土牢/Oubliette
提供:MTG Wiki
細 |
|||
32行: | 32行: | ||
==関連カード== | ==関連カード== | ||
− | + | いずれもフェイズ・アウトではなく追放によって除去し、オーラやカウンターが戻ってくる機能は持たない。 | |
*[[Icy Prison]] - [[青]]版。2[[マナ]]と[[軽い]]が、維持に[[アップキープ・コスト]]を要求する。([[アイスエイジ]]) | *[[Icy Prison]] - [[青]]版。2[[マナ]]と[[軽い]]が、維持に[[アップキープ・コスト]]を要求する。([[アイスエイジ]]) | ||
*[[顔なしの解体者/Faceless Butcher]] - クリーチャー版。4マナと[[重い]]が、黒の2/3のクリーチャーなので戦力の増強も同時に出来る。([[トーメント]]) | *[[顔なしの解体者/Faceless Butcher]] - クリーチャー版。4マナと[[重い]]が、黒の2/3のクリーチャーなので戦力の増強も同時に出来る。([[トーメント]]) |
2024年5月13日 (月) 09:40時点における版
エンチャント
土牢が戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。それは土牢が戦場を離れるまでフェイズ・アウトする。これによりそのクリーチャーがフェイズ・インするに際し、それをタップする。(オーラ(Aura)や装備品(Equipment)はそれとともにフェイズ・アウトする。パーマネントがフェイズ・アウトしている際は、それは存在しないものとして扱う。)
クリーチャー1体を一時的に土牢へ閉じ込め、フェイズ・アウト状態にしてしまうエンチャント。
黒の単体除去呪文だが、黒でタフネスを修整するオーラ以外の方法で除去するエンチャントというのは珍しく、色の役割が定まっていなかった黎明期ならではのカード。フェイズ・アウトによる除去であるため、つけられたオーラや置かれたカウンターはそのまま保持され、これが除去された際に戻ってくるのが特徴的。自分のクリーチャーをこれで追放しておき、黙示録/Apocalypseや激動/Upheavalなどの大規模リセットでこれを巻き込むといったシナジーが考えられる。もちろん、普通の除去として使っても悪くない。他の黒の除去と比べると墓地利用を許さず、既につけられてしまった怨恨/Rancorなどのエターナルエンチャントや装備品に対処できるといった特徴がある。
パウパーにおいてアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelの信心を稼げる除去として、黒単信心で採用されている。
また、現在のオラクルに変更されたことで、統率者戦においては有力な対統率者カードとして価値が高まった。
- アラビアンナイト版にはバージョン違いが存在する。一方は普通の不特定マナ・シンボルであるのに対し、もう一方は通常より暗くて小さい不特定マナ・シンボルとなっている[1]。
- 後の忘却の輪/Oblivion Ring系除去の原型ともいえるが、オーラやカウンターはそのままであり、またオラクル変更を経て挙動はかなり異なっている。
- パウパーの需要に対して紙での再録は皆無であったため、コモンでありながらシングルカード価格が高額なカードであった。ダブルマスターズでオラクル変更と共に再録され、日本語カード名も与えられた。
ルール
- ルールについてはフェイズ・アウトも参照。
- 土牢によってフェイズ・アウトしたクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップ・ステップにフェイズ・インしない。それは土牢が戦場を離れた直後にフェイズ・インする。
- 戦場に出たときの能力に対応されて土牢が除去された場合、対象のクリーチャーはフェイズ・アウトせずタップもされない。
- フェイズ・インする際にタップ状態になることは、そのクリーチャーがタップ状態になることで誘発する誘発型能力を誘発させない。
オラクルの変遷
印刷された当時のテキストは、選ばれたクリーチャーはゲームの外にあるかのように扱われる、というものであった。その後1998年12月のオラクル更新でTawnos's Coffinと共に「フェイズ・アウトさせ、戦場を離れるまでそのフェイズ・インを禁止する」ように変更された[2][3][4]。これによってフェイジング関連の能力を持った最古のカードとなっていた。
Masters Editionリリースに伴う2007年9月7日のオラクル更新で、戦場を離れたり出たりすることを参照する効果との相互作用や召喚酔いにかからないことが元のカードの機能の意図と外れていることを理由に「ついたオーラと共に追放し、置かれていたカウンターの種類を数を記録する」「土牢が戦場を離れたとき、オーラとカウンターを元に戻して戦場に戻す」という形に変更された[5]。しかしこの変更が文章量を増大させ、再録の壁となっていた[6]。
テーロス還魂記の時期にテンプレートを文章欄に収める方法が見つかり再録の可能性があるとほのめかされ[7]、基本セット2021でフェイズ・アウトが復活する際にも言及され[8]、ダブルマスターズでフェイズ・アウトを使用する形に戻されて再録された[6]。2007年のオラクル変更から方針が変更された意図は説明されていない。機能的変更であり、主に以下の点が異なる。
- 戻ってきたクリーチャーは召喚酔いに影響されない。
- クリーチャーが戦場を離れたことや戦場に出たことによる能力を誘発させない。
- オーラだけでなく装備品も間接的にフェイズ・アウトする。
- 統率者を対象に選んだ場合、追放では統率者のコントローラーは統率領域に逃がすことができたが、フェイズ・アウトはできない。
- ナイトメア能力のルールを使った永久追放が使えない。
関連カード
いずれもフェイズ・アウトではなく追放によって除去し、オーラやカウンターが戻ってくる機能は持たない。
- Icy Prison - 青版。2マナと軽いが、維持にアップキープ・コストを要求する。(アイスエイジ)
- 顔なしの解体者/Faceless Butcher - クリーチャー版。4マナと重いが、黒の2/3のクリーチャーなので戦力の増強も同時に出来る。(トーメント)
- 未達への旅/Journey to Nowhere - 白版。シングルシンボル2マナと軽い。(ゼンディカー)
ストーリー
Oublietteは地下牢の一種。出入り口は天井の上げ蓋ひとつ限りで、囚人はそこから中に投げ入れられる(イラスト1,2)。
コミック版アラビアンナイトでは魔法で作られた牢屋(magically conjured jail)と解説されている(発音は「oo-blee-ET(ウーブリエット)」)。魔術師の女王/Sorceress Queenのネイラ/Nailahは、反逆した黒の弟子テイザー/Taysirをこの地下牢に投獄する。牢はSana'a(サナー)の砦にあり、囚われたテイザーの魔法行使を阻害し失敗させる効果を持っていた。最後は白のテイザーによって牢は破壊されて黒のテイザーは救出される。
小説The Brothers' Warでは、ドミナリア/Dominariaのファラジ/Fallajiに古くから伝わる牢獄として登場した。
脚注
- ↑ (a) versus (b)(Arcana 2002年8月8日 Wizards of the Coast著)
- ↑ 1998年12月ルール更新(MJMJ.Info)
- ↑ Early phasing(Daily MTG 2002年9月6日)
- ↑ Phasing to the Rescue(2005年2月21日)
- ↑ Masters Edition Update Bulletin(Daily MTG 2007年8月29日)
- ↑ 6.0 6.1 ダブルで(Making Magic 2020年7月27日)
- ↑ さらなるこぼれ話:『テーロス還魂記』(Making Magic 2020年2月3日)
- ↑ こぼれ話:『基本セット2021』(Making Magic 2020年6月29日)
参考
- カード個別評価:アラビアンナイト - コモン2(2種類)
- カード個別評価:ダブルマスターズ - アンコモン
- カード個別評価:Masters Edition - コモン