土地破壊
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土地破壊(Land Destruction / LD)とは、その名の通り、代表的なマナ基盤である土地を破壊してマナ拘束を行うこと。またはその効果を持つカードや、それを目的としたデッキを差す。英語でランド・デストラクション、もしくはそれを略して、ランデスとも呼ばれる。古くはランド・バスター、略してランバスデッキと呼ばれる事もあった。
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概要
土地を破壊することで、対戦相手のマナ生成の阻害や色事故の誘発によって相対的にこちらのスピードが上がり、マナ・アドバンテージやテンポ・アドバンテージを得ることができる。
土地を破壊するカードは赤に最も多く、次点は黒と緑。白には過去にハルマゲドン/Armageddonなどの大規模な土地破壊が存在したが、現在その手の大量破壊は赤に移っている。青もバウンスやコントロール奪取でマナ基盤を攻められるため、第9版周辺の環境では赤と組んで土地破壊デッキを形成するケースが多く見られた。
対戦相手の土地を除去する目的で使用するカードならば、破壊ではなく生け贄や追放する効果であっても土地破壊と呼ばれる。コストや効果で、自分の土地を破壊したり、生け贄に捧げたりするカードは土地破壊とは言わない。
黎明期の陥没孔/Sinkholeを除き、土地破壊カードは石の雨/Stone Rainを基準とし、何らかの大きなリスクを負うものを除き3マナ以上に設定されていた。だが石の雨は第10版に再録されず、土地を戻せるバウンスであるブーメラン/Boomerangも基本セット2010以後はスタンダード落ちした。基本セット2013では1マナ重い石の雨である火口化/Craterizeが登場し、土地破壊によるロック戦術の否定が明確となった。
R&Dの方針により、現在のスタンダードでは強力な土地破壊カードは印刷されないようになっており[1]、また近年(異界月以降)では土地を破壊するのではなく、「土地のアンタップを一時的に制限する」という形に移行しつつある[2]。
デッキ
土地破壊を主軸に据えたデッキは「石の雨/Stone Rainなどの単体破壊を数多く撃ち込んでいくもの」と「ボード・アドバンテージ固定目的の広域破壊を行うもの」の2つに大別される。通常「土地破壊デッキ」と言った場合は前者を指し、動きが大きく異なる後者はそれに含まない場合が多い。ちなみに後者は~ゲドンデッキや隔離するタイタン/Sundering Titan入りウルザトロンなどが代表的(前者は下記参照)。アネックス・ワイルドファイアなど、両方採用しているタイプもある。上記2つ以外にも、Flow Rockやノワールなどじわじわ土地を締めていくデッキが時折登場するが、こちらはよりコントロール的な要素が強いと言えるだろう。
基本的には相手を遅らせ、足止めをしたら相手が体勢を立て直すまでの間に一気に攻撃する、というのが基本的な動きとなる。よほど特化したデッキでないかぎり、すべての土地を破壊するのは不可能である。逆に、中途半端に1つや2つの土地を破壊したところで意味が薄いことも多いため、土地破壊を別な効果のおまけではなく戦術として考えるならばある程度特化する必要はある。
土地無しに回るデッキというのはほとんど存在せず、また通常は土地を破壊されないことを前提としてマナ基盤を決定するので、土地破壊それ自体はおおよそ全てのデッキに対して有効である。ただし土地破壊呪文は基本的に3マナ以上のソーサリーなので展開が遅いのが難点。それより早く土地を拘束できる露天鉱床/Strip Mineや不毛の大地/Wasteland、リシャーダの港/Rishadan Portなどを加えると強力になる。
こちらの土地破壊よりも展開の遅くなりがちなコントロール系や元々土地事故を起こしやすい多色デッキには強い。一方、土地を破壊している間は無防備になるため、土地破壊よりも先に盤面を展開しやすい速攻デッキは苦手とする。ただしこちらが理想的な展開をすれば速攻デッキでも相当にテンポを崩すことができるので、全く勝てないということはない。逆に遅いデッキ相手でもこちらの展開が悪いと何もできないまま負けてしまうこともあり、勝率はコンボデッキ並に自身の回り具合に依存する。
主な土地破壊デッキ
- ポンザ
- スパイクの誓い
- アングリーハーミット
- レギオン・ランド・ロス
- ゴブリンランデス
- Red Deck Wins
- Boros Deck Wins
- ビッグ・レッド
- アネックス・ワイルドファイア
- マグニボア・ワイルドファイア
- スタックス
参考
- ↑ デベロップの失敗(Latest Development 2014年6月13日 Sam Stoddard著)
- ↑ Eldritch Perfect, Part 2/異界の完成 その2(Daily MTG、Making Magic、文:Mark Rosewater、訳:米村薫)