キッカー
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キッカー/Kicker | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | インベイジョン・ブロック 時のらせんブロック ゼンディカー・ブロック |
CR | CR:702.33 |
キッカー/Kickerは、インベイジョン・ブロックで初めて登場したキーワード能力。これを持つ呪文がスタック上にある間に機能する常在型能力である。
クリーチャー — カヴー(Kavu)
キッカー(2)(緑)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(2)(緑)を支払ってもよい。)
カヴーのタイタンがキッカーされていた場合、それはその上に+1/+1カウンターが3個置かれた状態で戦場に出るとともに、トランプルを持つ。
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
キッカー(1)(黒)/(緑)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(1)(黒)か(緑)またはその両方を支払ってもよい。)
雷景学院の戦闘魔道士が戦場に出たとき、それが(1)(黒)でキッカーされていた場合、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨てる。
雷景学院の戦闘魔道士が戦場に出たとき、それが(緑)でキッカーされていた場合、エンチャント1つを対象とし、それを破壊する。
定義
キッカー [コスト]/Kicker [コスト]は、「この呪文を唱えるに際し、あなたはさらに[コスト]を支払ってもよい。」を意味する。
キッカー [コスト1]/[コスト2]は、「キッカー [コスト1]」、「キッカー [コスト2]」と同じ意味である。
呪文のコントローラーが呪文のキッカー・コストを支払う意図を宣言した場合、その呪文はキッカーされている/Kicked状態になる。
解説
唱える際に、本来のコストに加えてキッカー・コストを支払うことができる能力である。キッカー・コストを支払った(キッカーされている)時に何が起きるかは、各カードのルール文章により定義される。
おおざっぱに言うと「追加コストを支払うことで、本来の効果に加えて別の効果を追加することも選べる」ような能力。似たようなことができるカードは古くからアライアンスなどにいくつかあったが、インベイジョン・ブロックではキーワード能力として定義され、各色に作られた。
時のらせんブロックとゼンディカー・ブロックで再登場。時のらせんではタイムシフトの再録のみの登場で、次元の混乱では緑のメカニズムとして割り当てられた。また、ワールドウェイクでは新しい形の多重キッカーが登場した。
ルール
- 「キッカー [コスト1]/[コスト2]」のように複数のキッカーを持つ場合、どちらか一方でも両方でも支払うことができ、どちらも支払わなくてもよい。
- 複数のキッカーに対してキッカー・コストを支払った場合、その数だけキッカーされていることになる。例えば、菌獣の横行/Saproling Infestationはその数だけ誘発する。
- 各キッカー能力とそれを支払った場合に何かする能力は関連している能力である。後者の能力は前者の能力でキッカーされたかどうかのみ参照し、他のキッカー能力は参照しない。
- キッカーを持つパーマネントが唱える以外の方法で戦場に出る場合、キッカー・コストを支払うことはできない。
- キッカー・コストに含まれるマナの色とカードの色に関係はない。例えば、上の雷景学院の戦闘魔道士/Thunderscape Battlemageは赤のカードであるが、キッカー・コストを支払ったとしても黒や緑になることはない。
- キッカー・コストを支払うことを選択した場合に「キッカーされている」ことになる。実際にどれだけのコストを支払うことになったのかは関係ない。
- キッカー・コストを支払うことを選んだかどうかは、コピー可能な値である。キッカー・コストを支払うことを選んで唱えられた呪文のコピーは、その選択もコピーされる。
その他
- トーナメントにおいて活躍したカードも多数生んでおり、インベイジョン・ブロックの人気に貢献したのは間違いないだろう。
- よく使われたカードとしてはウルザの激怒/Urza's Rageが有名だろう。当時の値段の高騰ぶりは現在でも語りぐさである。その他にもスキジック/Skizzik、ラッカボルバー/Rakavolver、オアリムの詠唱/Orim's Chant、ファイレクシアの盾持ち/Phyrexian Scutaなどレアに強いカードが多かった。もちろん調査/Probe、急流/Rushing Riverなどコモン枠にも良いカードは見られる。
- 1つの呪文に2種のキッカーが搭載されていることを俗に「ダブル・キッカー」と呼ぶ。プレーンシフトの戦闘魔道士サイクルとアポカリプスのボルバーサイクル、および照射/Illuminateとアナの戦闘魔道士/Ana Battlemageがこれに該当する。
- インベイジョン・ブロックのキッカーを持つカードのイラストには、そのコストの色に対応したインベイジョンのエキスパンション・シンボル(ドミナリア連合のシンボル)の一部が描かれている(一部間違った色のシンボル(参照)が描かれていたり、シンボルが描き忘れられているカードもある)。
- キッカー・コストを支払うことにより、+1/+1カウンターを得るカードも多く、このカウンターを参照するカードとのシナジーを持つ。
- インベイジョン・ブロックで初めて登場したときは、呪文のキッカー・コストが支払われたことによる能力を「あなたが([コスト]の)キッカー・コストを支払った場合」と表記していた。第8版発売に伴う総合ルール・オラクル更新で「([コスト]の)キッカー・コストが支払われている場合」に変更され、コントロール変更効果との相互作用が明確化された。それでも、コスト軽減の結果、キッカー・コスト部分を実際に支払わなかったとしてもキッカーによる能力が機能する問題があったため、2009年9月4日の総合ルール・オラクル更新で「([コスト]で)キッカーされている場合」という表記に改められた。
- 中国語版では「増幅」と訳されている。日本語版の増幅は別物なので注意。