脱出
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脱出/Escape | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | テーロス還魂記 |
CR | CR:702.138 |
脱出(だっしゅつ)/Escapeは、テーロス還魂記で登場したキーワード能力。それを持つカードが墓地にある間に機能する常在型能力である。
伝説のプレインズウォーカー — エルズペス(Elspeth)
[-1]:あなたがコントロールしているクリーチャー最大2体を対象とする。ターン終了時まで、それらはそれぞれ+2/+1の修整を受ける。
[-2]:白の1/1の人間(Human)・兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを2体生成する。
[-3]:あなたは5点のライフを得る。
脱出 ― (4)(白)(白),あなたの墓地から他のカード4枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental) 犬(Dog)
各戦闘で、死の国の憤怒犬は可能なら攻撃する。
脱出 ― (3)(赤),あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
死の国の憤怒犬は+1/+1カウンターが1個置かれた状態で脱出する。
定義
脱出[コスト]/Escape [コスト]は、「あなたは、あなたの墓地からこのカードを、これのマナ・コストを支払うのではなく[コスト]を支払うことで唱えてもよい。」を意味する。
呪文をそれの脱出能力を使用して唱える場合は、代替コストのルールに従う。
呪文や解決されてそのパーマネントになった呪文が、脱出能力によって墓地から唱えられたことを、その呪文やパーマネントが「脱出した/escaped」と言う。
解説
テーロス/Therosの神々同士の争いにより現世と死の国/The Underworldの境目が揺らぎ、死の国から陽光の世界へ抜け出してくる者たちを表すメカニズム。墓地のカードを一定数追放することをコストに含む。一部のカードはそれを脱出で唱えたことを参照する能力を持つ。全色に存在するが、黒、赤、緑に多く存在する。また青単色には脱出を持つパーマネント・カードが存在しない。他のカードに脱出を与えるカードとして死の国からの脱出/Underworld Breachがある。
数あるフラッシュバックの亜種の一つと言える。フラッシュバックと比較すると、パーマネント・カードも持つことができ、インスタント、ソーサリーでも解決に際して追放されないが、コストとして有限の墓地のカードを使うため連続の使用や複数の脱出を持つカードの併用は難しくなっている。
ルール
- 唱えられるタイミングはカード・タイプによる通常の許諾に従う。たとえば、瞬速を持つかのように唱えられる効果がない限り、脱出でクリーチャーを唱えられるのはあなたのターンのメイン・フェイズで優先権を持ちスタックが空の間である。
- 脱出によって唱える最初の段階で、カードは墓地からスタックに移動する。プレイヤーが脱出で唱え始めてから、墓地対策などで妨害することはできない。
- 脱出を持つカードがあなたの墓地に置かれ、それを適正に唱えることができるなら、あなたはそれをすぐに、対戦相手が何らかの行動を起こす前に唱えることができる。 例えばあなたのターンの間に脱出を持つソーサリー・カードが解決されたなら、あなたが優先権を得るためそのソーサリーを脱出によって唱えることができる。
その他
- 同じ日本語名を持つカードに脱出/Evacuationがある。
開発秘話
テーロス還魂記では、死の国に囚われたエルズペス/Elspethの物語に焦点が当たるため、これを表すメカニズムを作る必要があった。展望デザイン・チームが提出したのは彼岸/Stygianと呼ばれる、戦場を生者の側と死者の側の2つに分断するメカニズムだったが、バランスが取りづらい、デジタル上の実装が難しいなど多くの問題があり、ボツになった。
代わりにセット・デザイン・チームが考え出したのが脱出である。脱出コストは当初マナだけだったが、それでは同じプレイパターンが何度も繰り返されることになるという問題があった。一度脱出したなら追放するようにもできるが、パーマネントが戦場を離れる際に追放するのなら、今度は記憶の問題を引き起こしてしまう。このため、コストには有限のリソースである墓地のカードの追放が加えられた。逆に墓地のカードの追放だけをコストとするバージョンも試されたが、バランスを調整するためのつまみとして、マナも必要であるという結論に至った[1]。