陽気な拷問吏、リンディ/Lynde, Cheerful Tormentor
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伝説のクリーチャー — 人間(Human) 邪術師(Warlock)
接死
呪い(Curse)1つが戦場からあなたの墓地に置かれるたび、次の終了ステップの開始時に、それをあなたについた状態で戦場に戻す。
あなたのアップキープの開始時に、あなたはあなたについている呪い1つを対戦相手1人につけてもよい。そうしたなら、カード2枚を引く。
戦場から墓地に落ちた呪いを終了ステップに回収する伝説のクリーチャー。
回収した呪いはまず自分につけるため、相手のターン中は呪いの効果を受けてしまうリスクがある。しかしあなたのアップキープを迎えれば自分についた呪いのうち1つを対戦相手につけることを選べるうえ、2ドローできる。
同セットの各色に1枚ずつの呪いサイクルは、いずれも自分を呪う行為がデメリットにならず、また相手についても同じように機能するものばかり。それらを使い回しつつ、毎ターン増やせた手札でリンディを守れれば、そう遠くないうちに押し込みきれるはず。また、呪いの多くはアップキープの開始時に誘発するため、不幸の呪い/Curse of Misfortunesを自分にかけることで押し付ける用の呪いを比較的安全に確保していくことができる。
ただし、戦場以外から落とすと遅延誘発型能力が誘発してくれない。またこれが見えている状況で呪いを破壊してくれる相手はまずいないため、自ら呪いを墓地に落とす下準備が必要となる。統率者にするなら固有色が青黒赤ゆえエンチャントを破壊しづらいのが悩みどころだが、黒にはパーマネントならば種別を問わず生け贄に捧げることのできるカードも存在し、赤でも大地割り/Crack the Earthや大地教団の精霊/Earth-Cult Elementalなどアドバンテージを失わずに処理する手段が存在する。
プレイヤーが敗北するとそれにつけられていた呪いは全て墓地に置かれる(CR:303.4c)。これらもリンディにより回収されるため、統率者戦をはじめとする多人数戦では敗北したプレイヤーにつけていた呪いが無駄にならずに済む。ただし回収は強制のため、呪いすぎると穴二つどころではない被害を受けるので注意。
- 兇徒の審判/Sinner's Judgmentのような、第2面は呪いだが第1面はプレイヤーにエンチャントするオーラではない変身する両面カードが、第2面の状態で戦場から墓地に置かれた場合、第1面、かつ誰にもつけられていない状態で、オーナーのコントロール下で戦場に戻る。
- 圧倒的輝き/Overwhelming Splendorとの相性は最悪の一言。上述の通り呪いの回収は強制であるため、墓地に落ちた圧倒的輝きを自分につけさせられて自軍クリーチャーを大幅に弱体化させられ、さらにあなたのアップキープが来る頃にはリンディはすべての能力を失っているため対戦相手に押し付けることもできない。2人対戦でリンディと圧倒的輝きを同時に運用するデッキを組むことは考えにくいが、多人数戦では注意が必要。
ストーリー
リンディ/Lyndeはイニストラード/Innistradに住む人間/Humanの魔女。女性(イラスト)。
何百年も前に生まれたリンディは、呪いの才を持つ強大な魔女だ。彼女は若さゆえの慢心から、通りの人混みでたまたまぶつかった旅の魔道士を呪おうとした。その魔道士は実のところ、通りすがりの強大なプレインズウォーカー/Planeswalkerであり、呪いを逸らし、逆に彼女に呪いをかけた。
時が経ち、リンディは自分が年を取らなくなっていることを発見した。それと同時に、他にも多くの問題が生じていることも発見した――不運、無作為に走る痛み、ときどき咳をして蜘蛛を吐き出すこと、その他ありとあらゆるものだ。それは呪いの中の呪いだった。数年の苦悩の末、リンディは自らの魔法を用いて、その様々な症状を一時的に他者に移せると気づいた。リンディは若い頃ほど向こう見ずではなくなったが、それでもなお自分の呪いを他者に押しつけることに大きな喜びを感じている。最近、彼女はある特定の男をターゲットにしている。曰く、「私のとても長い人生で会ったことのある奴らの中でも、一番イライラする奴」を。
- イラストには、統率者2017の活力の呪い/Curse of Vitalityなどで登場した「不運なプレインズウォーカー」によく似た人形が見られる。彼の不運の原因はリンディに押しつけられた呪いなのだろう。
登場作品・登場記事
- The New Legends of Innistrad: Midnight Hunt/『イニストラード:真夜中の狩り』の伝説たち 新規編(Feature 2021年9月16日 Ari Zirulnik and Grace Fong著)