脱出

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2020年1月23日 (木) 18:19時点におけるTaxin (トーク | 投稿記録)による版
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脱出/Escape
種別 常在型能力
登場セット テーロス還魂記
CR CR:702.138

脱出(だっしゅつ)/Escapeは、テーロス還魂記で登場したキーワード能力。それを持つカード墓地にある間に機能する常在型能力である。


Elspeth, Sun's Nemesis / 太陽の宿敵、エルズペス (2)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー — エルズペス(Elspeth)

[-1]:あなたがコントロールしているクリーチャー最大2体を対象とする。ターン終了時まで、それらはそれぞれ+2/+1の修整を受ける。
[-2]:白の1/1の人間(Human)・兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを2体生成する。
[-3]:あなたは5点のライフを得る。
脱出 ― (4)(白)(白),あなたの墓地から他のカード4枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)

5


Underworld Rage-Hound / 死の国の憤怒犬 (1)(赤)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental) 犬(Dog)

各戦闘で、死の国の憤怒犬は可能なら攻撃する。
脱出 ― (3)(赤),あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
死の国の憤怒犬は+1/+1カウンターが1個置かれた状態で脱出する。

3/1

定義

脱出[コスト]/Escape [コスト]は、「あなたは、あなたの墓地からこのカードを、これのマナ・コスト支払うのではなく[コスト]を支払うことで唱えてもよい。」を意味する。

呪文をそれの脱出能力を使用して唱える場合は、代替コストルールに従う。

呪文や解決されてそのパーマネントになった呪文が、脱出能力によって墓地から唱えられたことを、その呪文やパーマネントが「脱出した/escaped」と言う。

解説

テーロス/Theros神々同士の争いにより現世と死の国/The Underworldの境目が揺らぎ、死の国から陽光の世界へ抜け出してくる者たちを表すメカニズム。墓地のカードを一定数追放することをコストに含む。一部のカードはそれを脱出で唱えたことを参照する能力を持つ。全に存在するが、に多く存在する。また単色には脱出を持つパーマネント・カードが存在しない。他のカードに脱出を与えるカードとして死の国からの脱出/Underworld Breachがある。

数あるフラッシュバックの亜種の一つと言える。フラッシュバックと比較すると、パーマネント・カードも持つことができ、インスタントソーサリーでも解決に際して追放されないが、コストとして有限の墓地のカードを使うため連続の使用や複数の脱出を持つカードの併用は難しくなっている。

ルール

  • 唱えられるタイミングはカード・タイプによる通常の許諾に従う。たとえば、瞬速を持つかのように唱えられる効果がない限り、脱出でクリーチャーを唱えられるのはあなたのターンメイン・フェイズ優先権を持ちスタックが空の間である。
  • 脱出によって唱える最初の段階で、カードは墓地からスタックに移動する。プレイヤーが脱出で唱え始めてから、墓地対策などで妨害することはできない。
  • 脱出を持つカードがあなたの墓地に置かれ、それを適正に唱えることができるなら、あなたはそれをすぐに、対戦相手が何らかの行動を起こす前に唱えることができる。 例えばあなたのターンの間に脱出を持つソーサリー・カードが解決されたなら、あなたが優先権を得るためそのソーサリーを脱出によって唱えることができる。
    • 逆に、戦闘で脱出を持つクリーチャーが死亡したり、コストとしてクリーチャーを生け贄呪文を唱えたり能力を起動したり、あなたのメイン・フェイズ中でもクリーチャーが死亡することで誘発する能力があった場合などは、対戦相手はあなたがそれを唱える機会を得る前に行動できることになる。

その他

開発秘話

テーロス還魂記では、死の国に囚われたエルズペス/Elspethの物語に焦点が当たるため、これを表すメカニズムを作る必要があった。展望デザイン・チームが提出したのは彼岸/Stygianと呼ばれる、戦場を生者の側と死者の側の2つに分断するメカニズムだったが、バランスが取りづらい、デジタル上の実装が難しいなど多くの問題があり、ボツになった。

代わりにセット・デザイン・チームが考え出したのが脱出である。脱出コストは当初マナだけだったが、それでは同じプレイパターンが何度も繰り返されることになるという問題があった。一度脱出したなら追放するようにもできるが、パーマネントが戦場を離れる際に追放するのなら、今度は記憶の問題を引き起こしてしまう。このため、コストには有限のリソースである墓地のカードの追放が加えられた。逆に墓地のカードの追放だけをコストとするバージョンも試されたが、バランスを調整するためのつまみとして、マナも必要であるという結論に至った[1]

脚注

  1. At Death's Door, Part 1/死の扉にて その1Making Magic 2020年1月2日 Mark Rosewater著)

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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