正しいということは難しい。聖書の訳では、「剣を鋤に」「剣を鍬に」どちらも使われているが、「鋤」のほうが優勢である。
  • 英語のplowは、牛やトラクターに引かせるものであり、日中ともに漢字では「犂(すき)」の字が充てられる。簡体字中国語版では「化剑为犁」と「犂」の字が使われている。
  • 本来はplowだけで「すき」を表し、 plowshareは「すきの刃」の意であるが、語呂の良さと聖書の一般的な訳から、「刃」は省略されている。
  • 俗称は「ソープロ」または「けんすき」。英語の頭文字からStP,StoPなどとも呼ばれる。→カードの俗称

[編集] イラスト、フレイバー・テキスト

[編集] リミテッド・エディション第4版

農作業に従事している男性が描かれている(イラスト)。しかし、持っている農具は柄に横に伸びた取っ手があり、斜め下に構えているため「すき」ではない可能性が高い。刃が見えないので断言はできないが、この形状と構え方は草刈り鎌(Scythe)のものである。

"Peace hath her victories
No less renowned than war"

John Milton,
"To the Lord General Cromwell"
平和にも勝利があるのです。その高名さは戦争に劣るものではありません。
ジョン・ミルトン『クロムウェル将軍に宛て』

[編集] アイスエイジ

白き盾の騎士団/Order of the White Shieldの持つ剣が犂の刃のように広がり、平和の象徴である鳩に変化する様子が描かれている(イラスト)。フレイバー・テキストは、バルデュヴィアの蛮族/Balduvian Barbariansたちが戦いの強さではなく名誉を重んじることを説明するルシルド・フィクスドッター/Lucilde Fiksdotterの台詞。

いわゆる蛮族というものは、我らの兵としての強さに敬意を表しません ― 我らの名誉に敬意を表するのです。
白き盾の騎士団の団長、ルシルド・フィクスドッター

[編集] エルズペスvsテゼレットほか

農業に関するものが全く描かれていないイラスト。戦いに後悔する人間戦士が描かれている。その人物は剣をあたかも農具のように担いでいるが、刃が首や手に触れていても意に介していないようである。

ごく小さい後悔の種が救済の花を咲かせる。

[編集] 2013年ジャッジ褒賞および統率者レジェンズ

「剣を振りかぶった騎士」から、「くわを振りかざした農民」へトランジションしていくイラスト。フレイバー・テキストはエルズペスvsテゼレット版と変わらず。

[編集] Secret Lair Drop Series: Happy Yargle Day!

この呪文を食らったついでだろうか、エルズペスvsテゼレット版の人の格好を真似して、平和について思案/Ponderしてみたヤーグル/Yargleが描かれている(イラスト)。彼に全く似つかわしくないカードだが、フレイバー・テキストを見るにやはり彼に平和を説くのは無駄であったようだ(日本語訳はMTGアリーナより)。

He stood transfixed, able to do nothing but ponder a life of peace and redemption.
It was the worst five minutes of his life.
彼は立ちすくみ、平穏な生活と贖いについて思案することしか出来なくなった。それは彼の生涯における最悪の五分間であった。

[編集] Secret Lair Drop Series: Kamigawa: The Manga: The Cards

放浪者/The Wandererジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxiasを切り捨てている(イラスト)。放浪者の介入/Wanderer's Interventionイラスト)と同一シーンを描いたものと思われる。(日本語版は私訳)

“Rather than be hunted in the shadows, I choose to face the real enemy. I am not afraid of monsters I can see.”
The Emperor
影に追われるよりも、真の敵と対峙する道を私は選びました。目に見える怪物を恐れたりはしません。

[編集] イニストラード:真紅の契り統率者デッキほか

剣を掲げる人物を境として、雲の形が武器を持った騎士から牛を追う農家へと移り変わっている。フレイバー・テキストから、中央の人物の活躍で戦が終わり平和な時代が訪れたことを表現したのだと思われる。(イラスト

  • 初出のイニストラード:真紅の契り統率者デッキでは「弧状の刃」という表現がされているが、これは誤訳と言える。原文では"The arc of my blade"であり、「刃の弧」、つまり「剣を振るった軌跡」を意味しているものと思われる。後発のセットでは「我が剣が~」と、arc部分は訳出されていないものの剣を振るったことがわかる範囲の意訳をされている。
“The arc of my blade has carved a path of light for the peace that will follow.”
「我が弧状の刃によって未来の平和への道しるべが刻まれた。」
「我が剣が未来の平和への道を切り開いた。」

[編集] スペシャルゲストブルームバロウ

マウスフォーク/Mousefolkが鎌を手に稲穂を刈る様子が描かれている。

  • イラストのマウスフォークは包帯や襟元が露滴療法/Dewdrop Cureイラストに描かれている人物に似ている。仮に同一人物であった場合、戦いで大怪我をしたマウスフォークが、露滴療法によって農作業が出来る程度までには回復し、新たな道を歩み始めるといったストーリーが想像できる。
「昔ほど素早くは動けないが、稲穂を刈るのは問題ない。」

[編集] 霊気走破統率者デッキ

平和を取り戻したアモンケット/Amonkhetにおいて、アンデッドが農作業に従事する姿が描かれている(イラスト)。過去に固執するキチン宮廷/The Chitin Court信者や君主たる不死者/The Monarchal Deadとは異なり、この人物は今を生きる者たちと共存する道を選んだようだ。

「私は古き神々の復活も、過去の栄光の回復も望まない。私が望むのは、私の民が繁栄すること。ただそれだけでよい。」

[編集] FINAL FANTASY記念プロモ

FINAL FANTASYの発売記念として、「MagicCon: Las Vegas」やマジック・スポットライト:FINAL FANTASYで配布されるバージョン。イラストにはFFXIVの登場人物、アリゼー/Alisaie(とモーグリ)が描かれている。ファイナルファンタジー・トレーディングカードゲームとコラボした内容となっており、同時配布されるFFTCGの「アルフィノ」(アリゼーの双子の兄)とイラストが繋がるようになっている[3]

[編集] 関連カード

[編集] 主な亜種

さすがに強すぎたということで、以後作られた亜種の大半はそれなりに弱められている。特記しない限りの追放インスタント。クリーチャー・トークンを与えるタイプは死後の生命/Afterlifeの項を参照。贈呈は割愛。

打ち消し版として光明/Illuminationも存在する。

[編集] 参考

  1. Making MSCHF in the Secret Lair(Daily MTG 2021年11月22日)
  2. 「第151回 香港に行く前にもう1回締切があったのか!!の巻」
  3. Play Magic: The Gathering®—FINAL FANTASY™ and Earn Special Team-Up Promos!/『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』をプレイして特別なプロモを手に入れよう!(magic.gg 2025年6月6日)
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